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ものづくり工学通信の趣旨と発信対象(2010/01/07配信)

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  ものづくり通信    サンプル号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様へ

私ごとですが、9月に受験したQC検定の結果が10月に発表され、幸運に
も1級に合格しました。1級には品質工学の問題が必ず出ますので、挑戦
を考えている人は、これをマスターしていると断然有利になります。

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今月の内容
1.ものづくり工学通信の趣旨と発信対象
2.2009年版ものづくり白書より
3.第5回TRIZシンポジウム報告
4.第16回QFDシンポジウム報告
5.品質工学地方研究会活動から
6.品質工学会誌最新号より「TOTOにおける品質工学」
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1.ものづくり工学通信の趣旨と発信対象
この通信は私が9月まで勤務していた会社で4年前から始めたもので、
ごく一時期を除いては毎月社内関係者に配信してきました。
品質工学、QFD、TRIZ、TOC、PMなど開発、設計、製造を効率化する手法
などのトピックスを中心に扱っています。
忙しい主業務と並行してこれらの汎用技術を身につけるのは容易ではあ
りませんが、いつか通らねばならぬ道です。社会情勢を感じることで、
少しでも習得の励みになればとの思いから開始しました。
今後は社内活動の話題を抜きに、一般情報を収集して配信を継続します。
知らせたい話題や意見のある方、あるいは受信を停止してほしい方は、
熊坂まで御連絡下さい。

2.2009年版ものづくり白書より
リーマンショック後遺症の中で作成された今年のものづくり白書は全体
的に厳しい内容が多いのですが、海外での人材育成の例としてダイキン
工業(株)が取り上げられていました。タイの現地法人で安全、品質管
理、技術など100種類ものカリキュラムで派遣社員を含め教育して評価
されているそうです。
良く言われる事ですが、沈滞している時こそ教育の好機であります。
アジア諸国に負けない技術教育が望まれます。

3.第5回TRIZシンポジウム報告
大分旧聞になってしまいました。9月10~12日埼玉県の国立女性教育
館で137名の参加で開催されました。
経済的な情勢により参加者は減少しましたが、Mann氏など海外からの発
表も多く、着実に根付いている印象を受けました。
個々の発表はTRIZ協会や大阪学院大学中川教授のサイトで御参照下さい。
今回は熊坂も「ものづくり工学マトリクス」絡みで発表し、光栄にも「あ
なたにとって最も良かった発表」のポスター部門で第1位となるなど御好
評をいただきました。

4.第16回QFDシンポジウム報告
11月27日東京の日科技連本部で開催されたシンポジウムに参加してきま
した。昨年は都合がつかず行けませんでしたが、今年は「QFD,TRIZ,TMの
融合を目指して」というサブテーマでしたので、行かないわけには参りま
せん。
QFD/TRIZ/TM(Taguchi Method)それぞれの発表は融合というより単独の
活用報告風でしたが、パネルディスカッションでは3技法専門家による
統合した活用の議論となり、興味深く拝聴しました。
なにより特別講演の東大濱口教授の「創造学」のお話が面白く、思わず
著書「失敗学と創造学」をその場で買ってしまいました。聞き覚えのある
「弁証法」ですが、開発企画に活用するというのは嬉しい発見です。

5.品質工学地方研究会活動から
山梨県品質工学研究会の11月例会では森輝雄氏を招待し、「品質工学への
期待-指導体験と歴史的視点から-」を講演していただきました。ピアソ
ン、フィッシャーから田口に連なる統計的データの取り扱いの変遷、さら
には今後への展望まで、膨大な資料を集大成したスケールの大きい内容で
品質工学のルーツ探しとしても参加者の関心を引いていました。
品質工学フォーラム埼玉では12月18日大宮ソニックシティーで中央大学
戸井教授による講演「心地よいもの創り・音創りのための快音設計と品質
工学」を開催します。無料ですし、時間と関心のある方はお申込み下さい。

6.品質工学会誌最新号より「TOTOにおける品質工学」
TOTO(株)では1991年からTQM推進本部によって組織的に品質工学を
展開していたが、クレーム対策テーマが多く途絶えてしまった。
2005年にグループ会社が商品開発プロセス革新プロジェクトの取り組みの
一環として再スタートした。
部課長全員の研修でマネージメント層の理解を得て、各課からのキーマン
選出および専任の推進チームを結成した。外部からの指導者と一体化した
実践活動によって成果が現れ、2007年には本社の「もの創り革命プロジェ
クト」に取り入れられ、定期的なテーマ検討会、3か月ごとのキーマン事例
発表会、新入社員への研修などにより、2008年には54テーマに適用し効果
を実感するに至っている。
今後はさらに技術の本質に着目し、基本機能を追求して活動してゆく。

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サンプル号はいかがでしたでしょう?
まだ未熟な点も多々ありますが、皆様と一緒に成長して、元気のないもの
づくり産業界に役立ちたいと、志は高く掲げています。
各トピックスの詳細資料、情報などもありますので、御希望の方は気軽に
ご連絡下さい。

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