樹脂/フィラー界面の構造解析、定量評価
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 技術情報協会 |
キーワード | 分析・環境化学 高分子・樹脂材料 複合材料・界面技術 |
開催エリア | 全国 |
開催場所 | Zoomを利用したLive配信※会場での講義は行いません |
界面構造と物性の関係について詳解します!
インフォマティクスを活用した界面の解析技術!
セミナー講師
1.鳥飼 直也 先生 三重大学 大学院工学研究科 応用化学専攻 教授 博士(工学)
2.渡邉 亮太 先生 (国研)産業技術総合研究所 機能化学研究部門 主任研究員 博士(工学)
3.井上 雅博 先生 群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 准教授 博士(工学)
セミナー受講料
1名につき60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕
受講について
- 本講座はZoomを利用したLive配信セミナーです。セミナー会場での受講はできません。
- 下記リンクから視聴環境を確認の上、お申し込みください。
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- セミナー資料はお申込み時にお知らせいただいた住所へお送りいたします。
お申込みが直前の場合には、開催日までに資料の到着が間に合わないことがあります。ご了承ください。 - 当日は講師への質問をすることができます。可能な範囲で個別質問にも対応いたします。
- 本講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、
録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止いたします。 - 本講座はお申し込みいただいた方のみ受講いただけます。
複数端末から同時に視聴することや複数人での視聴は禁止いたします。 - Zoomのグループにパスワードを設定しています。
部外者の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
セミナープログラム
【10:30-12:10】
1.樹脂/フィラー界面の構造解析と高分子コンポジットの粘弾性特性
●講師 三重大学 大学院工学研究科 応用化学専攻 教授 博士(工学)鳥飼 直也 氏
【習得できる知識】
透過型電子顕微鏡による樹脂中のフィラー分散状態の観察、分散系に対するX線・中性子小角散乱による構造解析、高分子コンポジットの粘弾性特性とフィラー分散状態との関係
【講座の趣旨】
樹脂中にフィラーが添加された高分子コンポジットの特性や機能は、樹脂およびフィラーそれぞれの性質だけでなく、樹脂中のフィラーの分散・凝集状態に大きく影響される。本講座では、樹脂中のフィラーの分散・凝集状態の観察法として透過型電子顕微鏡および、X線・中性子小角散乱法について解説するとともに、それら結果と高分子コンポジットが示す粘弾性特性の関係を説明する。
1.樹脂中のフィラーの分散・凝集状態
1.1 透過型電子顕微鏡による観察
1.2 X線・中性子小角散乱法による観察
1.3 フィラーが単独添加された例
1.4 高分子ブレンドにフィラーが添加された例
1.5 異なる特性のフィラーが混合添加された例
1.6 フィラーの分散性についての制御指針
2.高分子コンポジットの粘弾性特
2.1 動的粘弾性測定
2.2 フィラーが単独添加された例
2.3 異なる特性のフィラーが混合添加された例
2.4 フィラーの分散・凝集状態との関係
3.高分子コンポジットの特性・機能の制御についての展望
【質疑応答】
【13:00-14:40】
2.機器分析とインフォマティクスを組み合わせた樹脂/フィラー界面の構造解析技術
●講師 (国研)産業技術総合研究所 機能化学研究部門 主任研究員 博士(工学)渡邉 亮太 氏
【習得できる知識】
顕微赤外分光法による、界面構造の可視化技術、および、界面密着による機能発現メカニズム、発生ガス質量分析法による界面構造解析技術、機器分析データにインフォマティクスを活用する利点
【講座の趣旨】
複合材料の機能を支配する要因として、樹脂/フィラー界面の接着状態がある。界面接着に関わる、分子スケールの化学状態(相互作用や共有結合形成)を解析することは、材料設計において重要である。しかし、界面領域が材料中に占める割合はごく限られており、界面構造はうまく解析できないケースがある。インフォマティクスは、分析データの中に埋もれた、わずかではあるものの重要な意味をもつ情報を抽出できる利点がある。本講座では、分析データ(顕微分光および発生ガス質量分析)とインフォマティクスを組み合わせた、界面構造解析技術について紹介する。
1.複合材料の界面構造解析
1.1 樹脂/フィラー界面の化学構造
1.2 界面構造と物性との相関
2.顕微赤外分光法による界面構造解析
2.1 顕微赤外分光法
2.2 複合材料の界面相互作用の可視化
2.3 加熱による界面結合形成挙動の可視化
2.4 延伸時の界面近傍における高分子配向の可視化
3.発生ガス質量分析法による界面構造解析
3.1 発生ガス質量分析法
3.2 主成分分析
3.3 ナノコンポジットの界面構造解析
【質疑応答】
【14:50-16:30】
3.複合材料設計へ向けた樹脂/フィラー界面制御のためのフィラー分散および界面相互作用の定量評価
●講師 群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 准教授 博士(工学)井上 雅博 氏
【習得できる知識】
・エラストマー(ゴム)におけるフィラーネットワークモデルの概要
・ハンセン溶解度パラメータ(HSP)を用いた界面相互作用評価の基礎
・フィラー表面の化学的性質のHSPによる定量評価
・パルスNMR法による樹脂/フィラー間の界面相互作用評価
【講座の趣旨】
近年、複合材料の諸特性はフィラー近傍に形成される界面層(あるいは界面相)を介して形成されるフィラーネットワークの状態によって決定付けられることが指摘されるようになり、マトリックス樹脂とフィラー間の界面設計の重要性が益々高まってきた。マトリックス樹脂に埋もれた界面層の状態については不明な点が残されているが、電子実装用の機能性複合材料の研究例として、樹脂/フィラー界面状態が複合材料特性に及ぼす影響やその設計指針確立に向けた取り組みを紹介する。
1.フィラーネットワークモデルと動的パーコレーションの概要
1.1 エラストマー(ゴム)におけるフィラーネットワークモデル
1.2 バウンドラバー
1.3 エラストマーの機械的挙動に及ぼすフィラーネットワークの影響
1.4 ストレッチャブル印刷配線の機械的変形に伴う電気伝導特性変化
1.5 キュア過程での動的パーコレーション
2.エポキシ系導電性ペーストにおける動的パーコレーション解析
2.1 キュア過程でのフィラーネットワーク発達と電気伝導特性変化
2.2 動的パーコレーションに及ぼすマトリックス樹脂の配合成分の影響
3.エポキシ系導電性ペーストにおけるマトリックス樹脂とフィラー間の界面相互作用の解析
3.1 パルスNMR法の原理
3.2 パルスNMR法によるフィラー分散安定性と界面相互作用解析
3.3 導電性ペースト中のマトリックス樹脂/フィラー界面相互作用の解析例
4.機能性複合材料の材料設計確立に向けた表界面評価手法
4.1 分光学的手法によりフィラー表面分析の利点と欠点
4.2 フィラー表面の化学的性質のハンセン溶解度パラメータを用いた定量評価
4.3 フィラー表面と低分子との界面相互作用の検討
4.4 フィラー表面と高分子との界面相互作用の検討と課題
5.まとめ
【質疑応答】