リチウム空気二次電池の高容量化・高出力化・長寿命化に向けた最新技術動向

55,000 円(税込)

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開催日 10:30 ~ 16:35 
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主催者 (株)AndTech (&Tech)
キーワード 電気化学   電気化学   炭素系素材
開催エリア 全国
開催場所 ※会社やご自宅のパソコンで視聴可能な講座です

■本セミナーの主題および状況→リチウム空気二次電池は、負極にリチウム金属を、正極に酸素を利用した、従来のリチウムイオン電池よりもはるかに高いエネルギーを提供できる可能性を秘めた次世代二次電池であります。 

→現在、リチウム空気二次電池は実用化に向けて精力的に研究・開発が進められており、今後の進展次第ではより高性能なエネルギーストレージソリューションとして注目を集める可能性があります。

■注目ポイント★理論上、最も大きなエネルギー密度の達成が可能なリチウム空気電池について、現状と今後の開発の動向および空気電池の構造や評価のための実験手法などを紹介!★リチウム空気電池がどのような原理で放充電する電池なのかを説明し、リチウム空気電池実用化に必要な材料開発例を紹介!★電解液に溶解するタイプの触媒であるLiNO3を中心としたレドックスメディエータを有効利用したLi空気電池用電解液を紹介!★3次元のグラフェン構造体のカーボン新素材「グラフェンメソスポンジ」の他のナノカーボンにはない優れた特性を紹介!

セミナー講師

第1部  九州大学  カーボンニュートラルエネルギー国際研究所  石原 達己 氏 第2部  東北大学  材料科学高等研究所・多元物質科学研究所 / 教授  西原 洋知 氏 第3部  成蹊大学  理工学部 理工学科 応用科学専攻 / 助教  小沢 文智 氏 第4部  物質・材料研究機構  エネルギー・環境材料研究センター  野村 晃敬 氏

セミナー受講料

【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。

セミナープログラム

【第1講】 高容量化に向けたリチウム空気二次電池の開発動向および 電極触媒と電池構造【時間】 10:30-11:45【講師】九州大学 カーボンニュートラルエネルギー国際研究所 石原 達己 氏

【講演主旨】 現在、種々の分野で大きな容量を有する蓄電デバイスの開発が要望されている。空気電池は原理上、半電池で作動が可能であり、大きなエネルギー密度の達成が可能ではあるが、繰り返し充放電特性に課題があり、現在までに2次電池化は遅れている。本講演では理論上、最も大きなエネルギー密度の達成が可能なLi-O2電池について、現状と今後の開発の動向を紹介する。また空気電池の構造や評価のための実験手法などを紹介する。

【プログラム】1)金属空気電池の歴史と現状2)Zn-空気電池と2次電池化3)Li-空気2次電池とは 特徴と課題4)Li-空気2次電池の空気極触媒反応5)高活性空気極触媒の設計6)高活性多孔質空気極触媒の探索7)メソポーラスMnO2の合成と空気極触媒反応8)Li-空気2次電池の充放電特性に及ぼす作動条件の影響9)電解液の安定性と電極反応10)評価方法の入門【質疑応答】

【キーワード】空気電池、Li-O2電池、空気極触媒、メソポーラス酸化物

【講演のポイント】Li-空気電池は、大きな理論容量を有し、ポストLiイオン電池として期待されながら、十分なエネルギー密度や繰り返し特性を達成できず、開発が遅れている。本講演では現状で何が課題で、どのようにして解決しようとしているかを易しく紹介する予定であり、この分野に詳しくなくても理解できるように紹介する予定である。

【習得できる知識】ポストLiイオン電池としてのLi-O2電池の基礎的な知識と測定手法。現状の性能や今後の課題などの知識

【第2講】 リチウム空気電池を長寿命化するカーボン新素材【時間】 12:45-14:00【講師】東北大学 材料科学高等研究所・多元物質科学研究所 / 教授 西原 洋知 氏

【講演主旨】 リチウム空気電池を2次電池として成立させるためには、負極リチウムのデンドライド化抑制、安定な電解液開発、高容量かつ安定な正極材料の開発の、3つの大きな課題がある。本講演ではこのうち、正極のカーボン材料を扱う。高容量を発揮するにはカーボンの多孔性を発達させる必要があるが、多孔性が発達したカーボンはグラフェンの端(エッジサイト)の含有量が増えるため電解液を分解しやすくなり、なおかつカーボン自身も酸化劣化(ガス化してCO2になる)しやすくなる。カーボン材料の多孔性と安定性は、従来は相反する性質であったが、本講演ではこれらを両立できるカーボン新素材について解説する。

【プログラム】1. カーボン材料について2. 電極材料に適したカーボン材料の評価方法  2.1. エッジサイトの定量  2.2. グラフェンシート網面サイズの算出  2.3. グラフェンシート平均積層数の算出3. カーボン新素材「グラフェンメソスポンジ」  3.1. 製造方法  3.2. 特異的な物性4. グラフェンメソスポンジの電極材料としての性能  4.1. 高電圧キャパシタ電極  4.2. 高耐久なPEFCカソードPt担体  4.3. 全固体Li/S電池正極材料5. グラフェンメソスポンジのリチウム空気電池正極材料としての性能  5.1. 容量とサイクル寿命  5.2. 特異的触媒能  5.3. 自立膜化による安定性向上6. まとめ【質疑応答】

【キーワード】グラフェン、長寿命、高性能

【講演主旨】フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェンはそれぞれ0次元、1次元、2次元のナノカーボンであり、このうちフラーレンとグラフェンはノーベル賞を受賞しています。本講演で紹介するカーボン新素材「グラフェンメソスポンジ」は3次元のグラフェン構造体であり、他のナノカーボンにはない優れた特性を有しています。

【習得できる知識】カーボン材料の製法、評価方法、リチウム空気電池正極に適したカーボン材料の設計指針

【第3講】 レドックスメディエータを活用したLi空気電池用電解液の開発(仮題)【時間】 14:10-15:25【講師】成蹊大学 理工学部 理工学科 応用科学専攻 / 助教 小沢 文智 氏

【講演主旨】※現在講師の先生にご考案いただいております。作成が完了次第、本ページを更新いたします。

【プログラム】※現在講師の先生にご考案いただいております。作成が完了次第、本ページを更新いたします。

【第4講】 高容量・高出力化を実現するリチウム空気電池用のカーボンナノチューブ空気極の開発【時間】 15:35-16:35【講師】物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター 野村 晃敬 氏

【講演主旨】 電気自動車やドローンのような電動飛行体にはとにかく軽くて大容量なバッテリーが求められています。しかしながら現状のリチウムイオン電池はその重量と容量ともにほぼ限界に到達しており、現在以上の軽量・大容量化は不可能な状況になっています。その中でリチウム禁足と空気(酸素)を活物質に利用することで抜本的な電池軽量化を図ることができるリチウム空気電池が注目を集めています。この講座ではリチウム空気電池とは何か?どのような原理で放充電する電池なのか説明し、リチウム空気電池実用化に必要な材料開発例を紹介します。

【プログラム】1.リチウム空気電池の概要と構成2.リチウム空気電池における放電・充電反応3.リチウム空気電池高容量化のためのカーボンナノチューブ空気極4.リチウム空気電池高出力化のためのカーボンナノチューブ空気極5.今後の課題と展望【質疑応答】

【キーワード】リチウム空気電池、高エネルギー密度電池、カーボンナノチューブ、ドローン、リチウム

【講演ポイント】リチウム空気電池の原理と構成を知ることで、なぜ抜本的な電池軽量化・大容量化がなし得るのか理解することができます。現在幅広く使われているリチウムイオン電池を超越する高エネルギー密度電池の開発事例を知ることができます。

【習得できる知識】・リチウム空気電池の原理と特徴・リチウム空気電池実用化に向けた開発ポイント