高分子フィルム・繊維の延伸プロセスにおける分子配向形成と制御技術

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開催日 10:30 ~ 16:30 
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主催者 サイエンス&テクノロジー株式会社
キーワード 高分子・樹脂加工/成形   繊維技術
開催エリア 東京都
開催場所 【品川区】きゅりあん
交通 【JR・東急・りんかい線】大井町駅

高分子の延伸プロセスに関する基礎理論
延伸した高分子の構造とその測定方法
繊維の延伸による高強度化の考え方


製品の力学物性に影響する分子配向、製品の熱物性に影響する結晶化を制御して
狙った製品物性、特性、機能を実現するために
フィルム延伸プロセスでの分子配向形成のメカニズムとその理論的な解析方法、
延伸条件と分子配向の関係、配向誘起結晶化の発生と成形性への影響とは

セミナー講師

東京工業大学 物質理工学院 材料系 助教 博士(工学) 宝田 亘 氏 ※元東レ(株)
略歴
金沢工業大学 高度材料科学研究開発センター 博士研究員(2000-2001)
東レ株式会社 研究員(2001-2007)
東京工業大学 大学院理工学研究科 有機・高分子物質専攻 助教(2007-)
専門
高分子成形加工(繊維・フィルム),高分子構造・物性

セミナー受講料

49,500円( S&T会員受講料47,020円 )
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※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。
※受講券、請求書は、代表者に郵送いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
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※他の割引は併用できません。

セミナー趣旨

 高分子のフィルムや繊維の製造工程には、押し出したフィルムや繊維を引き伸ばす延伸プロセスが含まれる。この延伸プロセスは、低速で押し出したフィルムや繊維を高速で引き取ることにより、生産効率を向上することができる事から、製造コストを左右する重要なプロセスである。さらに、延伸プロセス中ではフィルムや繊維の引き伸ばしと同時に分子配向が形成され、結晶性の高分子では分子配向に誘起されて結晶化が発生する。分子配向は製品の力学物性に大きな影響を与え、結晶化は製品の熱物性に大きな影響を与えることから、延伸プロセスにおける分子配向や結晶化を制御することは製品の物性を管理する上で非常に重要である。
 本セミナーでは、フィルムの延伸プロセスにおける分子配向形成のメカニズムやその理論的な解析方法、延伸条件と分子配向の関係、配向誘起結晶化の発生と成形性への影響について、小型試験機での実験結果を元に解説する。また、繊維の延伸に伴う分子配向形成と物性の変化、特に繊維の高強度化について解説する。さらに、配向した高分子の構造解析の手法についても解説を行う

セミナープログラム

1.高分子フィルムの延伸工程
 1.1 延伸装置と延伸条件
 1.2 延伸工程で加わる力と変形
 1.3 延伸工程で加わる熱
 1.4 延伸工程における構造変化
  1.4.1 分子配向
  1.4.2 結晶化

2.延伸過程における分子配向形成
 2.1 延伸過程における分子配向の形成と配向緩和
 2.2 分子配向形成への延伸温度の影響
 2.3 分子配向形成への延伸速度の影響
 2.4 分子配向のモデル化
  2.4.1 応力光学則と修正応力光学則
  2.4.2 Multi-Mode Maxwell Model
 2.5 多段延伸過程における分子配向形成

3.延伸過程における結晶化
 3.1 PETフィルムの延伸過程における結晶化
  3.1.1 一軸延伸過程
  3.1-2 二軸延伸過程
  3.1.3 PETフィルムにおける分子配向と結晶化速度の関係
 3.2 PENフィルムの延伸過程における結晶化
  3.2.1 一軸延伸過程
  3.2.2 二軸延伸過程
 3.3 PLAフィルムの延伸過程における結晶化と延伸性
  3.3.1 PLAフィルムの延伸過程における結晶化
  3.3.2 PLAフィルムの多段延伸過程における結晶化と延伸性への影響

4.繊維の延伸工程
 4.1 繊維の製造工程における配向形成
  4.1.1 紡糸工程と延伸工程
  4.1.2 紡糸工程における配向形成
   a.高速溶融紡糸における配向形成
   b.高速溶融紡糸における配向結晶化
   c.高速溶融紡糸過程の数値解析
  4.1.3 延伸工程における配向形成
   a.多段延伸による配向形成
   b.延伸による物性の向上
  4.1.4 特殊な高分子における配向形成
   a.超高分子量ポリエチレンのゲル延伸
   b.PHBHにおける微結晶延伸
   c.液晶繊維の熱処理に伴う配向形成
 4.2 繊維の延伸による高強度化
  4.2.1 繊維の延伸性と延伸糸物性
  4.2.2 溶融構造制御による延伸性の向上
  4.2.3 溶融構造制御における繊維構造解析

5.配向高分子の構造とその測定方法
 5.1 高分子繊維・フィルムにおける分子配向
  5.1.1 繊維・フィルムにおける配向形態と配向度
  5.1.2 繊維・フィルムにおける分子配向の測定方法
   a. アッベ屈折率計
   b. 偏光顕微鏡
   c. 光変調法
   d. エリプソメトリー 
   e. その他の手法
 5.2 高分子繊維・フィルムにおける結晶配向
  5.2.1 フィルムの結晶配向の特徴
  5.2.2 WAXD測定による結晶配向度の測定
   a.平板状センサーを用いた配向度測定法
   b.極点図測定による配向度測定法

  □質疑応答□