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ものづくり革新の原動力は、ひとりひとりの危機感(2012/05/08配信)

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  ものづくり革新便り    2012年5月8日号
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ものづくりに日夜奮闘されている皆様、




皆様の連休はいかがだったでしょう?


この期間、行楽の話をたくさん聞いていると、ライオンとシマウマの話を思い出します。


ライオンは最も足の遅いシマウマより早く走らないと飢え死にして、
シマウマは最も足の速いライオンより早く逃げないと食べられてしまうという弱肉強食の話ですが、
もうひとつ、満腹のライオンは体が重くて走る速度が落ちるために、
シマウマを捕まえられないという話も教訓的です。


必要でもないシマウマをやたらと殺してしまったら、
いざという時にいなくなってしまうため、自然が仕組んだ巧妙なシステムです。


現時点の日本は、20年前の満腹から空腹になったライオンではないでしょうか。


もうそろそろ本気にならないと、体力が衰えてシマウマに追い付けなくなりそうです。


関係者ひとりひとりの危機感が、革新の原動力になります。




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今号の内容
 1.「実録!等身大の起業」に取り上げられました
 2.専門家ピックアップ
 3.掲載記事ピックアップ
 4.2012年ものづくり寄席が始まります
 5.品質管理学会春の大会
 6.技法解説#27:商品企画7つ道具その5アイデア選択法
 7.書籍紹介「新編創造力事典」高橋誠編著
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 1.「実録!等身大の起業」に取り上げられました
起業支援サイトで有名なDREAM GATEの「実録!等身大の起業」というコー
ナーに「ものづくり革新ナビ」が取り上げられました。これはサービスや
会社より、起業者にスポットを当てた企画なのでちょっと気恥ずかしい思
いです。
これを見て、ものづくり革新する人が少しでも増える事を期待します。
http://case.dreamgate.gr.jp/topics_detail1/id=1371
 
 2.専門家ピックアップ
(1)新たに仲間になった岸中裕氏は、現代のものづくりに不可欠な3D-
CADとシミュレーションの専門家で、10年以上に渡り企業の課題解決を支
援してきました。CADを導入したがうまく活用できていない方、これから
導入を検討している方は御相談下さい。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/25
(2)長谷部光雄氏はリコーの研究所長時代から品質工学の有効性に着目
して開発部門の生産性を革新し、退職後は多くの著書を発行するとともに
全国の企業を支援しています。分かりやすい語り口が好評です。
 http://www.monodukuri.com/specialists/profile/14




 3.掲載記事ピックアップ
4月の後半は4件の解説記事が新しく掲載されました。
今岡氏が、SCMを通じて戦略的に収益を上げるための考え方を解説し、
長谷部氏は原発事故を引き合いに、工業製品での信頼性に対する考え方を
経済学的な見地から解説しています。
 http://www.monodukuri.com/gihou/
 http://www.monodukuri.com/jirei/




 4.2012年ものづくり寄席が始まります
例年ものづくり経営研究センターが主催し、第一線の先生方がものづくり
経営を軽妙な語り口でお話するこの催しですが、今年は5月28日(月)から、
7月9日まで7週に渡り、丸の内三菱ビル1階サクセスにて開催されます。
初回は一番人気の藤本隆宏東大教授で、『グローバル競争・大震災・超円高
とものづくり現場』と題し、国内現場の生き残り策を提案します。
毎回午後7時から、木戸銭は1000円です。
http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/topics/yose.html




 5.品質管理学会春の大会
日本産業の品質改善を主導して42年の日本品質管理学会ですが、第98回発表
会が5月26日(土)と27日(日)に高円寺の日本科学技術連盟ビルで実施され
ます。
本流の品質改善、統計手法に加えて、現代的なCS論やマーケティング研究、
医療のTQMと社会要求に対応している他、タグチメソッド関連も大きな分
野に発展してきています。
http://www.jsqc.org/q/news/events/98kenkyu.pdf




 6.技法解説#27:商品企画7つ道具その5アイデア選択法
前回御説明した方法で多くの企画アイデアを発想したら、ある時点で取捨選
択を始めないとまとまりません。この時も企画担当者の直感ではなく、顧客
視点で進めることが重要です。
選択手法も多数提案されていますが、七つ道具では、重み付け評価法と一対
比較評価法(AHP)が取り上げられます。
前者は複数の評価項目に対して重み付けをした上で、複数のアイデアを評価
項目毎に評価し、評価項目ウエイトとの積を総和して、総合評価するもので
す。
後者も同様に評価項目のウェイトとアイデア毎のウェイトを設定しますが、
評価項目やアイデアの数が多いと同一基準での採点が難しくなるために、複
数の中から二つずつを抜き出して9段階評価し、全ての組合せをある行列式で
統合する事で全体評価とする方法です。前者に比べて公平な評価を得られや
すい半面、評価対象が多いと組合せ数も多くなるので、ひと工夫必要になり
ます。




 7.書籍紹介「新編創造力事典」高橋誠編著
日本創造学会会長でもある著者が、30年に渡るアイデア創出に関する研究の
粋を集めた500p近い大書です。アイデア創出、統合、収束の主要88技法の紹
介に留まらず、その意義付け、教育、事例、展望と広範な知識体系が展開さ
れています。
http://www.juse-p.co.jp/cgi-bin/html.pl5?i=ISBN4-8171-9115-5




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4月はわくわく入会キャンペーンの成果もあり、
多くの方にアクセスしていただきました。


5月3日に抽選を実施し、当選者にメールで連絡致しましたが、
まだ住所の返信がない方が何名かいらっしゃいます。


10日までに御連絡がない場合は、再抽選となります。


おそらく連休中の大量のメールに紛れて削除されてしまった可能性がありますので、
9:33のタイムスタンプで再確認頂けるとありがたいです。