量子ドット(QD)およびQD フィルム・ペロブスカイトQDインクを用いた次世代ディスプレイの将来展望と材料解析の最新動向

55,000 円(税込)

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開催日 10:30 ~ 16:50 
締めきりました
主催者 (株)AndTech (&Tech)
キーワード 電子デバイス・部品   半導体技術   分析・環境化学
開催エリア 全国
開催場所 ※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です

■本セミナーの主題および状況→量子ドット(Quantum Dots)は、原子や分子レベルで制御された半導体素材から作られ、その極小さゆえに量子力学的効果が支配的な特性を持つことがあり、これにより特異な光学的、電子的、および電気的特性を示すことがあります。

→量子ドットディスプレイは、従来の有機ELディスプレイに比べて、色再現性、エネルギー効率、耐久性などの面で優れた特性を持つとされ、量子ドットが異なるサイズに調整されることで、特定の色を効率的に発光・吸収することができるため、広い色域を持つディスプレイを実現することが期待されております。

■注目ポイント★有機EL材料・デバイス技術の黎明期から製品化までの豊富な経験と知識を持つ第一人者が、量子ドットの課題、市場性、導入が期待されるメタバース技術との親和性等を見据えた将来展望をわかりやすく解説!★世界トップレベルの発光効率を持つシリコン量子ドットの製造、構造、光特性の第一線の研究に携わっている研究者が、シリコンの量子ドットの製造法、構造、特性、LED、三原色発光フィルムを紹介!★独自の手法でペロブスカイト量子ドットを安定化したインクと、そのQD-OLEDやQDシートへの応用の可能性について紹介!★特性の異なる2つの量子ドット材料について、分散液と粒子表面の評価事例を紹介!

セミナー講師

  • 第1部  国立大学法人 山形大学  リーディング大学院  菰田 卓哉 氏
  •  第2部  広島大学  自然科学研究支援開発センター 研究開発部門・教授  齋藤 健一 氏
  • 第3部  キヤノン株式会社  R&D本部 R&D材料開発センター/主任研究員  大橋 良太 氏 
  • 第4部  東芝ナノアナリシス株式会社  化学分析技術センター 製品&プロセス分析技術ラボ・グループ長  栗崎 卓 氏

セミナー受講料

【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。

セミナープログラム

【第1講】 量子ドットと次世代OLED、LEDディスプレイの将来展望

【時間】 10:30-11:45【講師】国立大学法人 山形大学 リーディング大学院 菰田 卓哉 氏

【講演主旨】 コロナ禍によりバーチャル世界の進展が加速された。世界の生活を一変させたコロナ禍であるが、その間在宅勤務が大幅に増加し、どこでもつながるディスプレイや携帯しやすいディスプレイへの要求が一層加速した。さらにリモート環境による在宅勤務等が長くなると、より現実に近いバーチャルな環境が求められている。高い専門性や技能を持った人が不足し、バーチャル環境を用いた人材教育技術はそれを実現する極めて重要な技術であり、その技術の中核をなすのが、それに適したディスプレイ技術である。目に優しい健康的なディスプレイへの要求が一層強くなるのは当然だが、より現実感を得るためのディスプレイや装着を意識しないゴーグルに適したディスプレイ技術、3Dディスプレイの将来像等、検討すべき技術課題が山積する。必然的に、有機EL (OLED)ディスプレイ技術や最近急発展を遂げてきているμディスプレイ技術 (μOLED やμLED) を用いたディスプレイ技術が最有力候補になってくるがこれらのさらなる高度化(高演色性、高輝度等)が要求されている。 上記の観点から見て量子ドット(Quantum Dot:QD)技術は最も有望な技術手段である。近年急速に実用化に近づいている。特に、ディスプレイの表示色性能をさらに向上するため量子ドット技術は必須である。 本講演では、量子ドット技術の最新技術開発動向及び課題、更にこの新技術によるOLED,LEDディスプレイが社会にもたらす真のインパクトは何かなどについて議論する。

【プログラム】1.バーチャル時代に生き残るディスプレイ  -量子ドットを応用したOLED、LEDが新たな段階に2.量子ドットの現状と課題  2.1 なぜ,量子ドットが期待されるのか?  2.2 量子ドット技術の概要  2.3 量子ドットの実用化された例  2.4.今後の展開3.量子ドットを用いたOLED, LEDディスプレイの開発状況と将来展望4.まとめ【質疑応答】

【キーワード】QD, 量子ドット、高色再現性、OLED, LED

【講演のポイント】有機EL材料・デバイス技術の黎明期から製品化までの経験を持つ講演者がその経験と豊富な知見に基づき、量子ドットの課題、市場性、導入が期待されるメタバース技術との親和性等を見据えた将来展望をわかりやすく解説する。

【習得できる知識】バーチャル環境関連のディスプレイ最新産業の市場動向要求されるディスプレイ技術概要量子ドット有機EL、LEDのデバイス構造とその製造方法量子ドット有機EL、マイクロLEDディスプレイ等の期待される応用分野と今後の方向性バーチャル環境・メタバースを見据えた有機EL,マイクロLED、LCD (液晶) の今後の課題と展望

【第2講】 三原色発光するシリコン量子ドットフィルムの開発

【時間】 12:45-14:00【講師】広島大学 自然科学研究支援開発センター 研究開発部門・教授 齋藤 健一 氏

【講演主旨】 量子ドットを用いたTVやタブレットは,世界中で販売され始めています。流通品では主にIn系,研究ではCd系やペロブスカイト系(鉛を含む)の量子ドットが主力となっています。従って,現在,汎用的材料で,毒性がなく,また重金属フリーなサステナブル発光体が世界中で模索されています。 シリコンは重金属ではなく,原料は砂・石です。しかしシリコンの発光は近赤外領域で,発光効率が低く(0.01%程),発光材料には向いておりませんでした。一方,ナノサイズになると発光効率は近年90%まで上昇し,フルカラー発光も実現しています。本セミナーではシリコンの量子ドットの製造法,構造,特性,LED,三原色発光フィルムを紹介します。

【プログラム】・ナノシリコンについて・量子サイズ効果・表面効果・シリコン量子ドットの合成法・シリコン量子ドットの構造,光特性・シリコン量子ドットのデバイス(LEDなど)・シリコン量子ドットフィルム・まとめと展望【質疑応答】

【キーワード】シリコン量子ドット,溶液プロセス,量子ドットディスプレイ,量子ドットTV,コロイダル量子ドット,コロイド

【講演のポイント】世界トップレベルの発光効率を持つシリコン量子ドットの製造,構造,光特性の研究をしています。一つの研究室で合成からデバイス開発(LEDや量子ドットフィルム)を行える,世界中でも稀有な環境です。

【習得できる知識】・ナノシリコの基礎知識・シリコン量子ドットの基礎知識・シリコン量子ドットの製造法,構造,光特性・三原色発光するシリコン量子ドットフィルムの開発・シリコン量子ドットのデバイス以上,重金属フリーとなるシリコン量子ドットの最新の知識が得られます

【第3講】 次世代ディスプレイに適用可能なペロブスカイト量子ドットインクの開発

【時間】 14:10-15:25【講師】キヤノン株式会社 R&D本部 R&D材料開発センター/主任研究員 大橋 良太 氏

【講演主旨】 ディスプレイの高画質化のニーズに応えるため、高輝度で高い色純度の光を発光することのできる量子ドットを活用する動きが活発になっている。ペロブスカイト量子ドットは、色純度と光の利用効率がともに高く、高輝度・広色域・高解像度を兼ね備えたディスプレイを実現できることが期待されている。ペロブスカイト量子ドットの特徴と課題、ディスプレイへ応用する利点などを解説した上で、最近開発した、色純度と光利用効率を保持したまま実用可能な耐久性を実証したペロブスカイト量子ドットインクについて解説する。

【プログラム】1    ペロブスカイト量子ドットについて 1.1    ペロブスカイト量子ドットの特徴と合成方法 1.2    ペロブスカイト量子ドットの耐久性課題と改善方法 1.3    ペロブスカイト量子ドットの応用先2    ペロブスカイト量子ドットのディスプレイへの応用 2.1    QDCC(量子ドット色変換層)、QDシート、QD-ELの特徴 2.2    QDCCの構造と色変換効率 2.3    ペロブスカイト量子ドットを用いることの利点3    ペロブスカイト量子ドットインクの開発 3.1    インク処方概要と耐久性評価 3.2    スケーラブル合成方法 3.3    光学物性 3.4    インクジェット印刷によるQDCCとしての応用 3.5    QDシートとしての応用【質疑応答】

【キーワード】量子ドット、ペロブスカイト、QD-OLED、QDシート、有機EL、マイクロLED、インクジェット

【講演ポイント】ペロブスカイト量子ドットは次世代のディスプレイ用材料として期待されているが、実用化に向けては耐久性の低さが課題となっていた。独自の手法でペロブスカイト量子ドットを安定化したインクと、そのQD-OLEDやQDシートへの応用の可能性について紹介する。

【習得できる知識】・ペロブスカイト量子ドットの概要・ペロブスカイト量子ドットのディスプレイとしての応用に関する知識・ペロブスカイト量子ドットインクを用いたQDCCやQDシートの応用事例について

【第4講】 量⼦ドット材料の評価

【時間】 15:35-16:50【講師】東芝ナノアナリシス株式会社 化学分析技術センター 製品&プロセス分析技術ラボ・グループ長 栗崎 卓 氏

【講演主旨】※以下の内容は仮の案となり、現在講師の先生に最新の内容をご考案いただいております。完成次第、本ページを更新いたします。

 量子ドットは、数nm~数十nmの大きさを持つ化合物半導体の微粒子です。主にコアと呼ばれる半導体微粒子とコアの周りを囲むシェル層、シェル層表面に結合したリガンドから構成されています。粒子サイズにより発光波長が異なる特徴があり、粒子サイズとそのばらつきをコントロールすることにより、色純度・色再現性の高い発光が期待されています。これより、次世代ディスプレイやLED, レーザ材料として注目されています。 講演では、特性の異なる2つの量子ドット材料について、分散液と粒子表面の評価事例をご紹介します。

【プログラム】※以下の内容は仮の案となり、現在講師の先生に最新の内容をご考案いただいております。完成次第、本ページを更新いたします。

1.はじめに(概要など)2.各種評価方法3.分散液の分析 3-1 光吸収特性(分光光度計) 3-2 有機不純物(GC/MS・LC/MS)4.粒子表面の分析 4-1 粒子形状観察(TEM) 4-2 元素組成・結合状態(XPS) 4-3 微量成分(TOF-SIMS) 4-4 粒子形状観察(EDSマッピング) 4-5 リガンド(熱抽出-GC/MS)5.まとめ【質疑応答】

【キーワード】1. FPD2. リガンド