XR(クロスリアリティ)の概要

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XR

 

インターネットが一般に普及する中、現実世界と仮想世界を行き来し、融合し合うXR(クロスリアリティ)技術を活用した商品が身近になってきました。

 

ここでは、XRの代表的な技術であるMR:Mixed Reality(複合現実)、AR: Augmented Reality(拡張現実)、VR:Virtual Reality(仮想現実)について解説します。

 

また日常生活や製造業においてXR技術がどのように活用されているのか、事例を紹介します。

 

1. VR:Virtual Reality(仮想現実)とは

仮想世界を現実のように体験することを可能とした技術です。例えば、3DのCGや360度カメラで撮影された写真や映像に対し、ヘッドマウントディスプレイを装着することで没入体験ができる製品・サービスを示します。ヘッドマウントディスプレイにより、ユーザーがどの方向に目を向けても、360度全方位の仮想空間を楽しむことができます。

 

VRの代表的なデバイスは「PlayStation VR」や「HTC Vive」といったVR機器、VRゴーグル「Oculus Quest」、 「VIVE Focus」などがあります。

 

2.  AR:Virtual Reality(仮想現実)とは

現実世界に仮想世界を重ね合わせて体験することを可能とした技術です。具体的には、スマートフォンやヘッドマウントディスプレイを使って現実世界を見る時、画像やマークを重ねて表示することで、現実世界を拡張するサービスを示します。VRは仮想世界のみですが、現実世界の映像に仮想世界を重ねられることが特徴です。AR技術は、スマートフォンでQRコードを識別すると画像が飛び出る、マーカーを読み取ると映像が流れるといった方法で商品プロモーションに多用されています。

 

ARの代表的なデバイスは、スマートグラス「Glass Enterprise Edition」、 「AceReal One」などがあります。

 

3.  MR:Mixed Reality(複合現実)とは

現実の中にバーチャルな世界を融合させる技術です。ARと混同されることがありますが、ARは現実に仮想の情報を重ねて表示させることで現実を拡張するもので、MRは現実と仮想をより密接に融合していくことが特徴です。例えば、現実世界の景色に3D映像を立体的に浮かび上がらせ自在に動かす、様々な視点で対象を観察するといったことを可能とし、将来的にデジタルツインや遠隔医療といったビジネスへの展開が期待されています。

 

MRの代表的なデバイスは、MRグラス「Microsoft HoloLens」、「Magic Leap」などがあります。

 

4.XRがもたらす未来

ファストファッションブランドの「H&M」が「Magic Leap」を用いたファッション体験プロモーションを実施しました。同ファッションショーでは、空間に配置されたアクセサリーに”触れる”ことができ、またコレクションに関連する映像を見るといった体験を観客に提供しました。

 

神奈川県で開催されたイベント「Sony presents DinoScience 恐竜科学博 〜ララミディア大陸の恐竜物語〜」では、MRを活用した恐竜を登場させ、楽しみながら恐竜の肌の質感、体のつくりなどを知る体験を提供しました。

 

これらはまだほんの一例であり、今後、XR技術がどれほど進化・普及していくのか、その動向が期待されます。

 

5.製造業へのXR技術展開

製造業におけるXR技術の適用事例を紹介します。

 

MR技術は、自動車業界において「東芝デジタルソリューションズ」がサービスを展開しています。活用先は、試作における自動車の溶接箇所が正しいかどうかを検査する工程です。これ以前は、実寸大の模型を作り、試作車で試し、正しく溶接されているのかをチェックする工程でしたが、多くの時間と労力、費用が掛かっていました。

 

この課題を解決するべく、検査工程において、タブレットなどの端末の画面上で試作車と3Dモデルを重ね合わせて確認し、溶接箇所の打点チェックを簡単に行うことが出来るようになりました。これにより、作業工程の短縮、経費削減だけでなく、経験が乏しい作業者であっても短時間で検査が出来るようになりました...

XR

 

インターネットが一般に普及する中、現実世界と仮想世界を行き来し、融合し合うXR(クロスリアリティ)技術を活用した商品が身近になってきました。

 

ここでは、XRの代表的な技術であるMR:Mixed Reality(複合現実)、AR: Augmented Reality(拡張現実)、VR:Virtual Reality(仮想現実)について解説します。

 

また日常生活や製造業においてXR技術がどのように活用されているのか、事例を紹介します。

 

1. VR:Virtual Reality(仮想現実)とは

仮想世界を現実のように体験することを可能とした技術です。例えば、3DのCGや360度カメラで撮影された写真や映像に対し、ヘッドマウントディスプレイを装着することで没入体験ができる製品・サービスを示します。ヘッドマウントディスプレイにより、ユーザーがどの方向に目を向けても、360度全方位の仮想空間を楽しむことができます。

 

VRの代表的なデバイスは「PlayStation VR」や「HTC Vive」といったVR機器、VRゴーグル「Oculus Quest」、 「VIVE Focus」などがあります。

 

2.  AR:Virtual Reality(仮想現実)とは

現実世界に仮想世界を重ね合わせて体験することを可能とした技術です。具体的には、スマートフォンやヘッドマウントディスプレイを使って現実世界を見る時、画像やマークを重ねて表示することで、現実世界を拡張するサービスを示します。VRは仮想世界のみですが、現実世界の映像に仮想世界を重ねられることが特徴です。AR技術は、スマートフォンでQRコードを識別すると画像が飛び出る、マーカーを読み取ると映像が流れるといった方法で商品プロモーションに多用されています。

 

ARの代表的なデバイスは、スマートグラス「Glass Enterprise Edition」、 「AceReal One」などがあります。

 

3.  MR:Mixed Reality(複合現実)とは

現実の中にバーチャルな世界を融合させる技術です。ARと混同されることがありますが、ARは現実に仮想の情報を重ねて表示させることで現実を拡張するもので、MRは現実と仮想をより密接に融合していくことが特徴です。例えば、現実世界の景色に3D映像を立体的に浮かび上がらせ自在に動かす、様々な視点で対象を観察するといったことを可能とし、将来的にデジタルツインや遠隔医療といったビジネスへの展開が期待されています。

 

MRの代表的なデバイスは、MRグラス「Microsoft HoloLens」、「Magic Leap」などがあります。

 

4.XRがもたらす未来

ファストファッションブランドの「H&M」が「Magic Leap」を用いたファッション体験プロモーションを実施しました。同ファッションショーでは、空間に配置されたアクセサリーに”触れる”ことができ、またコレクションに関連する映像を見るといった体験を観客に提供しました。

 

神奈川県で開催されたイベント「Sony presents DinoScience 恐竜科学博 〜ララミディア大陸の恐竜物語〜」では、MRを活用した恐竜を登場させ、楽しみながら恐竜の肌の質感、体のつくりなどを知る体験を提供しました。

 

これらはまだほんの一例であり、今後、XR技術がどれほど進化・普及していくのか、その動向が期待されます。

 

5.製造業へのXR技術展開

製造業におけるXR技術の適用事例を紹介します。

 

MR技術は、自動車業界において「東芝デジタルソリューションズ」がサービスを展開しています。活用先は、試作における自動車の溶接箇所が正しいかどうかを検査する工程です。これ以前は、実寸大の模型を作り、試作車で試し、正しく溶接されているのかをチェックする工程でしたが、多くの時間と労力、費用が掛かっていました。

 

この課題を解決するべく、検査工程において、タブレットなどの端末の画面上で試作車と3Dモデルを重ね合わせて確認し、溶接箇所の打点チェックを簡単に行うことが出来るようになりました。これにより、作業工程の短縮、経費削減だけでなく、経験が乏しい作業者であっても短時間で検査が出来るようになりました。

 

最後に近い将来、実現するであろうXR技術の展開例を示します。

 

製造現場では、機械の故障やシステム障害などで設計者や技術者に問い合わせを行わざるを得ない状況があります。技術者が遠隔地にいる場合も多く、問い合わせメールや電話など時間と手間が発生しますが、MR技術により技術者を目の前に映し出し、技術者に機械を遠隔から直接確認してもらうことで修理するといった対策を取ることができるでしょう。

 

このようにXR技術は製造業に限らず日常生活においても、イノベーションの可能性を秘めています。

 

労働人材の確保が難しくなりつつある今、業務効率化を目的としたXR技術の活用を検討してはいかがでしょうか?

 

 

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この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


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