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最強投資は自分への教育投資(2012/06/19配信)

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  ものづくり革新便り    2012年6月19日号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様、


じめじめした気候が続きますが、いかがお過ごしでしょう。


ヨーロッパも北米も国債価格が低下し、日本も決して安泰とは思えません。


わずかながらの資産をどうしようかと悩んでいる方に、最強の方法があります。


それは自分への教育投資です。


私は54歳にして大学院で学習しこの春修了しましたが、
もっと早くMOTを習得すれば良かったと、強く後悔しました。


投資効果は複利で現れますから、同じ投資であれば
早く投資する程大きなリターンが期待できます。


雨で外へ出たくない一日は、
これからの投資先について一度ゆっくり考えてみましょう。




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今号の内容
 1.「NPW(日産生産方式y)」講演聴講報告
 2.専門家ピックアップ
 3.掲載記事ピックアップ
 4.シンポジウム「開発・設計における品質のつくり込みと見える化」
 5.経営工学会MOT研究会でものづくり工学関連講演のご案内
 6.技法解説#30:SWOT分析
 7.書籍紹介「世界一やさしい!経営戦略のトリセツ」西村克己著
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 1.「NPW(日産生産方式y)」講演聴講報告
6月7日に神谷町で開催された日本技術士会経営工学部会の中で、同部門の
尾崎技術士がNPW(Nissan Production Way)を解説しました。
90年頃からこの名前を使い始め、最大の特徴は「完全確定生産」であり、
極限までリードタイムを縮める事で、受注起点で部品が手配され、異なる
車種が受注順に同じラインで塗装され、組み立てられます。
二次系列以下ではロット生産もあるようですが、カンバンというしがらみ
がないからこそITを駆使して実現できたとも言えそうです。
結果的に一個流しを理想とするTPSとも共通点が多く フロアからは何が違
うの?という質問も出ましたが、理想を突き詰めて似てくるのはむしろ当
然で、最近の日産の勢いの一因をうかがう事ができました。
 http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/dp/pdf/MMRC295_2010.pdf




 2.専門家ピックアップ
(1)新たに仲間になった鶴見隆氏は、企業在職中に知的財産担当の役員を
務め、退職後はMOT大学院教授として知財関連の講義を受け持つなど、事業
戦略、研究戦略と連携した知財の展開で定評があります。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/30
(2)原智恵子氏は、MBA取得後10年以上に渡りシックスシグマの導入支援、
教育、支援に携わる国内有数のコンサルタントで、製造業を中心に多くのプ
ロジェクトで問題解決、設計の安定化に実績を挙げています。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/17




 3.掲載記事ピックアップ
6月の前半は11件の解説記事と4件の事例を新しく掲載しました。
原和彦氏の品質工学解説は、真の計測値が不明でも誤差を知る方法と、設計
における許容幅の合理的な決定法でした。原智恵子氏は近年注目をあびるシ
ックスシグマについて、2回に分けて基本的な解説を提供してくれました。
 http://www.monodukuri.com/gihou/
川上氏の「サトウの切り餅」事例は、突然訪れる特許訴訟に対して事前準備
ならびに適切な対応の重要性を教えてくれます。
 http://www.monodukuri.com/jirei/




 4.シンポジウム「開発・設計における品質のつくり込みと見える化」
7月9日(月)9:55~17:30に日本科学技術連盟千駄ヶ谷本部を会場として
掲題のシンポジウムを品質管理学会が主催します。
製品の高度化・複雑化・複合化が進む中で、「短期開発」と「源流保証」を
実現するための方策が、産学連携視点のアプローチも含めながら議論されま
す。
 http://www.jsqc.org/q/news/events/index.html#h240420




 5.経営工学会MOT研究会でものづくり工学関連講演のご案内
7月7日(土)13:30~16:30に新宿の工学院大学において、掲題の研究会が開
催され、熊坂が「ものづくり革新技法の有効性と活用」というテーマで発表
します。内容は最近あちらこちらで発表している内容と同様ですが、2時間
枠をいただいたので、すべての内容を網羅できると思います。
学会員以外も参加可能で、参加料も無料ですから、是非ご参加ください。
 http://www.geocities.jp/motbukai/




 6.技法解説#30:SWOT分析
SWOT分析とは、1960年代に考案された、組織のビジョンや戦略を企画立案す
る際に利用する現状を分析する手法の一つで、Strength(強み)、Weakness
(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を取ったものです。
SとWは内部環境即ち自分たちの組織を分析し、OとTは外部環境即ち自分たち
では動かし難状況を分析します。
ここから戦略を作成するには、内部環境と外部環境を掛け合わせた4つの組合
せに関する検討が有効で「クロスSWOT分析」と呼ばれます。




 7.書籍紹介「世界一やさしい!経営戦略のトリセツ」西村克己著
近年のものづくりは「どう作る」から「何を作る」が課題になっており、戦
略的な思考が欠かせませんが、どこから手をつければよいのか途方に暮れる
こともあるでしょう。
本書は電機会社の社内ベンチャーを例にとり、実際の戦略策定の考え方と手
順、ツールを物語形式で、やさしく説明していきます。
実際これほど簡単にはいかない訳ですが、初級者はまずは読み進め工夫しな
がら進めて行きましょう。




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先日近所の農道をトライアスロンバイクで走っていたら、
人が集まっていたので指さす方を見ると、
10mほど入った茂みの中を小熊がよたよた歩いていました。


さすがの山梨でも初めての経験です。


Facebookに書いたら、反響をたくさんいただきました。
 http://www.facebook.com/osamu.kumasaka
昔、自宅近くの河原で狐を見た事もあり、まったく良い自然環境です。