
CO2(二酸化炭素)還元・変換触媒の低温・低圧化に向けた開発、その応用
CO2変換コスト低減に向けた触媒開発、その種類と構造、
反応の高活性化、メタノール化・樹脂合成などへの応用
セミナープログラム
【10:00〜11:10】
第1部 CO2水素化反応の低温・低圧化を目指した触媒開発
(国研)産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター 首席研究員 博士(理学) 姫田 雄一郎 氏
【講座の趣旨】
CO2を化成品・燃料への変換技術の開発が求められている。一方、熱力学的に安定なCO2の変換には熱・圧力などのエネルギー投入が必要になる。CO2変換に伴う過剰なエネルギー(活性化エネルギー)の低減や、CO2変換における平衡制約を回避するために、より温和な条件で駆動する高性能触媒の開発が必須になる。本講演では、CO2水素化触媒の高性能化のための触媒設計指針について、実例を示しながら解説する。
【セミナープログラム】
1.従来のCO2水素化触媒について概説
2.CO2水素化触媒の設計
2.1 電子的効果
2.2 立体的効果
3.低温メタノール合成
3.1 触媒設計
3.2 反応機構解析
4.まとめ
【質疑応答】
【11:20〜12:30】
第2部 非在来型低温作動触媒プロセスによる二酸化炭素の低温還元触媒とその応用並びに周辺技術
早稲田大学 理工学術院 応用化学科 教授 博士(工学) 関根 泰 氏
【講座の趣旨】
カーボンニュートラル実現が期待される中、排出される二酸化炭素を再生可能エネルギー水素によって再資源化し、合成燃料とすることで、化石資源利用からのエグジットが加速できる。このような中、低温・オンデマンドで作動しうる非在来型触媒プロセスによる二酸化炭素再資源化が可能であることを示してきた。この技術の詳細と、今後の展開、ならびに周辺技術について解説する。
【セミナープログラム】
1.カーボンニュートラルに向けた二酸化炭素再資源化の意義と現状
2.早大での非在来型触媒プロセスによる二酸化炭素再資源化についての取り組み
2.1 低温オンデマンド作動のサバティエ反応(二酸化炭素のメタン化)
2.2 低温オンデマンド作動の逆水性ガスシフト
2.3 低温作動可能なケミカルルーピングプロセスによる合成ガスへの転換
3.周辺技術の紹介と今後の展望
3.1 二酸化炭素回収技術
3.2 カーボンプライシングとコスト
3.3 関連技術の動向
4.まとめと今後の展望
【質疑応答】
【13:10〜14:20】
第3部 銀触媒を用いる二酸化炭素の固定化反応
慶應義塾大学 理工学部化学科 教授 理学博士 山田 徹 氏
【講座の趣旨】
二酸化炭素は、安価で無害であり、有機化学的合成資源への期待の一方、高い安定性のため、利用には厳しい反応条件が必要で、単純な化合物の製造目的に限定される。セミナーでは、精密有機合成化学の立場から、高度な分子変換を指向する触媒反応について解説する。
【セミナープログラム】
1.コバルト錯体触媒によるカーボネート類の合成
2.銀触媒を用いる二酸化炭素の捕捉反応
2.1 銀触媒による炭素−炭素三重結合の活性化
2.2 エノラートを求核種とする炭素−炭素結合形成反応
2.3 生物活性化合物合成への適用
2.4 二酸化炭素と求電子剤の連続導入反応
3.二酸化炭素捕捉反応の展開
3.1 常温常圧条件のKolbe-Schmitt型反応の開発
3.2 脱炭酸を駆動力とする選択的反応の開発
【質疑応答】
【14:30〜15:40】
第4部 二機能性触媒を用いたCO2の変換・オレフィン合成技術
茨城大学 学院理工学研究科(工学野)物質科学工学領域 助教 博士(工学) 多田 昌平 氏
【講座の趣旨】
持続可能性の高い社会システムを構築するために、CO_2 を原料として燃料や化学品などを製造し、有効に利用する技術の開発が急務である。本講演では、CO_2 からメタノールを経由して、低級オレフィンを合成する二機能性触媒の設計・開発に関して概説する。
【セミナープログラム】
1.CO2変換を志向した二機能性触媒の現状・技術課題
2.低級オレフィン合成に特化したメタノール合成触媒
3.二機能性触媒に使用するメタノール変成触媒
【質疑応答】
【15:50〜17:00】
第5部 ポルフィリン錯体や金属銅を用いたCO2還元触媒の可能性
東京都立大学 都市環境学部 都市環境学科 環境応用化学科 准教授 博士(工学) 佐藤 潔 氏
【講座の趣旨】
常温常圧下でCO2を化成品原料や燃料に変換することが可能な電気化学的CO2還元反応(CO2RR)の生成物選択性向上のための触媒について解説する。
【セミナープログラム】
1.ポルフィリン系錯体によるCO2からCOへの選択的電気化学的還元
1.1 金属ポルフィリン錯体によるCO2還元
1.2 分子修飾による反応活性の向上
1.3 錯体触媒修飾電極上でのCO2還元反応の課題
2.マルチカーボン生成物への変換のための金属銅触媒の可能性
2.1 金属銅電極によるCO2還元の特徴
2.2 結晶面と生成物選択性の関係
2.3 銅ナノ結晶の利用
2.4 銅触媒の課題
3.生成物選択性向上のための取り組み
3.1 金属錯体と銅ナノ結晶のタンデム型触媒
3.2 水素発生の抑制
3.3 気体分離膜との組み合わせによるCCUSシステム
【質疑応答】
セミナー講師
【第1部】 姫田 雄一郎 氏
(国研)産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター 首席研究員 博士(理学)
【第2部】 関根 泰 氏 早稲田大学 理工学術院 応用化学科 教授 博士(工学)
【第3部】 山田 徹 氏 慶應義塾大学 理工学部化学科 教授 理学博士
【第4部】 多田 昌平 氏 茨城大学 学院理工学研究科(工学野)物質科学工学領域 助教 博士(工学)
【第5部】 佐藤 潔 氏 東京都立大学 都市環境学部 都市環境学科 環境応用化学科 准教授 博士(工学)
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