3D映像酔いのメカニズムとその評価法、生体への影響

59,400 円(税込)

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開催日 10:30 ~ 17:00 
締めきりました
主催者 株式会社 技術情報協会
キーワード 感性工学   VR(仮想現実)/AR(拡張現実)   UI/UX/ヒューマンインターフェイス
開催エリア 東京都
開催場所 【品川区】技術情報協会セミナールーム
交通 【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅

<VR/AR、空中ディスプレイなど>

ヒトの3次元知覚特性のメカニズムから3D映像酔いの要因解明、               評価手法から国際標準化の動向までじっくり解説します!

講師

1.(国研)産業技術総合研究所 情報通信研究機構・脳情報通信融合研究センター 研究員
  兼 大阪大学 大学院 生命機能研究科 招へい准教授 博士(人間・環境学)  番 浩志 氏


2.
(国研)産業技術総合研究所 人間情報研究部門 グループ長 工学博士 氏家 弘裕 氏

※ 第2部ご講演予定でございました、河合様の講演がキャンセルとなりました。
  内容に変更がございますので、ご確認ください。(10/10)

受講料

1名につき55,000円(消費税抜き、昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき50,000円(税抜)〕

プログラム

【10:30〜12:30】
1.ヒトはなぜ3Dを見ることができるのか
 〜3次元知覚を実現する脳の情報処理メカニズムとその特性〜
(国研)産業技術総合研究所 情報通信研究機構・脳情報通信融合研究センター 研究員
兼 大阪大学 大学院 生命機能研究科 招へい准教授 博士(人間・環境学)  番 浩志 氏

【習得できる知識】
 ・立体(3D)視情報処理の基本
 ・ヒトが3Dを知覚する際に利用する視覚手掛かり
 ・3D視の研究手法(心理物理学的手法から脳機能イメージング法まで)
 ・3D視を実現する脳内情報処理過程、ヒトの脳における3D手掛かりの融合
 ・3D手掛かりを融合する脳内情報処理経路の発達 

【講座趣旨】
 VR技術の発展とともに、VR映像を鑑賞するためのヘッドマウントディスプレイが話題に上ることが多くなった。ヘッドマウントディスプレイは、左右の目に少し視点の異なる映像を投影することで鑑賞者に豊かな3D(3次元、立体)体験を提供できる手軽な映像呈示装置として注目を集めている。ここで、私たちは普段、特別な努力をしなくとも当然のようにものを立体的に見ることができるため、3D映像技術の開発はデバイスの小型化や低価格化のみがボトルネックであり、立体視の理論自体は単純であると思われるかもしれない。しかし、ヒトがなぜ世界を立体的に知覚できるのか、その詳細な脳の情報処理メカニズムはまだ解明されておらず、映像呈示装置の仕組みは必ずしもヒトの脳の処理に合わせて最適化されていないのが実情である。例えば、ヘッドマウントディスプレイ着用時に感じる「3D疲れ」や「映像酔い」などの問題について、脳内の情報処理の知見に基づいた具体的な解決案はほとんど提案されていない。                          
 こうした現状を受けて、本講演では、映像酔いのメカニズムに迫る前提知識として、ヒトがなぜ3Dを見ることができるのかをfMRI(磁気共鳴映像法)などの脳機能イメージング法によって調べた最新の研究を紹介しながら、3D視に関わる脳内情報処理過程と3D知覚特性について概説する。 
 
1. ヒトの3D視覚システム
 1-1 ヒトの視覚システムの知覚特性
 1-2 視対象の解釈の様式
 1-3 両眼視差手掛かり
 1-4 絵画的な立体視手掛かり(錯視を例に)

2.ヒトの脳内3D視覚情報処理機構の研究手法
 2-1 心理物理学的手法と脳機能イメージング(fMRI)法
 2-2 心理物理学的手法による3D知覚特性の計測手法
 2-3 fMRI(磁気共鳴映像)法による3D知覚特性の計測手法
 2-4 fMRIによる網膜部位再現性(レチノトピー)の可視化法
 2-5 fMRIによる脳活動の利用例(映像酔いの評価)

3.fMRIで明らかになったヒト脳内の3D視覚情報処理過程とその応用可能性
 3-1 両眼視差手掛かりを統合する脳内情報処理過程
 3-2 ヒトの脳内における様々な立体視手掛かりの統合機構
 3-3 ヒトの脳活動を用いた立体視映像の評価手法
 3-4 ヒトの脳の立体視手掛かり統合機構の発達
 3-5 脳活動から提案される新たな3Dコンテンツ視聴ガイドライン

【質疑応答】


【13:20~17:00】
2.立体映像による生体影響 〜映像酔い、3D視覚疲労への影響〜
(国研)産業技術総合研究所 人間情報研究部門 グループ長 工学博士 氏家 弘裕 氏 

【講座趣旨】
 現在、注目されているVR環境ですが、場合によってはVR酔いと言われる乗り物酔いのような症状が現れることがあり、これをできるだけ軽減することが、優れたVR技術の発展のために必要不可欠である。
 本講座では、そのためにどのような対策が考えられるか、原因仮説や生体影響計測手法にも立ち返りつつ、関連する映像酔いの人間工学的指針の考え方を併せて紹介し、指針の今後の国際標準化の動向含めて解説する。

1. VR酔いとは
 1.1 VR酔い、映像酔い、動揺病
 1.2 原因仮説
 1.3 心理的生体影響計測手法
 1.4 生理的生体影響計測手法

2. VR酔いの生体影響要因
 2.1 VR映像コンテンツの要因
 2.2 VR映像提示の要因
 2.3 観視者の要因
 2.4 生体影響要因の組み合わせ効果

3. VR酔い軽減策としての人間工学的指針
 3.1 VR酔いレベルの評価尺度
 3.2 人間工学的指針の基本的考え方
 3.3 人間工学的指針の国際標準化

【質疑応答】