
生分解性プラスチックの動向、設計技術とその評価
★プラスチック循環利用の考え方、生分解性プラの設計と土壌・海洋生分解性評価
セミナープログラム
<10:30〜12:00>
1.廃プラスチック問題の現状とゼロカーボン社会における有機資源の循環利用
早稲田大学 加茂 徹 氏
【講演ポイント】
大量に生産されたプラスチックは大量に廃棄され、その一部が海洋へ流出して生態系に深刻な影響を与えており、廃プラスチック問題は最重要な環境問題の一つとして認識されるようになりました。
またこれまでのリサイクルは、廃プラスチックを単に有用物に転換する技術を個別に開発してきましたが、持続可能な社会では、プラスチックのライフサイクル全体を通して環境負荷を低減させることを目指しています。
さらにゼロカーボンを目指す社会では、バイオマスなどの再生可能資源がプラスチックの主な原料となり、廃プラスチックの再利用、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルなどの炭素の循環利用が重要になると考えられています。
本講演では、プラスチックの循環利用に関する新しい考え方を解説します。
1.持続可能な社会の実現を目指す背景
2.廃プラスチックに関する動向
3.プラスチックのリサイクルの特徴
4.プラスチックのリサイクル技術の概要
4.1 選別
4.2 マテリアルリサイクル
4.3 ケミカルリサイクル
4.4 PETボトルのリサイクル
4.5 エネルギー回収
4.6 評価法
5.電気電子機器に使用されているプラスチックのリサイクル
6.自動車に使用されているプラスチックのリサイクル
7.バイオプラスチックの現状と課題
8.資源循環の未来
【質疑応答】
<13:00〜14:30>
2.海洋生分解性を有する微生物ポリエステルとその材料物性
東京工業大学 柘植 丈治 氏
【講演ポイント】
微生物ポリエステルは優れた生分解性を示し、バイオマスや二酸化炭素を原料として合成することができるバイオプラスチックです。
コンポストや土壌のみならず海水中でも生分解を示すことから、海洋プラスチック汚染やマイクロプラスチック問題を解決できうる材料と期待されています。
本講座では、微生物ポリエステルの生合成法や基本的な材料物性、海洋生分解を中心に解説します。
1.微生物ポリエステルとは
1.1 生分解性プラスチックとしての微生物ポリエステル
1.2 微生物ポリエステルの製品化事例
2.微生物ポリエステルの生合成方法
2.1 ポリエステル合成細菌とその代謝経路
2.2 ポリエステル共重合体の生合成
3.微生物ポリエステルの材料物性
3.1 熱物性
3.2 機械物性
4.微生物ポリエステルの海洋生分解性
4.1 生分解性の評価
4.2 材料表面観察と菌叢解析
【質疑応答】
<14:40〜16:10>
3.生分解性プラスチックの土壌・海洋生分解性評価と実験上のポイント
産業技術総合研究所 中山 敦好 氏
【講演ポイント】
海洋プラスチック問題がクローズアップされる中、解決策の一つとして生分解性プラスチックが期待されています。
ここでは生分解性プラスチックの種類と特徴、それらの生分解について紹介し、とくに生分解性の評価では土壌、海水環境のそれぞれの視点でラボ試験、実環境試験の実例を示し、どのような環境条件でどのように生分解が進むのかについて紹介します。
1.バイオプラスチックバイオマスプラスチックと生分解性プラスチック
・バイオマスプラスチックと生分解性プラスチック
・上市されている生分解性プラスチックと開発が進む新規生分解性プラスチック
・高分子構造と生分解性
・生分解の制御
2.生分解性評価法
・ラボ生分解試験
・フィールド試験
3.環境中での生分解
・土壌中での生分解
・海水中での生分解
・環境微生物の影響
4.生分解性プラへの期待
【質疑応答】
セミナー講師
1. 早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 客員教授 工学博士 加茂 徹 氏
2. 東京工業大学 物質理工学院 材料系 ライフエンジニアリングコース 准教授 博士(農学) 柘植 丈治 氏
3. 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 生体分子創製研究グループ 主任研究員 工学博士 神戸大学客員教授 中山 敦好 氏
セミナー受講料
1名につき60,500円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込)〕
受講について
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受講料
60,500円(税込)/人