書評検索結果

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「進化型QFDによる技術情報の使える化」岡建樹他著

投稿日 2019/07/17

本書は、精密機器メーカで開発プロセス工学を長らく研究してきた著者による、新たなQFD活用の提案書です。

QFD(品質機能展開)は、比較的手軽に使い始めることができる割に、開発上流工程での効果が大きいために、ものづくりドットコム内でも強く利用を勧めています。

本書では従来QFDのマトリクスを内側2元表と呼び、これに対して外側二元表という新たな概念を設定することで、これまでは表現できなかった効果を提示します。

それによって従来個別に利用されてきたFMEA、TRIZ、品質工学などとも連携し、システマチックな運用が可能とします。

若干複雑で、私も理解しきれていませんが、既にQFDを利用していてまだ十分効果を出しきれていないと感じる上級者におススメです。

「未然防止のための過去トラ集」本田陽広著

投稿日 2019/06/20

本書は、デンソーの設計品質を極限まで高めた筆者による、過去トラで品質問題を未然防止するノウハウ集です。

品質問題、クレームは想定外の原因でおこるように見えて実は以前も同じモードやその類似ミスで発生することが多いものです。

そこで各社は過去のトラブル集「過去トラ」を作りますが、実効を上げるのは容易でありません。

本書では過去トラの集め方、作り方、使い方、管理法というステップ毎のノウハウと事例を、筆者経験をもとに提示します。

膨大な過去トラのデータを前に、あるいは逆にデータがさっぱり集まらなくてため息をついている、品質保証部門、技術管理部門の担当者におススメです。

「信頼性7つ道具」鈴木和幸編著

投稿日 2012/11/21

信頼性確保の技術が進展し、以前に比べると製品の信頼性は格段に上がっ
ています。
この段階で、計算機による信頼性技術(CARE)を研究するメンバー達
が、重要な7つの道具として(1)信頼性DB、(2)信頼性設計技法、
(3)FMEA/FTA、(4)デザイン・レビュー、(5)信頼性試験、
(6)故障解析、(7)ワイブル解析を選定し、それぞれについて解説し
ました。
従って一つひとつについて深はく説明されませんが、専門外の技術者、
学生などへの啓蒙書としては、十分な内容となっています。

「新FMEA技法」本田陽広他著

投稿日 2012/11/07

FMEAは機械の故障だけでなく、あらゆるトラブルを設計段階で未然防止
する手法として普及しています。構造自体はさほど複雑ではないのですが、
いざ自分の業務として使おうとすると、その煩雑さに驚きます。
本書ではFMEAそのものの解説はもちろんの事、効果を発揮するための
作り方から業務の進め方まで具体的に示しており、即効性が大いに期待
できます。
特に第4章は、身近な「はさみ」を事例にFMEA作成作業を分解して説明して
おり、理解を助けています。