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小さな行動の積み重ねで大きな成果が生まれる(2012/11/07配信)

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  ものづくり革新便り    2012年11月7日号
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朝の寒さが厳しく、いよいよ昨日ストーブを引っ張り出しました。
皆様はいかがお過ごしですか?




今月の日経ものづくりにFoxconnの特集記事がありました。


最先端技術ではまだ日本に一日の長はあるものの、
全身全霊(+資本)を傾けて生産技術向上に邁進するF社と互角に戦うには、
相当の覚悟と努力が必要に思えます。


過去の栄光、成功体験にこだわることなく、
真摯に現状を改革していく企業のみが継続できるでしょう。




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今号の内容
 1.ものづくり革新ナビに魅力的な新機能を追加
 2.東工大圓川教授の講演聴講報告
 3.掲載記事ピックアップ
 4.経営工学会秋季研究大会のお知らせ
 5.東京理科大MOTイブニングセミナーのお知らせ
 6.技法解説#40:FMEA(故障モード影響度解析)
 7.書籍紹介:「新FMEA技法」本田陽広他著
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 1.ものづくり革新ナビに魅力的な新機能を追加
皆さんに活用いただいているものづくり革新ナビですが、
このたび新たな機能が加わりました。 


これを利用するためには、各人のマイページにログインし、
「お気に入りの技法の登録」から登録・更新してください。


「技法解説」「事例」「セミナー」「専門家」の4種類の新着について
お知らせします。


忘れないうちに登録しておきましょう。
 http://www.monodukuri.com/members/login/




 2.東工大圓川教授の講演聴講報告
10月25日新宿ヒルトンホテルで開催されたKKEビジョン2012で、「SCMの
決め手はリスク可視による収益最大化にあり? 今こそ、販売・マーケ
ティングと一体化を?」を聞きました。
日本の製造業は、現場が強く、見える化は世界一だが、サプライチェーンの
管理は残念なレベルです。
100年前にテイラー、フォードは生産の変動を標準化して、従来の生産性を
50倍に革新しましたが、近年は需要の変動が支配的でJIT方式などで対応
しています。今後は多拠点で在庫を持たずに集約管理、場合によっては
現物ではなく情報のみを集約したバーチャルプーリングという手法も
有効と提案しています。
そもそも日本は、目先のリスクを嫌う一方で大きなリスクに無頓着という
特異な国民性を持っており、CSは世界一なのに利益ではアジア各国に
負けているのが現状です。
適切品質×低価格に挑戦し、品質差の見える化を進め、ガラパゴス性を
売り込むくらい開き直ったら良いと説きます。




 3.掲載記事ピックアップ
10月後半は1件の事例記事を新しく掲載しました。
事例は過去の品質工学発表大会から、塑性加工技術開発の効率化を実現した
コニカミノルタテクノプロダクト発表の抄録を掲載しました。この例では
780万円という大きなコストダウンに成功しています。
 http://www.monodukuri.com/gihou/




 4.経営工学会秋季研究大会のお知らせ
11月17日(土),18日(日)に大阪工業大学にて開催されます。
在庫、調達、技術経営、品質、生産管理、SCMなどのセッションに
分かれて多数発表される他、元京セラ(株)会長である西口泰夫博士
(技術経営)の基調講演「部分最適追求力の活性化と全体最適創出の論理
- 企業の持続的成長をはかるための新たな技術経営 -」や、繊維業界で
革新を続けるセーレン(株)の川田達男社長による特別講演「IT技術による
革命的価値創造「アナログからデジタルへ」」が注目されます。
 http://www.jimanet.jp/activities/meeting/2012fall




 5.東京理科大MOTイブニングセミナーのお知らせ
11月28日(水)19時より東京神楽坂の東京理科大にて、MOT特別講義が
開講します。この日は理科大の森健一教授が「コンセプト創造による
革新技術の研究開発」というテーマでお話しします。
参加料無料ですから、都合のつく方は是非ご参加ください。
http://most.tus.ac.jp/common/mod_lecture/user/detail.php?event_ini_data_id=0000000174&from=list&x=32&y=15




 6.技法解説#40:FMEA(故障モード影響度解析)
FMEA(Failure Mode and Effect Analysis)は、製品または部品が不具合を
発生した場合の発生率と検出可能性、影響度を故障モード毎に評価し、
またこの評価で重要と判定された故障モードについては、設計時に未然防止
あるいは発生時の対策を盛り込むことで重大事故の発生を防ぐ手法です。
航空宇宙産業など、発生した不良を解析することが難しい産業での事故未然
防止に威力を発揮します。
 http://www.omron-ayabe.jp/fmea/




 7.書籍紹介:「新FMEA技法」本田陽広他著
FMEAは機械の故障だけでなく、あらゆるトラブルを設計段階で未然防止
する手法として普及しています。構造自体はさほど複雑ではないのですが、
いざ自分の業務として使おうとすると、その煩雑さに驚きます。
本書ではFMEAそのものの解説はもちろんの事、効果を発揮するための
作り方から業務の進め方まで具体的に示しており、即効性が大いに期待
できます。
特に第4章は、身近な「はさみ」を事例にFMEA作成作業を分解して説明して
おり、理解を助けています。
 http://www.juse-p.co.jp/cgi-bin/html.pl5?i=ISBN978-4-8171-9442-8




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毎回同じネタで申し訳ありませんが、
当社で応援するヴァンフォーレ甲府がJ2優勝を果たしました。


雨天の試合に駆けつけたら観戦者800人だった10年前を思うと、
昨日の観客13000人は感慨無量です。


たった80万人の県民、優良大企業スポンサーの不在、劣悪な練習環境、
言い訳を並べるより、状況に適合した戦略を考え、
小さな実行の積み重ねこそが大事なことを教えてくれます。