短期決戦型でもなく長期戦略型でもない、コツコツ型省エネルギー活動とは

 「省エネルギーを成功させるポイントは何ですか?」と聞かれたので、即座に「それは事業所の優先課題の1番目か、2番目に位置づけることです。」と答えました。しかし、それはそうであっても贅沢な要求であることに気が付きました。

 ものづくりの主体である事業部門の最優先課題は日々のトラブル対応であり、万が一品質問題や保安問題に対応を遅らせれば事業そのものの縮小や撤退に繋がる危険性をはらんでおり、なおかつ例えば衛生観念の低い国での食の品質問題や老朽化した設備の故障問題のように、潜在的にトラブルの芽を抱えているような場合は何時問題が吹き出すか予断を許しません。

 これらの問題を抱えていない事業所は立派ですし、先輩諸氏の努力の賜物です。しかし、そんな事業所は数える程しか無いのではと思うようになりました。

 2番目の課題としては、戦略分野が挙げられます。特に、現地生産とか消費地生産等のグローバル戦略の動きが急です。この分野の優先順位がますます高くなっています。

 かつて省エネ活動は地球環境保全のために長期的、戦略的に行われなければならないと言われていました。本来それは不変のはずですが、現実には事業の変動費削減という短期、中期の活動となっています。従って、短期決戦型でもなく長期戦略型でもない「コツコツ型」の活動が求められるようになりました。

 コツコツ型の特徴は経営資源を短期的に集約しません(他の活動に集約する)ので、次のような制約があります。

・活動期間は事業年度と同じ1年間
・活動メンバーは特別優秀な技術者ではなく、普通の技術者
・投資基準は合理化投資案件に準ずる
・活動に掛けられるマンパワーは全員兼任で20~30%の負荷
・実態把握や検証テストのために生産計画を変更することは期待出来ない
・定期的に集まることの出来る時間が限られる など

 こんな状況で省エネルギー活動が進められるのかと疑問に思うかもしれませんが、現実には事業所トップの理解さえあれば可能であることを何度も目にしてきました。但...

し次のような工夫が条件となります。

(1)事業所トップが直接指揮をとる
(2)製造部門が中心となって工務部門が積極的に参画する
(3)倦まず弛まずのリーダーを任命する
(4)たとえ未達に終わろうとも毎年必ず目標を立てる

これらはマネジメントの問題であり、手法としては次の2点を強調しておきます。

・改善手順が共有化されている
・テーマ登録方法が作業手順に位置付けられている

改善活動のリーダー、事務局の方々の日々の研鑽を期待しています。

↓ 続きを読むには・・・

新規会員登録


この記事の著者