車載用電子機器のEMC対応と設計技術
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 電気・電子技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【北区】滝野川会館 |
交通 | 【JR】上中里駅 【地下鉄】西ケ原駅 |
★電子機器単体から、車両搭載時におけるEMC性能確保の考え方
設計時のポイントは?ノイズのメカニズムや対策は?
★実対策に長けた講師が、現場の課題にお応えします
現在の自動車は多くの電気・電子機器が夥しい数の電線で接続されており、このような中で機器類のEMC性能を確保するのは相当に大変なことであります。また、電子機器のEMC性能も機器単体では良好であっても自動車に搭載すると良くないということが頻繁に発生し、設計現場が混乱しているのが現状です。
これらに鑑み、ここでは電気・電子機器の流入出雑音を小さくするための設計技術について解説し、また、自動車に搭載する時の注意事項についても解説いたします。これらは事例をもとに定性的に解説しつつも物理的な基礎理論まで述べ、極力、腑に落ちた形で皆様に納得して頂けるように解説いたします。
【講師】
株式会社クオルテック EMC技術研究室 室長 ※元・株式会社デンソー EMC担当部長
工学博士 前野 剛 先生
1972年3月 東北大学工学部 通信工学科 卒業
2009年3月 名古屋工業大学大学院 博士後期課程修了
1972年4月 株式会社デンソー 入社
無線機器、超音波機器、カーナビ等、車載電子機器の開発・量産化に従事後、携帯電話/自動車電話の品質保証に従事。その後、EMC全社統括業務に従事。
2008年8月 株式会社デンソー 定年退職(退職時の役職:EMC担当部長)
2008年8月~2012年8月 株式会社デンソー 嘱託
2012年9月 株式会社クオルテック 入社~現在に至る。
【セミナープログラム】
1. 車載電気電子システムの現状と将来動向の概要
2. 車載電気電子システムを取り巻くEMC環境の概要
3. 対EMC設計における電子機器の課題と車載化に伴う課題
3-1. 車体構造と車両内配線の電気的な特徴
3-2. 車載電子システムから発生する雑音の種類
3-3. ノーマルモードとコモンモードによる車両内の雑音電流
3-3. 電子機器からの放射とワイヤハーネスからの放射の概略比較
3-4. 電子機器単体の検討課題と車両への搭載状態における検討課題
4. 電子機器単体におけるEMC性能の確保
4-1. ノーマルモード雑音電流の流入出が少ない基板パターン設計
a) 電子機器からの流出/放射雑音低減事例とその考察
b) 基板上の雑音電流分布の可視化
c) 電磁エネルギーの観点よりみた回路基板の物理的な考察
d) 基板パターン間クロストークの種類と考察および基板構成の条件
e) 同一基板上での小信号回路と大電流回路の取り扱い
f) グラウンドパターンのスリットが流入出雑音電流に及ぼす影響
g) 信号配線パターンの引き廻しとパターンの保護
4-2. デバイスの検討
a) 雑音源となるICの流出雑音電流低減
b) デカップリング用デバイスに対する考察
4-3. 金属筐体のシールド効果と使用上の弊害の実験事例および考察
a) 金属板の電磁遮蔽効果
b) 金属筐体化した場合に流入出雑音電流に及ぼす影響
4-4. コモンモード雑音を発生させる電子機器の構造と対策
5. 車両への搭載状態におけるEMC性能の確保
5-1. 高周波コモンモード雑音電流の流入出低減事例と考察
a) 回路基板グラウンドの取り扱いに絡むEMS事例と考察
b) 放熱が必要な半導体の絡むEMI事例とEMSを含む考察
5-2. モータ制御に関わるコモンモード雑音電流の低減事例と考察
5-3. 他システムからの電磁誘導の低減事例と考察
5-4. 対雑音性能を向上させるための配線材と使用法の考察
a) シールドのための配線材と使用法
b) ワイヤハーネスのリアクタンスと電子機器の関係
c) 車両内でのワイヤハーネスの配索とグラウンディングの検討
5-5. ハイブリッド車のシステムレイアウトの違いの考察
6. EMC性能確保のための設計手順とDR