シランカップリング剤の反応メカニズムの理解と使用ポイント
開催日 |
10:30 ~ 16:10 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 技術情報協会 |
キーワード | 化学技術 高分子・樹脂技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【品川区】技術情報協会セミナールーム |
交通 | 【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅 |
★ 処理効果を効果的に得るのに望ましい条件とは?
講師
1.宇都宮大学 大学院 工学研究科 物質環境化学専攻
准教授 博士(工学) 佐藤 正秀 氏
2.信越化学工業(株) シリコーン電子材料技術研究所
第1部 開発室 山田 哲郎 氏
3.神奈川大学 工学研究所 客員教授 博士(工学) 山田 保治 氏
受講料
1名につき55,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき50,000円(税抜)〕
プログラム
< 10:30〜12:00>
1.シランカップリング剤の反応機構と影響する諸因子
宇都宮大学 佐藤 正秀 氏
【講演ポイント】
シランカップリング剤は無機・有機材料界面でのぬれ/接着性/相容性向上などの用途に加え、無機・有機コンポジット系材料原料としても使われています。
本講では、実用的観点からシランカップリング剤の反応の基礎、反応メカニズムおよび反応性に影響する諸因子や、固体・粉体表面に形成されたシランカップリング界面層の評価方法について概説します。
1.シランカップリング剤の反応過程
1.1 シランカップリング剤の反応
1.2 加水分解反応と重縮合反応
2.シランカップリング剤の反応に影響する諸因子
2.1 加水分解・重縮合反応に及ぼすpHの影響(酸触媒・塩基触媒)
2.2 反応前処理の影響
2.3 溶媒、反応物濃度の影響
2.4 反応環境(気相・液相)の影響
3.粉体/基板表面とシランカップリング剤の反応性評価
3.1 FT-IRによる評価
3.2 BETによる評価
3.3 SEM/EDXによる評価
3.4 XPSによる評価
3.5 AFMによる評価
3.6 接触角測定とXPS, AFM
3.7 ナノスケールで見る「理想的」界面層と「実際の」界面層
【質疑応答・名刺交換】
<12:50〜14:30>
2.シランカップリング剤の効果的な使い方と新規開発事例
信越化学工業(株) 山田 哲郎 氏
1.シランカップリング剤とは
1.1 シランカップリング剤の構造
1.2 シランカップリング剤の作用機構
1.3 シランカップリング剤の応用事例
2.シランカップリング剤水溶液の使いこなし
2.1 加水分解速度
2.2 水溶液中のシロキサン組成
3.シランカップリング剤による粉体処理
4.シランカップリング剤による樹脂改質
5.各種シランカップリング剤の使用例
6.最新のシランカップリング剤のご紹介
6.1 長鎖スペーサー型シランカップリング剤
6.2 官能基保護型シランカップリング剤
6.3 多官能基型シランカップリング剤
【質疑応答・名刺交換】
<14:40〜16:10>
3.シランカップリング剤の界面での処理効果とキャラクタリゼーション
神奈川大学 山田 保治 氏
【講演概要】
近年、シランカップリング剤は接着・密着の改良や固体表面の改質から、有機−無機ハイブリッド材料などの新規な高機能材料の開発に広く使用されるようになり応用分野も広がってきた。応用分野の広がりとともに、用途に応じた効率的な使用法や最良の処理効果が求められている。 このため、材料開発段階での反応や表面処理状態の解析が重要になっている。 ここでは、シランカップリング剤の多岐にわたる処理効果と反応解析および表面状態分析による解析・評価についてやさしく説明する。
1.シランカップリング剤の表面での処理効果
(シランカップリング剤処理でどんな効果が得られるか?)
1.1 なぜ界面の制御が必要か?
1.2 表面構造と反応性
1.3 効果的な界面処理構造
1.4 無機酸化物の表面処理効果
1.5 界面・分散性の制御
1.6 光学特性(透明性)、
1.7 熱的特性(耐熱性、熱膨張性)
1.8 力学(機械的)特性、
1.9 表面特性(表面硬度、耐摩耗性)
1.10 接着特性
2.キャラクタリゼーション―シランカップリング剤の反応状態、表面状態の分析法
2.1 シランカップリング剤の反応解析、被覆率解析方法
2.2 表面状態の解析・評価方法
a.構造分析(FT-IR、NMRなど)
b.熱分析(DSC,TG-DTAなど)、
c.表面分析(XPS、原子間力顕微鏡(AFM))
【質疑応答・名刺交換】