機械設計における図面の描き方、設計製図の実践と不具合を見抜く検図のポイント

3時間×4日間の短期スキルアップセミナー!
基礎から実践まで!演習を通してじっくり学べます!

日時

1日目:2022年10月  3日(月)13:00~16:00
2日目:2022年10月17日(月)13:00~16:00
3日目:2022年10月24日(月)13:00~16:00
4日目:2022年10月31日(月)13:00~16:00

セミナー趣旨

  機械設計図面の検図は、設計者が図面の描き方を十分に認識していない、寸法が間違っている、干渉している、材質や表面処理の選定ミスなど、初歩的な間違いにチェックシートを用いて検図する方法で行われているのが一般的な検図です。設計者として基本的な設計製図の知識をしっかり身に付け、設計仕様を満足する図面を描くことが望ましいことですが、時間や納期の面から十分とは言えない状態で出図し、間に合わせの検図になっていませんか。 チェックシートを用いて検図を行っている企業も多くあると思いますが、そもそも検図担当者が図面の描き方の基礎をしっかり身に付けていない状態では、チェックシートは何の役にも立ちません。設計者を指導できません。
  検図担当者は、規格に準拠した正確で実用的な図面の描き方を理解し、要求仕様をもとに設計計算プロセスから製図のアウトプットまで、真の設計製図の基本をしっかり身に付けておかなければなりません。要求仕様を理解し設計や検図の重要なポイントを知ることで、設計製図の検図力を格段に引き上げることは可能です。設計仕様から設計条件、構想設計、設計計算のプロセスを理解することで検図のポイントが何なのかを明確にし、重要なポイントに対して図面を描けているかチェックすることで的確な検図を行うことが出来ます。
  本セミナーでは、機械製図の製図規格にもとづいた図面の描き方や図面チェックの演習を通じて、検図の考え方や検図の手法を学びQDC向上に貢献できる設計製図力や検図力の向上を図ります。合わせて、設計計算から図面寸法の決定のプロセスを理解し、要求仕様から設計製図に必要な検図の重要ポイントを学びます。さらに、検図担当者が指摘しなければならない要求仕様との整合性や品質トラブル、機械故障、人的災害を防ぐための対策などについて設計製図に間違いがないか、検図手法について実例を交えて説明します。生産性の高い、コスト競争力のある設計図面の描き方や検図法の極意について講師の経験をもとに実例をもとに丁寧にご説明いたします。検図担当者や設計部署の方々をはじめ、機械設計担当の方々まで多くの方々の参加をお勧めします。

セミナープログラム

<10/3 13:00〜16:00>
【第1講】機械設計の実用的な図面作成の基本(初級編)
               〜最新JISにもとづいた実用的な製図のノウハウを学ぶ(演習付き)〜

【講演項目】
1.図形と寸法のルール
  1.1 図形の表し方・・・図面の表し方の基本中の基本を学ぶ!
    (1)線の種類と用途
    (2)第三角法と3面図
    (3)寸法記入
    (4)投影図
    (5)断面図
  1.2 寸法の表し方・・・簡単なようで難しい寸法の入れ方を学ぶ!
    (1)寸法
    (2)面取り、半径
    (3)穴加工、ザグリ
    (4)キー溝
    (5)加工方法
  1.3 寸法公差の表し方・・・設計者の意図した精度にする方法を学ぶ!
    (1)寸法公差
    (2)普通公差と許容値
    (3)すきまとしめしろ
    (4)はめあいの表示
    (5)公差の累積
  1.4 スケッチの作図法・・・図面の見方、描き方を演習から学ぶ!
    (1)スケッチの準備
    (2)測定具
    (3)スケッチの仕方
    (4)3D図から2D図(演習)
    (5)軸の作図(演習)
    (6)軸継手の作図(演習)
2.表面性状と幾何特性のルール
  2.1 表面性状の表し方・・・機械加工方法で異なる表面性状を学ぶ!
    (1)表面粗さの求め方
    (2)表面性状の範囲
    (3)表面性状の記入方法
    (4)表面性状の目安
    (5)表面性状の作図例
  2.2 幾何公差の表し方・・・設計者の意図する組立精度の保証方法を学ぶ!
    (1)幾何公差の種類
    (2)幾何公差の表示方法
    (3)データムと幾何公差の記入方法
    (4)二つの公差域
    (5)平面度・真円度公差
    (6)円筒度・直角度公差
    (7)真直度公差
    (8)平行度公差
    (9)位置度公差
    (10)同軸度・対称度公差
    (11)円周振れ公差
    (12)全周振れ公差
    (13)幾何公差の適用例
【質疑応答】


<10/17 13:00〜16:00>
【第2部】設計計算から寸法を決定する設計製図の実践(中級編)
               〜設計計算で求めた寸法をもとに作図する設計製図の実務を学ぶ(演習付き)〜

【講演項目】
1.力学の知識
  1.1 材料と力学・・・信頼性の高い機械設計に必要な力学を学ぶ!
    (1)力と荷重
    (2)静荷重と動荷重
    (3)引張応力
    (4)圧縮応力
    (5)せん断力
    (6)ひずみ
    (7)許容応力
    (8)曲げ応力
    (9)曲げモーメント
    (10)たわみ
  1.2 機械と力学・・・駆動機構の設計に必要な運動法則を学ぶ!
    (1)ニュートンの運動第3法則
    (2)力のモーメント
    (3)摩擦力と摩擦係数
    (4)速度と加速度
    (5)角速度とラジアン
    (6)角加速度  
2. 機械要素設計の基礎
  2.1 機械要素・・・機械設計の原点となる機械要素を学ぶ!
    (1)ネジ
    (2)軸
    (3)転がり軸受
    (4)ガイドウェイ型リニア軸受け
    (5)ボールネジ
    (6)歯車
  2.2 ネジの強度計算法・・・機械設計の基本となるネジの強度計算を学ぶ!
    (1)メートル並目ネジの規格
    (2)ネジの力学
    (3)引張強さ
    (4)せん断強さ
  2.3 軸の設計計算法・・・壊れない、故障しない機械設計の基本を学ぶ!
    (1)軸の種類
    (2)軸の引っ張り強さ
    (3)動力とトルク
    (4)ねじりモーメントのみの軸径計算法
    (5)曲げモーメントのみの軸径計算法
    (6)曲げとねじりを同時に受ける軸径計算法
    (7)軸のこわさ
  2.4 動力伝達軸の設計計算製図法・・・設計計算から図面作成のプロセスを学ぶ!
    (1)動力伝達軸の設計仕様
    (2)軸径の計算法(演習)
    (3)軸径の決定
    (4)軸継手の製図法(演習)
    (5)軸径の寸法許容差の決定
    (6)軸端部のR寸法の決定
    (7)キー溝寸法の決定
    (8)製図の解答とチェックポイント
3.軸継手の設計図面から検図法を学ぶ
  3.1 図面寸法の求め方・・・計算プロセスから重要寸法の決定方法を学ぶ!
    (1)フランジ型軸継手
    (2)軸継手の強度計算のポイント
    (3)ボルトのせん断強さ
    (4)フランジ付け根部のせん断強さ
    (5)計算例
  3.2 設計計算による継手寸法の決定(演習)・・・設計演習から検図法のポイントを学ぶ!
    (1)軸継手設計条件
    (2)角速度、伝達トルク、軸径
    (3)軸継手の仮選定
    (4)軸継手計算と最終決定
  3.3 継手の作図と検図法(演習)・・・検図演習から検図法のコツを学ぶ!
    (1)軸継手の作図の基本
    (2)製図例と確認事項
    (3)検図のチェックポイント 
【質疑応答】


<10/24 13:00〜16:00>
【第3部】失敗しない機械設計製図と実践的な検図の極意
               〜検定試験や図面事例から完成度の高い作図・検図のノウハウを学ぶ〜

【講演項目】
1.加工・鋳造・溶接の知識
  1.1 機械加工・・・加工工程の基本製図法を学ぶ!
    (1)工作機械の種類
    (2)旋削加工
    (3)フライス加工
    (4)穴明加工
    (5)研削加工
    (6)マシニング加工
  1.2 鋳造・・・鋳造工程の基本製図法を学ぶ!
    (1)鋳造の種類
    (2)鋳造工程
    (3)仕上げ代と抜き勾配
    (4)鋳物部品の製図法
  1.3 溶接・・・溶接工程の基本製図法を学ぶ!
    (1)溶接の種類
    (2)溶接継手
    (3)開先と溶接深さ
    (4)溶接記号の構成
    (5)矢の指示
    (6)溶接寸法の表示法
    (7)溶接記号
2.図面の検図法
  2.1 国家検定試験の読み解き・・・国検実技試験から作図法とチェックポイントを学ぶ!
    (1)国家技能検定試験
    (2)実技試験問題
    (3)課題図の説明
    (4)部品図作図要領
    (5)作図の指示事項
  2.2  製図課題の解答解説・・・国検課題図から正確な製図の手本を学ぶ!
    (1)作図のポイント
    (2)加工基準の決め方
    (3)重要寸法の記入方法
    (4)外形寸法の指示方法法
    (5)穴位置、穴加工の指示方法
    (6)幾何公差の指示方法
    (7)表面性状の指示方法
    (8)C面取り、R指示方法
  2.3 検図の重要ポイント・・・減速機の部品図から間違い図面の指摘方法学ぶ!
    (1)まずは正面図から決める!
    (2)加工基準を決めて寸法を記入する!
    (3)寸法は正面図に記入する!
    (4)寸法は主要なものから記入する!
    (5)関連する寸法は同じ図に記入する!
    (6)寸法は計算で決める必要がないようにする!
    (7)必要な寸法のみ記入する!
    (8)類似した図は描かない!
    (9)二重寸法、重複寸法は厳禁!!
    (10)加工を考えた寸法を記入する! 
  2.4 図面チェックの仕組み・・・完成度の高い設計製図にするためのマネージメントを学ぶ!
    (1)製品設計開発プロセス
    (2)設備設計製作プロセス
    (3)フェーズゲート管理
    (4)設備設計デザインレビュー
    (5)設備搬出前完成度評価
    (6)立ち合い検査、リスクアセスメント評価
【質疑応答】


<10/31 13:00〜16:00>
【第4部】機械設計の不具合を見抜く、高度な検図スキルの習得
               〜不具合を発生させない機械設計の「真の検図法」を学ぶ〜

【講演項目】
1.QCDに対応した検図法
  1.1 品質機能展開や原価目標に対処する検図法・・・部品図作成情報の根拠の決定方法を学ぶ!
    (1)製品の基本戦略
    (2)目標原価の設定法
    (3)加工費算出法
    (4)原価低減の手法
    (5)QFD(品質機能展開)手法
    (6)品質表の作成方法
    (7)品質機能展開表
  1.2 品質保証や故障対策に対処する検図法・・・機械(製品)の品質評価方法を学ぶ!
    (1)品質管理手法
    (2)標準偏差と確率
    (3)工程能力指数
    (4)偏りを加味した工程能力指数
    (5)設備設計デザインレビューと品質保証
    (6)品質保証対策
  1.3 機械故障対策に対処する検図法・・・機械(製品)の信頼性評価方法を学ぶ!
    (1)可動率向上対策
    (2)頻発停止とは
    (3)頻発停止の発生源対策
    (4)ドカ停故障の予防
    (5)故障しない機械設計のポイント
  1.4 安全対策に対処する検図法・・・機械(製品)の安全性評価方法を学ぶ!
      (1)労働安全衛生法
    (2)リスクアセスメント
    (3)リスク発生範囲と想定される災害
    (4)リスクの見積り
      1.5 ロボットの安全対策
2.図面の検図演習
  2.1 要求仕様や目標性能を反映した検図法・・・チェックリストから検図法を学ぶ!
    (1)基本事項
    (2)コンタミ、キズ対策
    (3)安全、防災対策
    (4)作業性対策
    (5)省エネルギー・リサイクル対策
    (6)メンテナンス対策
    (7)コスト削減対策
  2.2 減速機設計製図の検図演習・・・要求仕様から装置の製図・検図の極意を学ぶ!
    (1)機械設計のプロセス
    (2)機械設計条件
    (3)機械設計計算例
    (4)3D組立図例
    (5)2D組立図例
    (6)3D部品図例
    (7)2D部品図を検図(演習)
3.小型NC機械の検図演習
  3.1 設備開発のコンセプト・・・顧客要求と仕様決定プロセス
    (1)開発機の優位性
    (2)開発機の研究テーマ
    (3)主軸工程能力調査 
    (4)最適加工条件編集システム
  3.2 設備開発及び設計条件・・・仕様決定と機能評価
    (1)開発機仕様決定
    (2)開発機3D
    (3)加工条件と機械設計条件
  3.3 機械設計製図・・・機械設計と構造解析
    (1)駆動軸要素設計
    (2)構造設計と機器選定
    (3)負荷特性解析と構造変更
  3.4 試加工と評価・・・完成精度検査
    (1)静的精度検査
    (2)動的精度検査
    (3)複合加工制御開発・・・システム開発と実加工評価
    (4)サーボ特性評価
    (5)実加工(動画)と評価結果
  3.5 機械設計図面の検図(演習)・・・主要部品図の検図演習
    (1)主軸の静的精度測定法と許容値(JIS)
    (2)主軸図面の検図(演習)
            スピンドル/ハウジング/ロックナット/フランジ
【質疑応答】

セミナー講師

 村山 省己氏   TSF自動化研究所 代表、東海大学 工学部 機械工学科 非常勤講師 

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込み、資料付) 
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

受講について

  • 本講座はZoomを利用したLive配信セミナーです。セミナー会場での受講はできません。
  • 下記リンクから視聴環境を確認の上、お申し込みください。
     → https://zoom.us/test
  • 開催日が近くなりましたら、視聴用のURLとパスワードをメールにてご連絡申し上げます。
    セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • Zoomクライアントは最新版にアップデートして使用してください。
    Webブラウザから視聴する場合は、Google Chrome、Firefox、Microsoft Edgeをご利用ください。
  • パソコンの他にタブレット、スマートフォンでも視聴できます。
  • セミナー資料はお申込み時にお知らせいただいた住所へお送りいたします。
    お申込みが直前の場合には、開催日までに資料の到着が間に合わないことがあります。ご了承ください。
  • 当日は講師への質問をすることができます。可能な範囲で個別質問にも対応いたします。
  • 本講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、
    録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止いたします。
  • 本講座はお申し込みいただいた方のみ受講いただけます。
    複数端末から同時に視聴することや複数人での視聴は禁止いたします。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。
    部外者の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

機械設計   機械材料   機械加工・生産

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

機械設計   機械材料   機械加工・生産

関連記事

もっと見る