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フレームワークの重要性とは?(2013/04/17配信)

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フレームワークの重要性とは? 【ものづくり革新便り2013年4月17日号】
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いやあ、すっかり春ですねえ、というか初夏。
皆様の地元はいかがですか?




独特の経営で業績を急上昇させているミスミの三枝社長の経営論が、日経
ビジネスに連載されています。
社内でのMBA教育に熱心な社長は、他の会社でも成長軌道に乗せる自信が
あると豪語します。
それは企業再生家として多くの会社経営を見てきた経験から、考える時の
フレームワークが出来上がっていて、現状をそれに合わせていくからだそ
うです。
一見簡単そうな課題でも、フレームワークに則って解決していくことで
より堅実性を高める事は、経営でも技術でも共通のものがあります。
趣味であれば、直感を信じて試行錯誤しながら成果に近づくプロセスを
楽しむものですが、プロフェッショナルは1%でも成功率の高いプロセス
を選ばねばなりません。
過去の成功者が構築し、自分たちで磨き上げたフレームワークは、そのた
めに存在します。




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今号の内容
 1.田口玄一博士一周忌追悼シンポジウムのご案内
 2.専門家ピックアップ
 3.ものづくり情報サイト紹介「グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)」
 4.共催セミナーご案内
 5.掲載記事ピックアップ
 6.技法解説#51:Q7その7 管理図
 7.書籍紹介:「工程能力指数 実践方法とその理論」(永田・棟近)
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 1.田口玄一博士一周忌追悼シンポジウムのご案内
タグチメソッドの創始者で、多くの革新的な考えと手順を提案し、自ら
企業を指導していた田口博士が逝去されて、もう1年がたってしまいました。
今回のシンポジウムでは、立林和夫氏、田口伸氏、竹内恵行氏、広津千尋氏、
椿広計氏、永田靖氏という著名人の講演が予定されています。
国内よりむしろ海外での評価が高い田口博士の功績を振り返り、今一度
気持ちを新たにして技術プロセス革新を進めて行きたいものです。
5月13日(月)9:30~17:10文京区の筑波大学東京キャンパスにて開催
されます。
  http://www.jsqc.org/q/news/events/




 2.専門家ピックアップ
今月新たに仲間になった前田康秀さんは、中小企業勤務時代に5SとJITに
出会い、成果を上げてから指導者に転身。規模の小さい現場での導入の
ノウハウと実績を築き上げました。チームワークを重視した推進実践に
定評があります。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/44




 3.ものづくり情報サイト紹介「グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)」
グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)は、東京大学大学院経済学
研究科経営グループの教官有志を中心に設立された、特定非営利活動法人
(NPO法人)で、ビジネス知の創発を目指しています。
このGBRCが毎週月曜日に発行しているのが、GBRCニューズレターです。
近年はソフトウェとコンピュータ産業に注力したイベント、セミナーに
なっていますが、本来はビジネス全般のリサーチと受託研究を行って
います。
 http://www.gbrc.jp/




 4.共催セミナー案内
ものづくり革新ナビが共催している日刊工業新聞社主催のセミナーです。
参加費はいずれも7000円とお手頃ですので、是非ご参加ください。




(1)4月18日「アメリカ特許法の大改正に伴う留意点」森友宏さん
  http://www.metroguide.jp/seminar/20130418/index.html
(2)4月22日「戦略的技術者を目指せ」原和彦さん
  http://www.metroguide.jp/seminar/20130422/index.html
(3)4月25日「海外ものづくりの基本的要件」鈴木甫さん
  http://www.metroguide.jp/seminar/20130425/index.html
(4)5月22日「海外ビジネス、中国委託生産の要点」青山利幸さん
  http://www.metroguide.jp/seminar/20130522-1/index.html
(5)5月22日「ステージゲート法」浪江公一さん
  http://www.metroguide.jp/seminar/20130522-2/index.html




 5.掲載記事ピックアップ
4月前半は、5件の解説と3件の事例を新たに掲載しました。
解説:
(1)特許情報活動へのQFD(品質機能展開)応用
    http://www.monodukuri.com/gihou/article/125
(2)生産財のグローバル・マーケティング戦略 その1
    http://www.monodukuri.com/gihou/article/126
(3)「マンネリから脱出せよ」 -マンネリに陥る理由とその脱出方法-
    http://www.monodukuri.com/gihou/article/127
    http://www.monodukuri.com/gihou/article/129
(4)マーケティングは製造業でも中核活動
    http://www.monodukuri.com/gihou/article/128
事例:
(5)国際生産成功のための基本的要点(その6,7,8)
 http://www.monodukuri.com/jirei/article/62
 http://www.monodukuri.com/jirei/article/63
 http://www.monodukuri.com/jirei/article/64




 6.技法解説#51:Q7その7 管理図
管理図とは、横軸に時間あるいはサンプル番号、縦軸に特性値を取り、
決められたサンプリング条件ごとに特性値をプロットし、推移を逐次的に
観察するためのチャートで、工程の安定状態を判定することができます。
特性については、平均値、範囲、標準偏差などを組合せます。
単に設定した規格値に入っているかどうかだけでなく、上昇(下降)傾向か、
上下動に一定の規則性がないか、偏りがないかなど、一定の基準で判定する
ことで、不良が発生する前に異常を早めに把握することができます。
 http://www.monodukuri.com/gihou/article_list/80




 7.書籍紹介:「工程能力指数 実践方法とその理論」(永田・棟近)
製造業の工程管理と言えば、管理図と共に良く活用される工程能力指数です
が、その名を冠する書籍はこれまで発刊されておらず、品質管理や統計
解説書の一節として扱われてきました。
JSQC選書の一巻として1年半前に出版された本書は、日本由来とも言われ、
シックスシグマの語源にもつながるこの評価方法を徹頭徹尾詳説します。
特に一般の参考書ではお目にかかれない工程能力指数の点推定、区間推定
や、データが正規分布していない場合など、興味深い考察が満載です。
工程能力の評価に日々悩んでいる方にお勧めです。
 http://www.webstore.jsa.or.jp/lib/lib.asp?fn=/qc/qc11_08.htm




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講師を頼まれている山梨学院大学も新学期が始まりました。履修者に中国
からの留学生が多いのは、やはり二次産業が成長過程だからでしょう。
しかし女子の比率が例年に比べて高いのはなぜなんでしょう?
今年になって参加したセミナー講座での気づきも応用しながら、学生たち
の将来に役立つようにものづくり経営を講義しています。