「ものづくり道」西堀榮三郎著

投稿日 2017/01/25

本書は、日本品質管理の元祖と言われる著者が、80歳を過ぎてそれまでに思考し、行動したことを集大成した書籍です。

日本初の南極越冬隊長であり、チョモランマ登山総隊長であり、原子力研究所理事であり、東芝の革新的真空管開発者というととんでもないスーパーマンをイメージしますが、実体は人間味あふれる真のリーダーであったことが分かります。

革新的な発想法から部下やチームの動かし方まで、すべての技術者に参考になる考え方であふれています。
特に「技術の目的は人類の福祉」という主張は私の持論とも重なり、技術者が肝に銘ずべきです。

政治家や法律家、経済人は、豊かさの分配で人類に貢献しますが、豊かさの総量を増やすことができるのは技術者なのです。

ものづくりの王道を極めたい技術者におススメの一冊です。