CO2を利用した燃料の製造技術 ~合成液体燃料・メタネーション~

移動体用燃料での利用、エネルギー貯蓄、供給システムなど
CO2を利用した燃料の実用化に向けた課題は?

回収から製造、再利用までの技術動向、LCA、環境負荷評価を徹底解説!

セミナープログラム

<10:30〜12:00>

1.脱炭素社会、一次エネルギー転換に向けた合成液体燃料の現状と課題

成蹊大学 理工学部 教授 博士(工学) 里川 重夫 氏

【講座概要】
  2050年の二酸化炭素排出量実質ゼロに向けて様々な取り組みが行われている。一次エネルギー源が化石燃料から再生可能エネルギーになると、航空機や船舶に使用する液体燃料は人工的に製造する必要がある。本講座では太陽光や風力から得られる電力と水と二酸化炭素を用いて液体燃料を合成する技術の詳細に関して以下の項目に従い解説する。将来の燃料選択の1つとして期待される合成液体燃料の製造技術について体系的に理解するとともに、関連技術の現状と今後の見通しに関しての理解を深めていただきたい。
本講座は、脱炭素時代のエネルギー利用方法や物質生産のための考え方から、技術の現状と解決すべき課題に関して解説する。

【受講対象】
  企業、大学、行政等の研究機関、企画部門でカーボンニュートラルに向けた技術開発課題を検討されている方、少なくとも高校卒業程度の理科の基礎知識のある方

【受講後、習得できること】
カーボンニュートラル技術の現状と課題

1.合成液体燃料製造の意義
 1.1 脱炭素の必要性
 1.2 化石燃料から再生可能エネルギーへ一次エネルギーの転換
 1.3 エネルギー貯蔵密度の比較
 1.4 脱炭素社会での移動体燃料
2.合成液体燃料製造プロセスと電解・触媒技術の現状と課題
 2.1 再生可能エネルギーとCO2からの燃料・化学品製造プロセス
 2.2 フィッシャー・トロプシュ(FT)合成触媒技術について
 2.3 CO2からのFT合成プロセスの種類
 2.4 CO2直接FT合成触媒の研究動向
3.海外の技術開発動向
【質疑応答】


<13:00〜14:30>

2.CO2を利用したメタネーション技術の取り組み

日立造船(株) 顧問 工学博士 熊谷 直和 氏 

【講演概要】
  地球温暖化防止は地球規模で解決する喫緊の課題であり、エネルギー源を脱炭素化させて、産業革命以来の産業構造を大きく変革する時代が到来している。我が国も2020年10月に「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を目指すこと、2021年4月には「2013年度比46%減」を2030年に向けた新たな目標として掲げ、国内産業の構造変革を促している。
  脱炭素社会の実現に向けて、徹底した省エネルギー、再生可能エネルギーの主電力化、DXを用いたエネルギーの効率的利用に加えて、水素、アンモニア燃料、CCUS/カーボンリサイクルが、第6次エネルギー基本計画に記載されている。
  本企画では、CCUS/カーボンリサイクル技術の中でも最も注目されているメタネーション技術は、2021年6月28日に「メタネーション推進官民協議会」が設立され本技術の早期社会実装を目指して、導入課題の検討が本格的に始まった。
  再エネ水素とCO2から都市ガスの主成分であるメタンを合成すれば、現状の社会的インフラをそのまま利用することができ、喫緊の課題であるCO2削減に短期で貢献できる技術であり、歴史的に言えば日本生まれの技術であって、脱炭素社会の実現に向けて世界戦略となり得る技術であることをPRしたい。

【受講対象】
事業企画、経営企画、環境SDGS、TCFD担当、研究所

【受講後、習得できること】
メタネーション技術の基礎、再エネ水素(水電解装置)、カーボンニュートラルとは?メタネーションによる二酸化炭素削減効果、社会実装への道筋(適用例の紹介

1.メタネーション技術
 1.1 脱炭素技術、メタネーションとは? 当社の触媒の特徴
 1.2 メタネーション技術のメリット
2.メタネーション技術開発の歴史〜過去〜
 2.1 世界初のPower to Methane 0.1Nm3-CH4/h
 2.2 東北工業大学 1Nm3-CH4/h
 2.3 世界におけるメタネーション技術の実証試験
3.再エネ水素〜グリーン水素 水電解開発の歴史(過去)
 3.1 日立造船の水電解開発の歴史
 3.2 再エネからの水素変換
 3.3 PEM型水電解装置の大型化
4.第6次エネルギー基本計画に向けたメタネーション技術の政策動向〜過去・現在〜
 4.1 脱炭素社会の実現に向けて〜第6次エネルギー基本計画〜
 4.2 「2050年に向けたガス事業の在り方研究会」ガスの役割 イメージ
 4.3 メタネーション推進官民協議会
 4.4 日立造船が取り組むナショナルプロジェクト
5.メタネーション技術の普及・拡大〜将来〜
 5.1 CCR研究会メタネーション技術の普及・拡大
 5.2 CCR研究会「船舶カーボンリサイクルWG」の活動例
 5.3 船舶WGの活動例の背景〜運輸部門での特筆すべきトピックス〜
 5.4 船舶用代替燃料に関する現在の評価
6.拡がるメタネーション技術の将来〜各業界での適用検討
【質疑応答】


<14:45〜16:15>

3.SOECメタネーション技術革新による
               高効率グリーンメタン(非化石メタン)合成への挑戦

大阪ガス(株) エネルギー技術研究所 SOECメタネーション開発室 統括室長 博士(理学) 大西 久男 氏

【講座概要】
  メタネーションは、天然ガス・都市ガスのユーザーが既存の利用機器・設備等をそのまま活用しながらコストを抑えて脱炭素化を円滑に進めることができる合理的な手法です。SOECメタネーション技術(高温電解・ガス合成技術)は、水電解水素製造をも上回る非常に高いエネルギー変換効率で非化石電力によりグリーンメタン等非化石燃料を合成可能な革新的技術、非化石電力の高効率キャリア技術、非化石電力と非化石燃料のセクターカップリング技術として期待されています。本講演では、本技術等の概要とポテンシャル、当社の取り組み、今後の展望などについてご紹介します。

【受講対象】
  既存設備を活用してご負担を抑制しながら、トランジション期の低炭素化推進からカーボンニュートラル達成をシームレスで進める手法にご関心のある方。 燃料・熱利用のカーボンニュートラル化・非化石化、非化石電力の高効率キャリア技術、非化石電力と非化石燃料のセクターカップリング技術、CO2の有効利用技術にご興味のある方。

【受講後、習得できること】
グリーン水素とグリーンメタンの類似性。SOECメタネーション技術の原理、特徴、ポテンシャル。

1.都市ガス原料と供給ガスの変遷、低炭素化の追求
 1.1 都市ガス原料と供給ガスの変遷
 1.2 天然ガスへの燃料転換、高度利用による低炭素化の推進
2.燃料・熱分野のカーボンニュートラル化と燃料の非化石化
 2.1 2050カーボンニュートラルに関する動向
 2.2 燃料のカーボンニュートラル化(非化石化:グリーントランスフォーメーション)の重要性
 2.3 グリーン成長戦略(“次世代熱エネルギー産業”の新設)・エネルギー基本計画の動向
3.グリーンメタン(非化石メタン)とSOECメタネーション技術
 3.1 グリーン水素とグリーンメタン(非化石メタン)の製造・利用サイクルの比較
 3.2 革新的SOECメタネーション技術の概要と特長、ポテンシャル
4.SOECメタネーションに関する当社の取り組み
 4.1 当社の本技術開発関連保有技術と取り組み状況
 4.2 革新的金属支持型SOECの開発
5.今後の展望
 5.1 都市ガス業界のビジョン
 5.2 メタネーション技術開発のエネルギー政策上の重要性
 5.3 SOECメタネーション技術の社会実装に向けたロードマップ
 5.4 革新的SOEC技術の広い分野への展開・連携の可能性
6.おわりに
【質疑応答】

セミナー講師

1. 里川 重夫 氏   成蹊大学 理工学部 教授 博士(工学) 
2. 熊谷 直和 氏   日立造船(株) 顧問 工学博士 
3. 大西 久男 氏   大阪ガス(株) エネルギー技術研究所 SOECメタネーション開発室 統括室長 博士(理学) 

セミナー受講料

1名につき60,500円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込み)〕

受講について

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  • 当日は講師への質問をすることができます。可能な範囲で個別質問にも対応いたします。
  • 本講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、
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  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。
    部外者の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

60,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術   省資源

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10:30

受講料

60,500円(税込)/人

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化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術   省資源

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