情報開示を目的化しない人的資本経営の本質

－経営戦略と連動した人事戦略/人的資本の情報開示/人権/サステナビリティ経営まで－

セミナー講師

合同会社持続可能 CEO兼務 人的資本経営デザイナー　川井健史 氏

リクルートにて、人材ビジネス、事業企画、新規事業構築などを経験し、2006年にベンチャーを起業。2009年に事業譲渡し、オプトグループにジョイン。PCスクールやSIの買収とその後の経営に携わる。2014年からはメンバーズ及びフィックスターズといった東証プライム市場上場企業の人事責任者を務める。メンバーズ社には、350名から1,000名に拡大する第2創業期に入社。従業員1,000名の人材ポートフォリオに基づいた人事戦略の策定を行い、中途採用の効率化、大規模新卒採用の実現、高専採用の急拡大、社内大学の立ち上げと運用、階層別研修の体系化、女性活躍推進施策の検討と実施、副業の推奨、評価制度の改定などを一貫して行うなど、人的資本経営がクローズアップされるより以前から、人材版 伊藤レポート2.0で掲げられている取り組みのほぼ全てを自ら実施し成果に繋げてきた。2019年からはESGやSX、CSV経営といったサステナビリティについての企業コンサルティングを中心に活動しており、企業の持続的な企業価値向上を支援している。また、2022年からは、SX実現の1つ取り組みとして人的資本経営支援コンサルティングの活動にも着手しており、単なる情報開示を目的化しない本質的な人的資本経営支援のメソッドを提供している。

セミナー受講料

会員　35,200円（本体　32,000円） 一般　　38,500円（本体　35,000円）

※会員価格適用については、企業研究会会員が対象となります。（所属先の会員登録有無がわからない場合、お申込みの際に備考欄へ「会員登録確認希望」とご記入ください。）※最少催行人数に満たない場合には、開催を中止させて頂く場合がございます。※お申込後のキャンセルは原則としてお受けしかねます。お申込者がご出席いただけない際は、代理の方のご出席をお願い申し上げます。

受講について

【オンライン受講の方】視聴用アカウント・セミナー資料は、原則として開催1営業日前までにメールでお送りいたします。※最新事例を用いて作成する等の理由により、資料送付が直前になる場合がございます。

【会場受講の方】お申込完了後、自動返信メールにて受講票をお送りいたします。

セミナー趣旨

企業の非財務資本の重要性が高まる中、企業価値創造の源泉となる「人的資本」への注目度が高まっています。2021年のコーポレートガバナンスコードの改定や2023年の改正開示府令などの影響で、「人的資本の情報開示」に視点が偏っていますが、本来の「人的資本経営」は経営戦略と連動した人事戦略の構築があって初めて成立するものです。

本講座では、実際の講師の取り組み事例をもとに、人的資本経営を「戦略の立案」と「情報開示」の両方の視点から解説し、ワークショップも交えながら人的資本経営を体系的に理解できるように構成しています。経営企画部門や人事部門に携わる方は勿論のこと、企業の監査の携わる方や現場で人的資本経営を実践する方々にとっても有用な内容となっております。

受講対象・レベル

経営企画部門や人事部門に携わる方、企業の監査に携わる方や現場で人的資本経営を実践する方々

セミナープログラム

①人的資本経営の概念　■経営戦略と連動した戦略策定と人的資本の情報開示　　・人的資本/人的資本経営/人的資本経営が重視される背景　　・人材版 伊藤レポート2.0（経済産産業省）の概要　　・人的資本可視化指針（内閣官房）　　・人的資本情報開示フレームワークの概要（ISO30414/GRI/SASB）　　・制度開示の概要（金融審議会ディスクロージャーワーキンググループ/　　　コーポレートガバナンスコード/女性活躍推進法/育児介護休業法など）

②戦略構築事例詳説:経営戦略と連動した人材戦略の立案　■M社事例（東証PRM デジタルマーケティング）　　・人材ポートフォリオと中長期的なKPI設定ドリブンな戦略策定　　・伊藤レポート2.0になぞらえた戦略ストーリー策定

③人的資本情報開示事例:上場企業/非上場企業の事例　■人的資本版価値創造ストーリー（ロジックモデル）　■エンゲージメント/ウェルビーイング/独自指標（eNPS他）　■非財務情報と財務情報のリンケージ

④人的資本経営における戦略構築及び情報開示メソッド　■ISO30414と人的資本可視化指針の戦略的活用　　・戦略的情報開示のためのストーリー策定　　・戦略的情報開示のための開示項目とKPI策定　■Human Capital Management Canvas（HCM Canvas）　　・Canvasの構造と構成　　・Canvas作成のためのワークシートと解説資料

⑤人権と人的資本経営　■ビジネスと人権　　・企業による人権侵害/企業による人権対応　　・ビジネスと人権に関する指導原則/CHRB　　・ビジネスと人権に関する行動計画（JAPAN NAP）　　　（方針によるコミットメント/人権デューデリジェンス/救済措置　　・環境/人権におけるルールと市場の形成　■経済産業省の提唱する「市場形成力」

⑥サステナビリティ経営と人的資本経営　■経済産業省が推進するサステナビリティトランズフォーメーション（SX）　■Creating Shared Value（CSV）と人的資本経営

※申込状況により、開催中止となる場合がございます。※講師・主催者とご同業の方のご参加はお断りする場合がございます。※録音、録画・撮影はご遠慮ください。