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停滞感漂う 現代は、従来構造を革新するチャンス! (2011/08/20配信)

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  ものづくり工学通信    2011年 8月20日号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様、

最近教育TV水曜夜の「仕事学のすすめ」を見るようになりました。8月は
家具チェーンニトリの似鳥社長の仕事学です。好況の時は何をしても競合と
差別化は難しいので、不況の時こそ大いに考え動いて差をつける、という
話に強く共感しました。創業社長でも実行が難しいとも。そういえば利益
率40%の中小企業エーワン精密の社長も、同様の事を話していました。
パナソニックや日立が最近大きな構造変化を発表したように、停滞感漂う
現代は、従来構造を革新する絶好のチャンスと言えます。

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今号の内容
 1.クオリティパブのお知らせ
 2.MTシステムセミナーのお知らせ
 3.品質工学最新号より「アルパイン(株)における品質工学の取り組み」
 4.技法解説:#10 TRIZ(5)物質場分析
 5.書籍紹介「製品開発の知識」延岡健太郎
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 1.クオリティパブのお知らせ
グラスを片手に品質を語り合うクオリティパブの次回9月15日は、品質管理
学会の現会長である鈴木和幸教授による「源流管理による信頼性・安全性の
確保とトラブルの未然防止」です。
今まさにホットな話題である信頼性、安全性の確保を、源流管理で経営に
組み込む重要性が語られます。
 http://www.jsqc.org/q/news/events/index.html#110903

 2.MTシステムセミナーのお知らせ
製品検査や設備・工程監視あるいは保健・医療など、各界で活用が進んで
いるMTシステムですが、どのように自分の業務へ取り込むかを判断するの
は容易でありません。
(株)テクノセンターが企画する9月7日(水)の「MTシステムによるパタ
ーン認識と有効活用(品質・検査・コスト・課題対策)への応用」セミナ
ーは、この世界の第一人者長谷川良子氏が概論から事例、一人一台のPC
を使った演習までを一日で指導します。
 http://www.j-techno.co.jp/test/index.cgi?mode=sem&unit=2011090701

 3.品質工学最新号より「アルパイン(株)における品質工学の取り組み」
カーモバイル製品メーカーであるアルパインは、2001年からデジタルマニ
ュファクチャリング活動の一環として、CAD、CAE、QFDと共に品質工学の導
入を開始した。日本規格協会の通信教育に社内勉強会と事例検討会を組み
合わせた基礎教育を350名が受講し、多忙の中7割が修了した。
光ディスク再生メカで開発期間の大幅短縮、顧客満足度向上等の成果を残
し、2005年から始めたソフトウェア評価でも、製品評価部門を主体に実績
を上げつつある。
今後は重要性が増してきた魅力品質向上に向けて、操作感や品位といった
感性的な項目にMTシステムを活用する等、品質No.1に向けて活動する。
http://www.qes.gr.jp/library/new_journal.htm

 4.技法解説:#10 TRIZ(5)物質場分析
最もシンプルな技術システムとして、対象となる物質S1とそれに作用する
物質S2とそれら2物質の間の「場」Fという三角形モデルを考えるのが物質
場分析です。S1とS2のどの部分に、どのようなFを作用させるかが76通り
用意されており、それらは発明標準解と呼ばれます。
例えば薬品S1の回りにアンプルS2があり、アンプルを閉じるために加熱Fを
加え、温度が高すぎると薬品が変質する場合、Fの逆の場である冷却水F2を
S2の回りに作用させて、S1の温度が上がらないようにするといった具合で
す。
http://techon.nikkeibp.co.jp/free/nmc/kiji/triz/kiji/kiji1/tr542.html

 5.書籍紹介「製品開発の知識」延岡健太郎
ものづくりの中で開発は、製品の競争力を生む重要なプロセスですが、不
確実性が高い事が多くマネジメントは容易でありません。MOT論の第一人
者である一橋大学の延岡教授が2002年に著した本書では、製品開発の本質
から戦略の考え方、組織構造、プロセス運営までが解説されます。
最終章にはトレードオフとなりがちな要素を両立させる対策まで記述され
ているので、関係者は一冊本棚に備えておいて損はないでしょう。
蛇足ですが新書版であり、価格3.5倍の「MOT技術経営入門」と内容の重複
が多いため、コストパフォ-マンスが高いと言えます。
http://www.nikkeibookvideo.com/item-detail/10862/

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ヴァンフォーレの成績不振で、この時期に監督が交代しました。企業であ
ればもう少し様子を見ての責任者交代でしょうが、J1降格の危機が近づき
遅れを取るわけにはいきません。何とか残留できるよう、今日も今から応
援に掛けつけます。

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