高分子材料の結晶化における構造制御・分子設計の基礎・高性能化のポイント
開催日 |
13:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | (株)AndTech (&Tech) |
キーワード | 高分子・樹脂材料 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【中央区】中央区立産業会館 |
交通 | 【JR】馬喰町駅・浅草橋駅 【地下鉄】東日本橋駅・馬喰横山駅 |
タイ分子定性・定量法、LLDPE機械的強度、
コモノマー、高強度HDPEグレード設計・製造
タイ分子に注目した結晶構造制御と
分子構造設計を中心に解説!
★ タイ分子の観点から高強度HDPEの製造方法とLDPEの結晶構造の均一性、機械的強度との関係についても解説!
講師
京都工芸繊維大学・長もちの科学開発センター
シニアフェロー 工学博士 細田 覚 氏
(元・住友化学(株) 先端材料探索研究所 所長)
【経歴】
1978年 住友化学入社
2011年 同 先端材料探索研究所 所長
2012年 同 理事
2016年 京都工芸繊維大学 長もちの開発センター シニアフェロー(委嘱型特任教授)
2019年 同 大学院工芸科学研究科 非常勤講師
【受賞】 高分子学会フェロー
受講料
【1名の場合】27,000円(税込、テキスト費用を含む)
【2名の場合】37,800円(税込、テキスト費用を含む)
【3名以上の場合は一名につき、10,800円加算】(税込、テキスト費用を含む)
講演主旨
世界で最も大量に使用されている汎用樹脂;ポリオレフィンの機械的耐久寿命の長期化や衝撃的破壊強度向上に密接に関連する結晶構造、特にタイ分子に注目した結晶構造制御と、そのための分子構造設計を中心に解説する。衝撃的破壊にも、年単位の長期クリープ破壊に対しても、変形時のタイ分子の配向度と濃度が大きく影響する。タイ分子の概念の確立の歴史を振り返りつつ、タイ分子の定性、定量の方法についても解説する。パイプや大型タンク等に使われる高強度HDPEの製造方法をタイ分子の観点から述べるとともに、LLDPEの結晶構造の均一性と機械的強度との関係についても解説する。
プログラム
【キーワード】
1.ポリオレフィン
2.結晶構造、非晶構造
3.タイ分子の定性・定量方法
4.タイ分子の配向度、相対濃度の定量
5.タイ分子の統計的、および熱力的取り扱いと高性能PEの分子設計
6.機械的強度と構造分布
7.耐久性の促進評価とタイ分子
【プログラム】
1.ポリオレフィンの高性能化に向けた分子設計の基本的考え方
1-1 化石原料の有効活用としての石油化学(高分子)産業
1-2 高分子材料・製品の高強度化、長期耐久化の意義
2.結晶構造制御と機械的高強度化の設計
2-1 ポリオレフィンの基礎
2-1-1 重合触媒、製造法
2-1-2 分子構造とその分布(分子量分布、組成分布、等)
2-1-3 結晶構造とその分布(ラメラ晶、球晶、配向結晶、等)
2-2 タイ分子の概念の確立
2-2-1 高分子説の提唱からラメラクラスター理論までの歴史
2-2-2 房状ミセル構造からラメラ晶 (fold結晶)への変遷
2-3 ラメラ晶構造におけるタイ分子とその役割
2-4 タイ分子の定性と定量法
2-4-1 高柳モデル
2-4-2 ESR等
2-4-3 各種分光法
3.タイ分子の取り扱い(定量化)と高強度化設計
3-1 統計的取扱い
3-1-1 中性子散乱実験からタイ分子の統計的取り扱いへ
3-1-2 複数のラメラ晶を貫くタイ分子の取り扱い
3-2 タイ分子と高次構造との関係
3-2-1 タイ分子配向度、相対濃度と結晶化度
3-2-2 LLDPEの機械的強度と結晶構造(ラメラ晶)
3-2-3 有効タイ分子濃度とラメラ厚み分布
3-3 速度論的取り扱い、および熱力学的取り扱い、
3-3-1 HDPEへのコモノマー導入と結晶化、およびタイ分子生成
3-3-2 コモノマーの分子量依存性と結晶化度との関係
4.PE高強度化への分子構造設計
4-1 分子量、分子量分布
4-2 組成、組成分布
4-3 α-オレフィンの種類(分岐の結晶中への取り込み程度)
4-4 連鎖長分布(ADMET-PEの結晶構造)
4-5 高性能HDPEグレードの設計と製造法 (高性能パイプ、大型ブロー容器、等)
【質疑応答 名刺交換】