顧客の代弁者になろう クレーム対応とは(その48)

 
  
 
 前回のその47に続いて、解説します。
 

【クレーム対応心得】

 
 近年は、企業の中で経費削減が至上命題になっているので、いままで内部で行っていた業務をアウトソーシングするケースが増えています。一般にアウトソーシングといえば、経理や総務などのルーティン業務を思い浮かべることが多いでしょうが、私はお客さま相談室のような重要業務こそ、必要に応じて適切なアウトソーシングをすべきであると考えています。
 
 その理由は、お客さま相談室はつねに「第三者的な視点」を必要としているからです。お客さま相談室が業務の一部やスタッフ研修、調査活動などをアウトソーシングするときの、最重要ポイントは次の三点に集約されます。
 
 (1) 高度な専門知識、専門スキルの活用
 (2) 客観的な見解や顧客マインドの吸収
 (3) 顧客理解のノウハウ
 
 (1)は、相談室業務をアウトソーシングする際の最も大切なポイントです。そもそもアウトソーシングするということは、外部の専門家や専門機関を活用して業務の質を高め、効率を上げる
ことにあります。
 
 専門家は、専門領域を深く掘り下げて研究し、幅広い知識を持っています。
 
 別の言い方をすれば、社内スタッフは固有の社内事情には精通しているかもしれませんが、深く掘り下げた洞察や幅広い研究は、なかなかできていないというのが実態です。
 
 そうした相談室のウイークポイントを補うのが、専門家の活用=アウトソーシングにほかならないのです。
 
 (2)のポイントも大切です。私のコンサルティング経験に照らしても言えることですが、ほとんどの企業は「当社の顧客満足度は高い」「うちの会社のお客さま相談室は十分合格点に達している」と信じ込んでいます。
 
 「御社は、お客さまに十分なご満足を提供していますか」
 
 もし、10人の経営者にそう質問したら、10人が10人とも「YES」と答えるでしょう。間違っても「当社はお客さまのことなんて、あまり考えてる会社じやないですよ」と公言する経営者はいません。
 
 ところが、その10社のお客さま相談室には毎日、膨大な数の問い合わせやクレームが舞い込んでいます。なかには、訴訟問題まで抱えた会社もあるかもしれません。顧客満足に対する認識は、それほど主観に支配されやすいのです。
 
 だからこそ、つねに外部の意識を取り込むことによって、バランスをとっていかなければならないのです。アウトソーシングを...
活用する二つ目のポイントは、まさにそこにあります。
 
 ややもすると、自己中心的で主観的になりやすい意識に刺激を与え、過った方向に意識が誘導されることを是正するのです。外部の専門家を活用して、そうした意識のリフレッシュを行うことが、顧客の心をつかまえて放さない魅力あふれる相談室を作り上げていくのです。アウトソーシングは経費削減のみが目的では、決してありません。その真意をよく理解して下さい。
 
 次回に続きます。
 
【出典】武田哲男 著 クレーム対応、ここがポイント  ダイヤモンド社発行
            筆者のご承諾により、抜粋を連載
 

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