クリーン化視点:ボール紙の芯に注意

 セロテープの芯はボール紙製であり発塵する。クリーンルーム内で使用可能なものはないかと最近聞かれたことがありました。同じようにお困りの方もいるのではないでしょうか。
 
 米国製のもので芯がプラスチックのものが出回り始めました。米国製品は高価であり、取り扱っている資材メーカーも少ないため入手し難かったようです。そこでセロテープの代替品として、スコッチテープを使っているところもありました。
 
 これは芯がプラスチックであり、発塵はないのですが、テープ自体はちぎれやすく、剥がす時もすぐに切れてしまい、綺麗に剥がすことが出来ない欠点がありました。
 
 現在は芯がプラスチック製のものがかなり普及しています。クリーン資材メーカーに問い合わせるか、カタログを取り寄せる。或いはPCなどで調べれば容易に入手できると思います。
 
 これらのテープだけでなく、色付きのテープ、絶縁テープの他、クリーンルーム内では、通路の確保として安全テープ(白)や安全関係に使うトラテープ(黒色と黄色が半々になっている)などもプラスチック製のものがあります。
 
 ただし、プラスチック製のものはボール紙製のものより少々高価です。クリーンルーム外で使う場合は安価な方が良いですが、両方存在するので、注文時間違えないようにしましょう。
 
 プラスチック製の芯は、回収しているメーカーもあります。寸法の大きなビニールなどを巻いたものなどはボール紙の芯が多いです。これらはプラスチックのキャップを取り付ける等発塵粉の飛散防止などの工夫が必要です。
 
  
 
 ボール紙はなぜ発塵するのかですが、主成分はパルプです。新聞などと同じです。繊維が短いので、繊維同士の絡みも少なく抜け落ちます。黒や紺の背広を着用して新聞を読むと、白っぽいゴミが付着して嫌な思いをした方もいると思いますが、同じことです。
 
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大企業ではクリーン資材を大量に使うため、メーカーとの繋がりがあったり、定期的に営業の方の訪問があるなど、製品情報や、コスト、品質面も含め様々な情報が入り易いようです。あまり営業マンの出入りがないとか、カタログだけで購入しているところでは情報が入手が難しいでしょう。クリーンルーム内を良く見て、クリーン化視点で見直し、棚卸してみると良いのですが、その時は、大勢の目で見ると色々な疑問や発見があると思います。
  

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