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ロシアのものづくりも甘く見れない(2012/11/21配信)

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  ものづくり革新便り    2012年11月21日号
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街では気の早いクリスマスの飾り付けが目に入るようになってきました。
皆様はいかがお過ごしですか?




先週外務省関連のプロジェクトで、
ロシア人グループ向けに設計品質向上の講師を務めました。


例年通り質問が活発で、しかしそのレベルが思ったより高くて驚きました。


多少なりとも日本に余裕があるうちに実力を上げておかないと、
いつの間にか追いつかれて(抜かれて)いたということにならないよう、
しっかりしなければと、認識を新たにしました。




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今号の内容
 1.2012年度日本経営品質賞受賞組織決定
 2.関心のある技法ランキング発表!
 3.掲載記事ピックアップ
 4.若手技術者が自分で問題解決できるようになる教育セミナーご案内
 5.売れる商品開発セミナーご案内
 6.技法解説#41:FTA(故障の木解析)
 7.書籍紹介:「信頼性7つ道具」鈴木和幸編著
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 1.2012年度日本経営品質賞受賞組織決定
優秀な経営組織を表彰する日本経営品質賞、今年度の経営革新推進賞は、
福島県の日本全薬工業と静岡県のトヨタ部品静岡共販が受賞しました。
前者は2008年から社長を委員長とする「経営品質向上委員会」と、社員から
なる「経営品質向上プロジェクト」を発足して、経営品質の改革に取り組ん
だそうです。
このプログラムでは、卓越したベンチマークと比較する事で、自組織の強み、
改善が必要なポイントが定量的に評価できるところが良いですね。
 http://www.jqaward.org/index.html




 2.関心のある技法ランキング発表!
前回お知らせしたように、会員の関心のある技法を登録することで、次に
それらに関する記事(解説、事例、質問)が掲載されたことを、メールで
お伝えする機能が追加されました。
既に多くの方に登録していただきましたので、件数の多い順に5位までの
技法をランキングしてみました。
 (1)TRIZ、アイデア発想法
 (3)品質工学
 (4)QFD、FMEA、FTA
やや管理人の関心がユーザーに反映しているかもしれません(^_^)
要望の多いものに関しては、コンテンツにより一層力を入れて参りますの
で、まだ登録していない方は是非お願いいたします。
 http://www.monodukuri.com/information/detail/13




 3.掲載記事ピックアップ
11月前半は1件の事例記事を新しく掲載しました。
これは過去の品質工学発表大会から、ICのテストに直交表を応用して
少ないテスト回数で信頼性の高い結果を実現した、富士ゼロックス発表の
抄録を掲載しました。
 http://www.monodukuri.com/gihou/




 4.若手技術者が自分で問題解決できるようになる教育セミナーご案内
12月13日(木)に両国のKFCビルにおいて、ものづくり革新ナビ登録
専門家の古謝秀明氏が「物語図化法による『技術者教育』の進め方」セミ
ナーを開催します。
これは現場で起きている現象を観察・想像する表現法に着目することで、
現象にフォーカスするスキルを身に着けようとするものです。
 http://www.bri.or.jp/pgdata/121547.pdf




 5.売れる商品開発セミナーご案内
12月12日(水)に東京・三菱ビルにおいて、日本能率協会総合研究所が
「売れる商品をいかに開発するか?~ものづくりのイノベーションと知
見・知識の収集・活用~」セミナーを開催します。
ここでは支援ソフトウェアも併用しながら、ものづくりに関わる業種・
職種の方々に向けて、イノベーションを生み出すための情報収集手段や
事例などを紹介します。
 http://semi.mdb-net.com/eg/




 6.技法解説#41:FTA(故障の木解析)
FTA(fault tree analysis)とは、システムに起こることが想定される
重大な問題を想定し、その発生要因を上位のレベルから樹枝(Tree)
状に下位に展開して、最初に想定した問題に対する下位事象の影響度合い
を評価する手法で、その影響度合いに応じて適切な対策を講じる事が可能
となります。
定量的に発生確率を展開するためには、既に起った事象に適用する事に
なります。
 http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/fta.html




 7.書籍紹介:「信頼性7つ道具」鈴木和幸編著
信頼性確保の技術が進展し、以前に比べると製品の信頼性は格段に上がっ
ています。
この段階で、計算機による信頼性技術(CARE)を研究するメンバー達
が、重要な7つの道具として(1)信頼性DB、(2)信頼性設計技法、
(3)FMEA/FTA、(4)デザイン・レビュー、(5)信頼性試験、
(6)故障解析、(7)ワイブル解析を選定し、それぞれについて解説し
ました。
従って一つひとつについて深はく説明されませんが、専門外の技術者、
学生などへの啓蒙書としては、十分な内容となっています。
 http://www.juse-p.co.jp/cgi-bin/html.pl5?i=ISBN978-4-8171-9274-5




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昨日山梨学院大学で私が担当するものづくり経営論にて、
山梨日立建機の雨宮社長にゲスト講義をしていただきました。


地雷処理機の開発・販売で非常に著名ですが、
それは通常業務での顧客満足経営、特に販売後の濃密なサービスによって
十分な利益を上げているからこそ成立している社会貢献です。


学生たちは美しい理念に感動していましたが、
私は経営努力とのバランス感覚に感銘しています。