技術士が語る!技術士資格を取得したら、こんな「メリット」があった!

 

1. 私が感じた技術士資格取得の「メリット」とは?

技術士はさまざまな分野を専門とする技術者の能力を、21の部門に分けて認定する国家資格です。多くの分野では最上級ないしは唯一の技術資格なので、いつかは受験をと考えている技術者の方も多いのではないかと思います。
技術士試験の受験対策については他の記事(【特集】技術士第二次試験対策で詳しく解説されていますので、ここでは技術士資格を取得したことで私個人が感じた5つのメリットについてご紹介します。
なお技術士資格の公的なメリットについては、日本技術士会WEBサイトのこちらをご参照ください。

2. 社外で評価された!

技術士資格は建設関連業界では必置資格とされるケースも多くあり、「建設部門」や「上下水道部門」など、またそれらに重ねて「総合技術監理部門」を取得する人も多く、重要な資格として広く認知されています。
私が取得したのは「機械部門」と「総合技術監理部門」ですが、建設関連業界の方々とは取得前から業務上の付き合いがあったので、合格した時には何人もからお祝いの言葉を受け、その後はしっかりした技術を持った技術者だと見てもらえるようになったと感じています。

3. 社内でも評価された!

合格当時在籍していた会社では技術士受験を奨励しており、社内技術士会があって受験指導なども行われていました。合格すれば人事評価にも反映されていたと思います。
合格した時には奨励金が支給され、社長(本人も技術士)との昼食会に招待されて技術談議をすることができました。昼食会にはスーツ着用でとのことだったので、ウェストのサイズが合わなくなっていたスーツを新調したら奨励金は使い切ってしまいましたが(笑)
(企業によってはもっと多額の奨励金が支給される場合もあり、また月々の資格手当が付いたり昇進の条件になったりする場合も多いので、書き添えておきます)

4. 社外・異業種の交流ができた!

技術士の職能団体である日本技術士会には、技術部門ごとの部会、地域本部・県支部、各種の専門委員会などがあり、また日本技術士会と連携した地域ごと、専門分野ごと、出身大学ごとなどの技術士の団体も多数活動しています。
企業・団体や業界・業種、加えて年代の枠を超えて、さまざまな専門分野や経歴の技術者と「同じ技術士として」交流できるので、技術者としての視野や知見を広げるきっかけとなり、時には新たなビジネスチャンスにつながることもあるようです。
私も地域の技術士団体と出身大学の技術士会に参加しています。例会・講演会や見学会などに参加するだけでなく、それらの運営に関わったり会報に執筆したりして多くの人と知り合い、そのネットワークを通じて技術者としての「幅」を広げることができました。

5. 仕事のオファーが来た!

日本技術士会には会員限定で閲覧できるWEB名簿があります。そこで連絡先を公開しておいたところ、今まで数件ですが、建設業法上の専任技術者などとしての求人連絡がありました。今のところ勤務地や専門内容などの関係で、お受けするには至っていませんが。
また、大学技術士会で知り合った先輩からも仕事の誘いを受けました。こちらはパートタイムでテレワーク主体なので、今も継続して引き受けています。

6. 技術者としての自分の「棚卸し」ができた!

さて、技術士資格を取得してからのメリットについて書いてきましたが、実のところ私にとっていちばん大きかったのは、それ以前の技術士試験(特に二次試験)受験の過程で、自分の技術者としての知識や経験・経歴の「棚卸し」ができたことだと思っています。
二次試験では受験申込書の作成(業務経歴の記入)に始まって、筆記試験で自分が専門とする技術に基づいて小論文を書いたり、口頭試験で経験・経歴と専門技術を的確に説明したりするために、知識・経験・経歴を整理・体系化し、不足している部分を洗い出して補う必要があります。
私の場合は、技術士試験においてはかなりニッチな専門分野なこともあり...

、特に口頭試験で試験官に自分の専門性をうまく説明できるように、専門文献を多数読んだり最新情報を収集したりするなど幅広く「学び直し」を行ないました。
日常の業務に追われていると、このような「棚卸し」「学び直し」にはなかなか手を付けにくいものです。技術士受験はそのきっかけとして大変有効だと思います。

7. まずは受験してみましょう!

技術士試験(二次試験)が他の多くの資格試験と異なるのは、多くの知識を詰め込む暗記型試験ではなく、自分の専門分野を強化してそれを他者に説明する試験だというところです。つまり、付け焼刃の知識ではなく技術者としての実力が国家資格として認められるということです。
ここまで読んで「技術士試験って面倒くさそう…」と思った方もいるかもしれません。でもなにごとも最初の一歩を踏み出さないと始まりません。ぜひ多くの方が技術士試験にチャレンジし、技術者人生をより充実したものにしていただきたいと思います。

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