不純物介在物 金属材料基礎講座(その21)

 

 金属材料に問題があると、多くの場合その原因として不純物介在物が疑われます。

 不純物介在物は鉄鋼・非鉄に限らずどんな金属材料においても存在しています。これらは酸化物や硫化物あるいは、全く固溶しない金属合金や金属間化合物だったりします。サイズは数μmレベルがほとんどですが、時には数十μmレベルの大きいサイズも見られます。このような大きい不純物介在物が金属材料にたくさん存在すると強度低下や割れの起点になりやすくなります。

 通常、これら不純物介在物が材料に悪影響を及ぼさないようにJIS規格などでその規定値が決められています。もちろん、量が少なくなれば少なくなるほど材料の品質は安定します。しかし、その分コストアップにはなります。

 では、このような不純物介在物はどこから入ってくるのでしょうか。

 金属材料は例えば鉄なら鉄鉱石を原料として生産されます。他の銅やアルミニウムもそれぞれの鉱石から生産されます。リサイクルされた金属材料も、最初は鉱石から生産されています。つまり、出発は同じです。金属鉱石は地球上の各所にあります。

 そして、金属含有量が高いほど品質のいい鉱石となります。そして地球表面には様々な金属だけでなく、酸素や硫黄などの非金属も存在します。それぞれの存在量は地域や各元素によって変わりますが、ゼロ...

ということはありません。そのため、金属鉱石にはメインとなる金属元素以外にも実に様々な元素が含まれています。これらを精錬工程で取り除きますが、完全になくすことは現在の技術では不可能です。これが最終的に金属材料の不純物介在物となるのです。

◆【関連解説:金属・無機材料技術】

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