レアアースとは?レアメタルとの違いは?種類や用途、産出国を紹介



レアアースとは、レアメタルの中の17種類の元素(希土類元素)です。現代の基幹産業を支える重要な資源であることから「産業のビタミン」とも言われ、安定した供給の確保が課題となっています。
レアアースとは何か?種類、用途、産出国の割合や日本の取組みなどについて紹介します。

レアアースとは何か?

レアアースとは、地球上の存在量が少ない、または抽出が難しいレアメタル(希少金属)31鉱種の中の一鉱種で、17種類の元素(希土類元素)の総称です。
電気自動車やハイブリッド車のモーター用の強力な永久磁石の原料となるネオジムやジスプロシウム、蛍光体に必要なイットリウムなど、レアアースは現代の基幹産業を支える重要な資源です。日本における需要が世界需要のおよそ半分を占めるといわれる一方、産出量はトップの中国をはじめ偏在しており、安定した供給の確保が課題となっています。

レアメタルとの違いは?

レアメタルとは、資源エネルギー庁の定義によれば『「地球上の存在量が稀であるか、技術的・経済的な理由で抽出困難な金属」のうち、工業需要が現に存在する(今後見込まれる)ため、安定供給の確保が政策的に重要であるもの』31鉱種を指します。レアメタルには大きく分けて、合金材料として構造材に使われるもの、半導体や電池、永久磁石などの電子・磁性材料として使われるもの、光触媒や光学ガラス、ニューセラミックスなどの機能性材料として使われるものがあります。
このレアメタルの中の一鉱種がレアアースで、スカンジウム,イットリウム、およびランタノイド15元素の合計17元素を指します。

レアアースの種類

レアアースは周期表第3族のうちアクチノイドを除く第4周期から第6周期までの元素に相当し、スカンジウム、イットリウムの2元素、およびランタノイド15元素(ランタン,セリウム,プラセオジム,ネオジム,プロメチウム,サマリウム,ユウロピウム,ガドリニウム,テルビウム,ジスプロシウム,ホルミウム,エルビウム,ツリウム,イッテルビウム,ルテチウム)の総称です。これらは化学的性質が類似しており、スカンジウムを除く16元素は同じ鉱石中に共存して産出し、単体として分離しにくく、多くの場合混合希土(ミッシュメタル)として利用されます。

レアアースの主な用途とは?

レアアースの各元素は超伝導や強磁性、触媒、光学、蛍光など、電子の配置の特殊性に由来するさまざまな特性があり、それらを活かして主に以下のような用途に使われています。

これらの材料はエレクトロニクスや自動車など現代の産業に不可欠であることから、レアアースは「産業のビタミン」とも呼ばれています。

【図1】レアアースの主な用途
(出典:経済産業省「レアアース希土類」)

レアアースの産出国

レアアース自体の埋蔵量は必ずしも希少というわけではなく世界各地に存在しますが、1980年代からの中国の市...

場参入による価格低迷と環境問題により寡占化が進み、2010年代前半には世界のレアアース生産量の9割を中国が占めることとなって、同国の政策変更や国際関係の変化による供給リスクが表面化しました。
その後は各国が経済安全保障の観点から資源確保の動きを強め、2020年のアメリカ地質調査所(USGS)の推計では、世界のレアアース生産量のうち中国が58%、アメリカが16%、ミャンマーが13%、オーストラリアが7%の割合となっています。
日本でも南鳥島近海の海底でレアアースを多く含む泥床が発見され、採掘に向けた技術開発に着手しています。さらにレアアースの使用量削減や代替材料の開発、廃棄される電子機器など(「都市鉱山」)からのリサイクルなど、輸入依存度の低減に向けた取組みが進められています。


【図2】レアアース生産量の国別シェア(2020年)
(アメリカ地質調査所の推計による)


まとめ

レアアースとは、レアメタル(希少金属)31鉱種の中の一鉱種で、17種類の元素(希土類元素)の総称です。超伝導や強磁性、触媒、光学、蛍光などの特性を活かして、モーター用の強力な永久磁石、蛍光体、研磨剤、触媒、光学材料などさまざまな用途に使われており、「産業のビタミン」とも呼ばれています。
レアアースの生産は中国が過半数を占めるなど偏在しているため、安定した供給の確保が課題となっており、各国が資源確保の動きを強めています。

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