高分子のモルフォロジー制御とその評価
開催日 |
10:00 ~ 16:50 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 技術情報協会 |
キーワード | 高分子・樹脂技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【品川区】技術情報協会セミナールーム |
交通 | 【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅 |
★ モルフォロジーはどのように形成されるか?ポリマーの相互溶解性を決める因子は?
★ 形成された結晶構造を細かく観察・解析し、材料物性との関係を明らかにする!
講師
1.テクノリエゾン事務所 代表 今井 昭夫 氏
【高分子学会フェロー】
2.(株)日立ハイテクサイエンス BT設計部
BT設計三グループ 主任技師 博士(工学) 岩佐 真行 氏
3.東京工業大学 物質理工学院 応用化学系
教授 博士(工学) 中嶋 健 氏
受講料
1名につき55,000円(消費税抜き、昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき50,000円(税抜)〕
プログラム
【10:00-13:45】
1.高分子材料設計におけるモルフォロジーの基礎と制御の実際
テクノリエゾン事務所 代表 今井 昭夫 氏 【高分子学会フェロー】
【習得できる知識】
・高分子材料設計やポリマーアロイ設計の考え方
・モルフォロジ―と材料物性の相関
・ミクロ分散とナノ分散のための配合・混合技術、
・新たな「第四世代ポリマーアロイ」材料の設計処方と実用化
【講座趣旨】
自動車用材料、家電製品・IT機器用材料の用途分野ではマルチマテリアル化の動向が顕著になり、新たな軽量化・機能化複合材料が求められている。高分子材料では、既存の原材料・素材を異種材料と複合化して、この要請に応える開発が進められているが、中でもミクロ・ナノの両スケールでモルフォロジ―を制御することにより、新たな機能を発現させる技術が急進展している。本講座では、これらの技術について、基礎から実用までの考え方を実例を踏まえて解説する。
1.高分子材料のモルフォロジーとは?
1-1 ミクロ構造とナノ構造との違い
1-2 モルフォロジーの評価(観察)はどのように行うか?
1-3 モルフォロジーによって材料特性はどのように変化するか?
2.モルフォロジーの形成理論について
2-1 ポリマーの混合における溶解性とは?(相溶性と混和性)
2-2 ポリマーの相互溶解性を決める因子(相分離と相図)
2-3 ポリマーの相溶性と ポリマーアロイの性質
2-4 ポリマー界面の熱力学とモルフォロジー制御
2-5 非相溶系ポリマーアロイの界面構造
2-6 非相溶系ポリマーアロイの分散粒子サイズ
3.モルフォロジーのコントロール
3-1 相容化剤(相溶化剤)について
3-2 リアクティブプロセッシングの考え方
3-3 動的架橋とは?
3-4 ポリマー合成設計およびアロイ化によるナノ構造の形成
4.モルフォロジーを制御した高分子複合材料設計の実例
4-1 エチレン系樹脂の接着性能の向上
4-2 スチレン系樹脂の耐衝撃強度の向上
4-3 エンプラ系樹脂の耐久性の向上
4-4 新たな透明性・柔軟性に優れた樹脂材料の開発
4-5 「第四世代ポリマーアロイ」材料の実例
【質疑応答】
【14:00〜15:20】
2.SPMによる高分子材料表面のモルフォロジー評価
(株)日立ハイテクサイエンス BT設計部 BT設計三グループ 主任技師 博士(工学) 岩佐 真行 氏
【講座趣旨】
高分子材料が工業応用される上で要求される性能が高度になり、マイクロ・ナノメートルレベルの微視構造を制御し評価する必要性が高まっている。局所領域の形状観察・物性評価手段の一つである走査型プローブ顕微鏡について、測定原理や応用事例を紹介する。
1.走査型プローブ顕微鏡(SPM)による形状観察
1-1 SPMの装置構成と原理
1-2 高分子結晶の観察
1-2-1 ポリ乳酸球晶の観察
1-2-2 ラメラ結晶の観察
1-2-3 製膜条件の異なるポリエチレンオキサイド薄膜に関して、SPMと熱分析(DSC)による考察
1-3 SPMのための試料前処理
1-4 SPMによる形状観察のための注意点
2.SPMによる物性マッピング
2-1 各種物性モードの原理
2-2 各種物性モードの応用
2-3 機械物性モードによるモルフォロジー観察事例
2-4 温度制御下でのブレンドゴムの物性マッピング
2-5 フォースカーブによる機械物性の定量的解析
2-6 物性測定のための注意点(形状の影響など)
【質疑応答】
【15:30-16:50】
3.ナノ触診技術による高分子表面・界面の解析技術
東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 教授 博士(工学) 中嶋 健 氏
【講座趣旨】
原子間力顕微鏡をベースにしたナノ触診技術によって、アロイ・ブレンド・コンポジットなどのさまざまな高分子材料の力学物性の微視的な解明を行う。
1.原子間力顕微鏡(AFM)を用いたナノ触診技術の基礎
1-1 AFM弾性計測の原理
1-2 ヤング率像と凝着エネルギー像
2.ナノ触診技術の応用事例
2-1 ナノアロイへの応用
2-2 ナノコンポジットへの応用
2-3 その他
3.AFMを用いたナノ粘弾性計測
3-1 ナノ粘弾性計測の原理
3-2 動的弾性率像と正接損失像
【質疑応答】