
Roll To Roll製造と各工程における要素技術の実践
~ロールツーロール工程でのフィルム塗工・乾燥・伝熱・搬送のツボ~
受講可能な形式:【Live配信】or【アーカイブ配信】のみ
▼Roll To Roll製造工程全般の考え方、工程設備の設計、各方式の違いと特徴、実験室から量産にスケールアップの留意点、、、
▼各工程要素を調和し目標の品質を得るためには
▼塗工製品の開発と製造、Roll To Rollによる塗膜乾燥、フィルム伝熱の理論と実際、搬送・ウェハンドリングの実践
▼Roll To Rollによるフィルム製品のスケールアップ、製造トラブルへの対策
日時
【Live配信受講】2025年8月25日(月) 10:30~16:30
【アーカイブ受講】 2025年9月10日(水) まで受付(視聴期間:9/10~9/25)
セミナー趣旨
本セミナーでは塗工・乾燥、伝熱、搬送の各々を専門とする技術者がRoll To Roll工程の技術の「ツボ」を解説します。
受講対象・レベル
Roll To Roll製造の初学者から、製造技術に携わるエンジニア、機能性フィルムを実験室から量産にスケールアップする研究者
習得できる知識
Roll To Roll製造工程全般の考え方、工程設備の設計方法、各方式の違いと特徴、実験室から量産にスケールアップする際の留意点
セミナープログラム
1.新製品開発 実験室から量産化へのスケールアップ
1-1.塗工と乾燥(開発とパイロットと量産)
1-2.フィルムが利用されている製品は?
1-3.フィルムの構成要素 ~厚みと層数~
1-4.開発のステップ
1-5.パイロット用の塗工液(粘度の適正化・塗工と乾燥のバランス)
2.スロット塗工
2-1.薄塗り(スジが限界現象)とCa数
2-2.厚塗りとギャップ設定
2-3.TWOSD(Kiss Coating/Off Rolled Coating)
2-4.コーティングロールのギャップ変動
2-5.スロットダイ内の流動とマニホールドとスロットの役割り
2-6.マニホールド差圧による流量減少
2-7.マニホールドの断面形状
2-8.スロットのテーパー化
2-9.スロットギャップ偏差の影響
2-10.スロットダイを構成する部品
2-11.バックアップロール(ベアリング・ジャーナル軸受たわみ)
3.ブレード塗工(アプリケーターとコンマコーター)
3-1.ブレード塗工の分類(ナイフ・スティッフ・ベント)
3-2.コンマ・コーターの特徴
3-3.ナイフ型ブレードの塗工厚み
3-4.コンマロールたわみ
3-5.液ダム内の流動
3-6.ダム液面と底面
3-7.液ダムの液漏れ防止フィルム
4.グラビア塗工
4-1.ダイレクト方式(正転)
4-2.リバース方式(逆転)
4-3.キスリバース方式(バックアップなし)
4-4.ドクターチャンパー方式(密閉型)
4-5.ダイレクト方式の液だまり(ギャップと粘度の寄与大)
4-6.ダイレクト方式の膜分断(渦は周速比に依存)
4-7.リブ発生条件(ダイレクトの場合)
4-8.リバースの膜転写箇所の流動
4-9.リバース方式の塗布可能領域
4-10.セルの過充填と部分充填
4-11.ブレード後のセル残液
4-12.ドクターブレード当て角・形状
4-13.ドクターブレードの押し圧と膜厚
4-14.ドクターブレードの当て角と摩耗
4-15.ドクターブレードの接触面に作用する力
【第2部】Roll To Rollによる塗膜乾燥 13:00~14:10(浜本氏)
1.はじめに
1-1.「減率乾燥」と「限界含水率」
1-2.実験室とRoll To Rollの違い
1-3.乾燥の支配因子
2.乾燥設備と溶媒の寄与
2-1.乾燥風の供給方法
2-2.乾燥風の吹き出し方式(二次元ノズル・多孔板)・浮上系)
2-3.溶媒の寄与(水はLewis近似)
2-4.乾燥に関わる物性値
2-5.塗膜の表面温度は湿球温度(空気線図)
2-6.蒸発潜熱
2-7.飽和蒸気圧と温度(アントワンの式)
2-8.各溶媒の空気線図
2-9.等湿球温度線 (1)水はLewis近似式
2-10.有機溶剤系のガス濃度:爆発下限界(Lower Explosive Limit)基準
3.減率乾燥速度
3-1.簡易計算法(乾燥係数 N=1/2~2/3)
3-2.水系の限界点・仮想点・乾燥点(PVA水溶液)
3-3.単溶剤系の乾燥速度(親水/疎水性と湿度)
3-4.2成分系の乾燥挙動
4.乾燥起因の面状トラブルと対策
4-1.ベナールセル(ゆず肌)
4-2.ハジキ(メカニズム)
4-3.クリーン化による異物対策
4-4.クリーン度を維持する換気と風速
4-5.レベリングの理論(Orchard 式)
4-6.塗工室と前後ゾーンの圧力バランス
4-7.塗工室の気流の数値解析
4-8.塗工室前後の差圧の影響
4-9.下向き塗工面による風ムラ対策(密度流)
【第3部】フィルム伝熱の理論と実際 14:20~15:10 (浜本氏,藤本氏)
1.ヒートロール(浜本氏)
1-1.アイロン効果による巻き芯写りの緩和効果
1-2.ロール径と本数の適正化
2.ホットプレート加熱(浜本氏)
2-1.加熱助走時間(非定常熱伝導の計算方法)
2-2.接触熱抵抗
2-3.橘・佐野川の式による接触熱抵抗の見積もり
2-4.熱風でホットプレート同様に100℃乾燥すると?(DMFで試算)
3.フィルムの伝熱問題(藤本氏)
3-1.フィルム温度の測定とそこから分ること
3-2.伝熱係数の求め方
3-3.応用例と注意事項
【第4部】搬送の実践的アプローチ 15:20~16:30(藤本氏)
1.ウェブハンドリング
1-1.ウェブハンドリング技術とは
1-2.フィルム加工の落とし穴
2.ウェブハンドリング技術の基本(1)
2-1.フィルムの物性を知る
2-1-1.フィルムの「こし」
2-1-2.弾性率、ポアソン比、比熱、熱伝導度
2-2.フィルムを測る
2-2-1.フィルムの温度
2-2-2.フィルムとローラの速度差
2-2-3.巻取ロールの内部応力
2-3.空気は巻き込むもの
2-3-1.巻き込み量の理論と実測
2-3-2.フィルム-ローラ間の摩擦係数
3.ウェブハンドリング技術の基本(2)
3-1.直角方向進入性(Normal Entry Roule)
3-1-1.異径ローラ,テープ巻き
3-2.ローラの選定
3-2-1.マイクロスリップ
3-2-2.スピンダウンテストとベアリングの摩擦係数
3-2-3.スリップの回避
3-3.しわの防止
3-3-1.スパン短縮の効果
3-3-2.拡幅の考え方
3-4.巻取
3-4-1.測定した内部応力の解釈
3-4-2.コアの大径化
3-5.張力制御
3-5-1.張力制御か速度制御か
3-5-2.スパン間の張力の挙動
4.おすすめの参考書
□質疑応答□
セミナー講師
AndanTEC 代表 浜本 伸夫 先生 (元富士フイルム(株)、元サムスン電子)
<ご経歴>
1992年 北海道大学 工学部 合成化学工学専攻 修士修了
同年 富士写真フィルム 塗工を中心としたフィルム生産工程業務に従事
2007年 同 社 フラットパネル生産部 主任技師(管理職)
2013年 サムスン電子 総合技術院 素材開発センター 主席研究員 新素材開発に従事
2019年 栗村化学 工程開発チーム長 粘着フィルム・離型フィルム等の工程開発
2021年 米国 Zymergen社 シニアマネージャー バイオ由来ポリイミド開発
2022年 ミドリ安全 商品開発部 ジェネラルマネージャー ニトリルゴム手袋開発
2023年 AndanTECとして執筆・講演・コンサル業に専念
<ご専門>
塗工/Roll To Roll製造/クリーンルーム/静電気
【HP】https://www.andantecodawara.com/
技術コンサルタント 博士(工学) 藤本 清二 先生 (元住友化学(株)、元大倉工業(株))
<ご経歴>
1973年より住友化学にて合成樹脂や機能性フィルムの製造プロセス、並びにそれらのプロセス研究に従事。
2006年からは大倉工業にてフィルム製造・加工プロセスのR&Dに従事しながら技術教育を担当。
専門は様々な製造プロセスの解析・設計とスケールアップ、シミュレーション、並びにウェブハンドリング技術。
2014年には東海大学より博士(工学)の学位を取得。
現在、ウェブハンドリング技術研究会 特別会員。
2023年4月よりコンバーテック誌に「技術者のための実践的スケールアップ論」を連載中。
技術記事の投稿や講演による技術者の育成に熱意を持っている
<ご専門・研究内容>
・プロセス エンジニアリング,ウェブハンドリング技術,(技術教育)
・様々な製造プロセスの解析,設計,スケールアップ,シミュレーション/ウェブハンドリング技術
セミナー受講料
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(備考)※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
講師のプロフィール
Roll To Rollによるフィルム製品 のスケールアップや製造トラブルで お困りの方に塗工・乾燥工程に熟知した専門家が最新技術で支援します!
浜本 伸夫
はまもと のぶお / 神奈川県 / AndanTEC
30年間のフィルムのRoll To Roll工程の開発、製造へ携わった経験をもとに、2023.4からコンサル業を開始。下記の3活動を軸に活動中。
1)顧客企業の技術支援:現在3社と年契約。単発含め、既に10社以上...続きを読む
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