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元気の良い企業は、グローバル対応、ビジネスモデル、ネットワーク、教育(2012/08/21配信)

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  ものづくり革新便り    2012年8月21日号
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日経ビジネス最新号は中小企業のものづくり特集です。


元気の良い企業のキーワードは、
グローバル対応、ビジネスモデル、ネットワーク、教育です。


中国はインフレ進行で、5年後には価格競争力がなくなるというBCGの予測もありました。


環境の変化に対応することは容易でありませんが、
上記キーワードを頭に入れながら、
堅実に進める、あるいは準備していく必要があります。


Q&Aコーナーに質問を投稿するだけで、投稿者の企業広告を1ヶ月間無
料掲載するキャンペーンを引き続き実施中ですので、是非活用してください!
 http://www.monodukuri.com/information/detail/11




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今号の内容
 1.「中小企業生き残りの戦略」by中村智彦教授聴講報告
 2.専門家ピックアップ:岩崎滋氏と川上成年氏
 3.掲載記事ピックアップ
 4.品質機能展開国際シンポジウムのご案内
 5.日本型MOT研究会「グローバル経営資源の最適化とMOT」ご案内
 6.技法解説#35:アンゾフの成長マトリクス
 7.書籍紹介:「MBA経営戦略入門」内田学著
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 1.「中小企業生き残りの戦略」by中村智彦教授聴講報告
8月18日に木型モデル加工の(株)ミナロ10周年記念祝賀会に参加し、中小
企業にもかかわらず300人が集合したパーティーも壮観でしたが、その前に
講演した神戸国際大学の中村智彦教授のお話が大変興味深かったため、以
下に要旨を掲載します。
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以前は製造業の売り上げと同期していた国内生産額が、2002年からは乖離
しており、売り上げは伸びているが、海外生産化が顕著であることを意味
する。それまで大企業のいう事を聞いていれば何とかなった中小企業だが、
これからは慣れない営業が重要。ほどほどのモノを安く作るのでは海外に
かなわない。良いものを高く売る努力が必要であり、その需要はある。
社会が変化しているから、需要の取り込みにネットを使うのは当然だろう。
土地価格が20年前の2割以下になったことで担保価値が下がり、銀行が貸し
渋るのは当然であり、中小企業でも彼らを納得させる経営能力を示す必要
がある。
ギリシャの財政破たんの原因は、通貨をユーロに統一したことで、弱かっ
た製造業が壊滅した点にある。日本も製造業がダメになれば、貿易赤字が
常態化し、ギリシャの二の舞になる恐れがある。
海外市場の開拓など打つべき手を打って、強い製造業を取り戻そう。
 http://stroller.blog.eonet.jp/stroller/




 2.専門家ピックアップ
(1)6月に仲間になった岩崎滋氏は、京都大学を卒業後富士製鉄(後に
新日本製鉄)で品質管理、生産管理畑で積んだ経験を活かし、退職後は
新製品開発を中心に企業を指導しています。IE関連の知識と人脈も豊富で、
温和なお人柄も相まってプロセス革新が進みます。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/32
(2)川上成年氏は東京工業大学大学院を修了後、NEC勤務を経て弁理
士に登録し、昨年(株)知財デザインを設立して、中小企業の知財管理を
支援しています。技術経営大学院も修了しており、単なる特許専門家では
なくMOT感覚を持って企業課題を解決します。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/22




 3.掲載記事ピックアップ
8月の前半は3件の解説記事と1件の事例を新しく掲載しました。
福島彰一郎氏が提供した解説は、技術者が直接ユーザーと対話するマーケ
ティング活動の重要性とその手順でした。
 http://www.monodukuri.com/gihou/
TOTOの「オゾン発生装置の事例」は、品質工学にQFDとFTAを組み合わ
せることで、製品開発における評価時間を10分の1以下に短縮したもので
他の製品にも応用できそうです。
 http://www.monodukuri.com/jirei/




 4.品質機能展開国際シンポジウムのご案内
顧客視点の商品開発に大きな効果を発揮する品質機能展開(QFD)の当大
会は、例年海外で開催されていますが、今年の9月20、21日は山梨大学が
会場です。
講演4件、発表24件という充実したプログラムが発表されており、ものづ
くり革新ナビ登録専門家の鶴見隆氏も、QFDに特許を関連付けるという独
創的なアイデアを、初日最後に発表します。
現在当社に連絡していただければ、39900円の一般参加費を30000円でご
提供致しますので、是非ご連絡ください。
 http://www.juse.or.jp/tqm/231




 5.日本型MOT研究会「グローバル経営資源の最適化とMOT」ご案内
9月8日(土)13時30分~16時30分、新宿西口の工学院大学28階第3会議室
を会場に、東日本国際大学経済情報学部の三重野徹教授がご講演されます。
今日の経営環境はグローバルになっており、競争激化と製品ライフ・サイ
クルの短命化、ITの進展、技術開発競争、戦略的技術提携やM&Aなど、
多くのMOT的な課題点を、筆者による約30年のコンサルタントを行って
きた経験とグロー バル・マネジメントの研究を基に議論します。
参加費は無料ですが、下記まで事前参加連絡をお願いいたします。
 http://www.geocities.jp/motbukai/




 6.技法解説#35:アンゾフの成長マトリクス
1960年代に活躍した米国の経営学者I.アンゾフは、事業を成長させるに、
当たり市場軸と技術軸を既存と新規に分割して4象限とした時、(1)既存市
場の既存技術=市場深耕、(2)既存市場の新規技術=新技術開発、(3)新規
市場に既存技術=市場開拓、(4)新規市場に新規技術=多角化と分類し、
それぞれにおける類型的な戦略を論じました。
(1)が最も低リスクですが、成長の大きさは限定的です。一方の(4)は大き
な成長が魅力的なものの、既存事業との関連が低い場合はシナジー効果が
得られず、統計的にはほとんど成功例がないと言われます。
自社の強みとのシナジーを考慮しながら、進むべき方向を決定する必要が
あります。
 http://globis.jp/725-1




 7.書籍紹介:「MBA経営戦略入門」内田学著
マーケティング同様、経営戦略関連の書籍も数多い中で、アンゾフを扱っ
ているものは意外に少ないものです。
本書は「経営の羅針盤」「競争への対処」「成長の維持」「多様化の戦略」
という4ブロックからなり、戦略ツールを使いながらステップを追って理解
を進めていくのが特徴です。各章ごとにケース学習と練習問題があるので、
初級者にやさしい構成となっています。
http://www.diamond.co.jp/book/9784478374597.html




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サポーター歴10年のヴァンフォーレ甲府が、
3週間前からJ2首位を走っています。


一昨日の最下位カターレ富山との引き分け試合を見ている限り、
王者の風格は全く感じませんが、何とかしぶとく勝ち点を積み重ね、
最後に優勝の美酒を味わってみたいものです。