お客様相談室の最大の使命 クレーム対応とは(その27)

 
  
 

3. 注意すべき電話・メールの対応と謝罪の仕方

 前回のその26に続いて、解説します。
 

 【クレーム対応心得】

 (1) 電話は2コール、3秒以内に出る。
 (2) 電話対応のミスが加わると、「クレームの再生産」という最悪の循環を引き起こす。
 
 お客さま相談室スタッフの行動指針として、何よりも忠実に実践しなければならないことは、顧客からの電話へのすばやい対応です。お客さま相談室には、ときに重大な事故が発生及び進行中という非常事態の連絡が入ることもあります。
 
 商品を使っているときにケガをした
 薬品や異物を飲み込んでしまった
 使用中に突然、煙や火が出て身体に影響を及ぼした
 商品が突然作動しなくなり、仕事が中断してしまった
 ペットが大ケガをした……etc.
 
 まったく予期せぬトラブル発生で悲鳴をあげながら、必死に電話をかけてくるケースも少なくないのです。ところが、かかってきた電話が商品の問い合わせなのか、それとも非常事態の発生なのかは、内容を確認するまでわからないのです。だからこそ、顧客から入った電話には「可能なかぎりすばやく対応しなければならない」のです。
 
 迅速さが求められる電話対応の理由は、非常事態ばかりではないでしょう。電話対応は、つねに電話をかけた相手の気持ち=立場に立って考えるべきです。一般的に私たちは、保留の状態で10秒から15秒間待たされると、「長い……」「待だされた」と感じます。
 
 日本人は、とくにせっかちです。企業へ伝えなければならない不満を持って電話してきた顧客にとって、待たされたイライラ感は、決してプラスに作用することはないのです。商品への不満にそのイライラが加わって、クレームが新たなクレームを引き起こしていきます。
 
 いわば、「クレームの拡大再生産」という最悪の循環が起こってしまうのです。
 
 すばやく対応すれば容易に解決できる問題をさらに悪化させ、混乱させかねないルーズな電話対応に、過ちの第一歩が潜んでいます。
 

 【クレーム対応心得】

 (1) 折り返し電話には「守るべき重要なルール」がある。
 (2) 初期対応は「5分以内再コール」が望ましい。
 
 「その件に関しましては、折り返しお電話をさせていただきます」電話で話をするとき、頻繁に耳にする言葉です。問題への対応が、すべてワンストップで完結できるとは限りません。ケースーバイーケースで、折り返し電話を余儀なくされることもあります。そこで一つ、鉄則を心得よう。折り返し電話には、「守るべき重要なルール」が存在しています。
 
 この感覚時計が許容できる時間が、5分以内であることを覚えて下さい。
 
 顧客には、顧客固有の事情があります。何かの都合で、すぐに電話の前を離れなければならない事情を抱えている場合も少なくないのです。もし、折り返し電話をするときに一定の時間を必要とするなら、「申し訳ありませんが、その件をお調べするには×分ほど必要としますので、本日の○×時頃にはご連絡できると思います」と、予定時間を告知しておくことが大切です。告知という配慮が、顧客の安心と信頼をつかみ取るのです。
 
 事件や突発的な事故が発生したときなどの折り返し電話は、命に関わることを除き可能なかぎり5分以内を原則とすること。もし、それ以上お待たせする場合は、どんなに...
遅くとも10分以内の再コールを心掛けて下さい。
 
 『長時間、折り返し電話が遅れたときはどうなるのか。』答えは、簡単です。
 
 初めの電話で穏やかだった口調は一変し、怒気を感じさせる言葉を投げつけながら顧客はもう一度、クレーム電話をかけてくるに違いないのです。折り返し電話を実行するときは、基本として「5分以内の再コール」が望ましいのです。なぜなら、折り返し電話を告げられた顧客は、その時点から「待ちの態勢」に入っているからです。いつ連絡がくるのだろうか。1分、2分、3分……といった具合に、顧客の「感覚時計」はイライラ感を募らせながら、時を刻み始めます。
 
 次回に続きます。
 
 【出典】武田哲男 著 クレーム対応、ここがポイント  ダイヤモンド社発行
          筆者のご承諾により、抜粋を連載
 

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