顧客の代弁者になろう クレーム対応とは(その42)

 
  
 
 前回のその41に続いて、解説します。
 

1. 改革の先延ばしは顧客離れを誘発する

  【クレーム対応心得】

 
 お客さま相談室のスタッフにとって、顧客からのデータ(素材)・インフォメーション(情報)は、非常に重要な業務の資産になります。極端な表現をすれば、「顧客からのあらゆる情報は価値がある」と言えるかもしれません。
 
 ただし、心得ていただきたいことは、より価値を生む情報は、過去の具体的な対応事例を正確に分析し蓄積した、「定性情報」であるという点てす。なぜ、定性情報が重要なのか。次に、定性情報を収集し、分析する狙いを示します。
 

 【定性情報を収集し、分析する狙い】

 
 こうした定性情報分析の狙いを一言で表現すれば、「顧客の本音を知る」ということに尽きます。表面的な情報分析や定量的な分析だけではなかなか見えてこない顧客の本音が、定性分析によって浮かび上がってくるのです。
 
 情報分類の仕方は、情報量の多寡によりKJ法やエクセルないしはデータマイニング、テキストマイニングーソフトなどを使って大分類、中分類、小分類に分けたり、製品別に分類したり、個人と法人に分類する、特性面を浮き彫りにする、仮説を立てるなど、さまざまな方法が考えられますが、大切なポイントは定量情報だけに目を奪われるのではなく、定性情報と併せた分類と分析を行っていくことです。
 
 どうして定性情報が価値を生むのかは、説明の余地もないでしょう。定性情報には、具体的な対応をベースにした「対応のノウハウ」が詰め込まれているからにほかならないのです。
 
 「不思議」といって看過するわけにもいかないのですが、企業の中には「二、三年に一度、必ず同じ性質のトラブルを起こしている」ところも少なくありません。このような企業に共通する点は、過去のクレーム事例や過去の反省を疎かにして、過去から学ぶ組織を構築できていないところにあります。
 
 定性情報の分析は、言うまでもなく「活用するために行われる」べきです。「分析のための分析」で...
終わらせるのではなく、定性情報をマーケティングーデータとして活用することが重要です。定性情報をしっかり活用することによって、お客さま相談室の機能は、受け身的な情報把握型(モグラ叩き)から問題解決活動型及び能動型、創造型に進化することができます。定性的な分析を加えた情報が、お客さま相談室の業務対応力を飛躍的に向上させ、顧客満足度を高めていきます。その事実を、是非、肝に銘じて下さい。
 
 次回に続きます。
 
【出典】武田哲男 著 クレーム対応、ここがポイント  ダイヤモンド社発行
           筆者のご承諾により、抜粋を連載
 

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