「ローカライズ」とは

1.ローカライズとは

ローカライズ(Localize・地域化)【ローカリゼーションとも呼びます】とは、直訳すると「現地化」を意味し、ある国を対象に開発された製品やサービスを別の国々向けにも対応させることを意味します。 主に、製品やサービス(アプリケーションやソフトウェアなども含む)の中で用いられる言語の翻訳を行います。 日本語の製品やサービス、Webサイトを外国語化したり、その逆に、外国語の製品やサービスを日本語化することが挙げられます。 ここで言う外国語とは英語である場合が多いのですが、近年では、中国語などのアジア圏の言語やスペイン語などのヨーロッパ圏の言語のニーズも増えています。

 

2.ローカライズが今後なぜ重要なのか

2.1 海外からの顧客満足度を上げるため

これからのグローバル市場でビジネスを成功させるためには、顧客との密接なコミュニケーションがポイントとなってきます。
ローカライズを行うことでその地域の顧客満足度が向上すると予想されます。海外戦略で顧客満足を第一にしていくためにはローカライズが必須となります。
ローカライズの内容としては、カスタマーサポート(顧客からのお問い合わせやヘルプ画面)・ユーザーマニュアル・支払い手順・対応作業といったプロセスをローカライズを行うことで顧客が、自社のサービスや製品を購入したりする可能性は高まります。
ローカライズを効果的に行うことで、製品を目にしてくれる人が増えることにより、収益向上を見込めるようになってきます。

2.2 これから伸びてくるような海外市場への新規の参入が行いやすくなるため

これからのグローバル市場に参入する時には、その地域の文化や言語によるコミュニケーション障壁やITへの対応などが必ず必要になってきます。
その他にも地域の法的な問題、海外市場特有の物流工程の問題なども起こる可能性が高くなります。

こういった問題のせいで、ビジネスはスピードダウンを余儀なくされます。
ローカライズを行うことだけでは、これらの問題を全ては解決できないですが、トラブルを少しでも減らすことが出来ます。
これらは、製品のイメージや販売成績に悪影響を与える可能性を減らすことが出来ます。

2.3 海外市場での製品競争力を高くするため

自社製品を海外市場に参入させる時には、元々製品展開している現地の会社との競合は避けることが出来ない問題となります。
後からの参入となる会社は当然不利な戦いを強いられます。現地の会社の方が現地の顧客から信頼されやすく、後から参入する立場の会社は信用を得るまで時間が必要となります。

しかし、この不利な状況において、ローカライズを行ってしっかり対策しておけばこの状況を変化させ、少しでも改善した状態で戦う事が出来ます。

その他の課題としても、現地企業だけでなく海外市場には、その市場を狙う諸外国の企業も参入してきます。
その企業たちがローカライズに力を入れて対策を行っていなければ、自社が有利に戦う事が出来ます。
市場での立場も確保しやすくなってくるためローカライズが重要になります。

 

3.ローカライズを行う際の注意点とローカライズの具体例

3.1 ローカライズを行う際の注意点とは

  • 翻訳対象となる国の事を詳細に調べ、参入したい業界の状況も詳細に理解することが必要です。
  • 翻訳対象の国の習慣や文化の違いや宗教をしっかりと理解することが必要です。
  • 翻訳対象の国の法律やトレンドなどを詳細に把握しておくことが必要です。

3.2 ローカライズされるものの具体例

  • アプリケーション
  • ソフトウェア
  • Webサイト
  • ヘルプ画面(よくある質問など)
  • 製品マニュアル

などが挙げられます。


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