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業務革新は人的ネットワークの蓄積から(2012/10/17配信)

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  ものづくり革新便り    2012年10月17日号
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すっかり秋が深まってしっとりとした季節になりましたが、
皆様はいかがお過ごしですか?


大分先の話になりますが、
来年3月に「ものづくり革新ナビ」公開1周年記念交流会を計画しています。


当社は基本的にITを使った情報ビジネスですが、
仕事をすればするほどリアルな人間関係の重要性を再認識させられてきました。


これはきっと皆様のお仕事でも同様で、
人的ネットワークの蓄積によって初めて可能となる業務革新が多いはずです。


当サイトをきっかけに、企業関係者、専門家、大学関係者それぞれと
相互の交流が進めたら嬉しいと思います。


ご期待ください。




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今号の内容
 1.標準化と品質管理全国大会参加報告
 2.JSTのe-ラーニング制作発表の報告
 3.専門家ピックアップ:福永光一氏(プロセス革新専門家)
 4.掲載記事ピックアップ
 5.TOCシンポジウムのお知らせ
 6.MOT講義紹介イベントのお知らせ
 7.技法解説#39:PLM(製品ライフサイクルマネジメント)
 8.書籍紹介:「グロービスMBAマーケティング」
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 1.標準化と品質管理全国大会参加報告
前回お知らせしたこのイベントに昨日参加してきました。
シマノのシックスシグマ活動は14年前に開始し、累計6700件の適用で効果
金額は210億円。当初から品質工学も組み込み、社員の90%が教育を受けて
73%がプロジェクト経験を持つなど、全社の仕組みとして深く根付いている
印象でした。
中国浙江大学の熊教授の発表では、中国で現在品質強国戦略を展開中で、
国の計画を省、市、県、町にブレークダウンし、全国品質賞を頂点に競っ
ており、シックスシグマも国を挙げて推進しているそうです。まだ発展
途上ではありますが、産業の勢いを感じます。 
 http://www.jsa.or.jp/info_detail/zenkoku.asp




 2.JSTのe-ラーニング制作発表の報告
技術者が100以上のコースから関心のあるものを自由な時間に無料で学習で
きるJST(日本科学振興機構)のWebラーニングプラザに、「設計品
質の向上」コースが追加されたことは以前お知らせしましたが、10月5日の
日本技術士会経営工学部門例会で、制作に携わった鯨井さん、志澤さんと
熊坂が、その狙いと制作経緯を報告しました。
報告後の質問では、総合技術監理の学習に適している、企業内教育に活用
したいなどと肯定的な意見が多く聞かれました。
 http://www.engineer.or.jp/dept/keiei/20120818plan10.pdf




 3.新登録専門家紹介:福永光一氏(プロセス革新専門家)
福永さんは、東京大学大学院(工学)を修了後IBM社のコンピュータ関
連で実績を上げて、17年前にコンサルティング部門に移動してからはプロ
セス革新分野で実力を蓄え、昨年独立されました。柔和な中に切れ味鋭い
分析力が持ち味です。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/36




 4.掲載記事ピックアップ
10月前半は1件の解説と6件の事例記事を新しく掲載しました。
解説記事では、本田さんがFMEAの概要と手順を投稿してくれました。
事例でも本田さんがデンソーで成果を挙げたFMEAとDRを使った設計品質向
上のプロセスを紹介し、川上さんはノーベル賞受賞理由であるiPS細胞
関連の特許戦略について解説してくれました。
また過去の品質工学発表大会から、フォトカプラの選定、絞り加工、ロボ
ット塗装の最適化事例の抄録を掲載しました。いずれも大きなコストダウ
ンに結実しています。
 http://www.monodukuri.com/gihou/




 5.TOCシンポジウムのお知らせ
10月26日フクラシア東京で開催される今年のシンポジウムでは、大和ハウ
スやマツダなどで、業務革新に留まらずマネジメント革新を実現したTOC
導入事例が報告されるほか、前日に参加型の特別ワークショップが企画さ
れており、ゴールドラット博士によって考案された「ミステリー分析」を
使ってTOC普及の方策を演習します。
 http://www.j-toc.jp/2012symposium_start.html




 6.MOT講義紹介イベントのお知らせ
10月20、21日の両日、東京田町のCIC(キャンパス・イノベーションセ
ンター)1階にて、MOT協議会主催のMOT大会が開催されます。
これは国内9つのMOT大学院が模擬講義を行うもので、各校選りすぐり
の教授たちが、最も濃い部分を40分ずつ講義するもので、2日でMOTの
醍醐味を堪能できます。
何と参加料無料で、さらに東レのカーボンファイバーと大林組の東京スカ
イツリーに関する特別講演もありますので、すべてのエンジニアに有益な
イベントとお勧めします。
 http://www.motjapan.org/sympo/index.html




 7.技法解説#39:PLM(製品ライフサイクルマネジメント)
ある製品についての、企画から研究、開発、設計から生産、出荷、アフタ
ーサービス、メンテナンス、さらに生産・販売の打ち切りまで、すべての
プロセスを通して最適化する管理のことです。
ライフサイクルは大きく導入期、成長期、成熟期、衰退期に分けられ、そ
れぞれ取るべき戦略が違ってくるため、時期の判断に注意することと、意
図的にサイクルの延命や短縮化を図ることがあります。
近年は製品寿命(PL)が短くなっており、PPM(製品ポ-トフォリオ
管理)と合わせて的確な判断が求められます。




 8.書籍紹介:「グロービスMBAマーケティング」
16万人以上に読み継がれてきたマーケティングの定番テキストです。
ブランド戦略、価格戦略、ポジショニング、セグメンテーション、CRMなど
マーケティングの主要な項目が基礎から応用まで体系的に学べます。
各章に松井証券、通販生活、パナソニック等著名な企業のケース解説が
ついており、理解を助けてくれます。
 http://books.globis.co.jp/mba/index.html




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いよいよ決定です!当社が支援するヴァンフォーレ甲府のJ1昇格が。


14日開催された2位湘南とホームでの試合は2対2の渋い引き分けでしたが、
4試合を残しての堂々たる昇格決定です。


J2の中でも予算的に恵まれない地方のチームでも、
真摯に勝利を追及する選手、戦略的な監督と熱い支援者たちが集まれば
優勝できるんだなあ、と、喜びに浸っています。


さあ、次節はJ2優勝決定だあ!