書評検索結果

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「儲かるメーカー改善の急所」柿内幸夫著

投稿日 2019/05/23

本書は、25年以上全国の工場現場の改善を指導してきたコンサルタントが、その経験を凝縮した改善ポイント集です。

ほとんどの工場は何らかの改善活動を行っており、会社ごとにその進め方自体もノウハウになっていると思います。
しかしながらその慣れ親しんだ進め方がベストとは限りません。

改善活動することが目的ではなく、効果が目的であるならば優先順位を設定し、より有効なポイントに手を打つことが重要です。

本書には、現場を見続けてきた結果としての101項目が見開き2ページで端的にまとめてありますので、初めから読んでいっても、ピンと来たところを拾い読みしても具体的な改善作業が思い浮かぶでしょう。

製造現場やQCサークルのリーダーにおススメです。

「ものづくりに役立つ経営工学の事典」日本経営工学会編

投稿日 2016/12/20

本書は、1911年にF.テイラーが「科学的管理法」を提唱してから100年という節目で、経営工学を見直し整理しようという目的で日本経営工学会が企画して出版しました。

この学会がカバーする広いエリアを大きく10分類した後、さらに180の項目に細分し、それらをすべて見開き2ページで「解説」「歴史と課題」「活用と展開」「参考文献」という統一された形式で記述しているため、業務にあたって疑問が生じた時に、ざざっと大くくりで調べることができ、さらに詳しく知りたければ、示された参考文献を取り寄せることができます。

ものづくりドットコムのコンセプトとも通じるところがあり、経営工学を身近に感じてもらえるのではないでしょうか。
ちなみに「製品計画」と「製品設計」の項目は、熊坂が執筆を担当しています。

あらゆる製造業の図書室に常備する一冊としておススメです。

「生産管理概論 」桑田秀夫著

投稿日 2013/11/20

生産管理は包含する範囲が広くかつ拡張が可能なために、書籍によって
扱う項目が大きく異なることがあります。本書は第1版が1990年という
こともあり、最近記載が減ってきた古典的なIEについても多くの頁を
配分しながら、第2版でCIMなどのコンピュータ管理関連も追加し、
品質管理や、OR、VEなどについてもある程度記述した結果、
バランスの取れたテキストになっています。
特徴としては人事管理やOAに関しての章を設けていることでしょうか。
生産管理全体を大まかに理解するには具合が良く、経営工学部門の
技術士受験用にオススメしたくなります。

「技術者のためのIE実践教科書 」水津寛一著

投稿日 2013/11/05

川崎重工で生産部長を務めた著者は、現代のIEはSE(System Engineering)で
あり、古典的なIEを脱却して、全体最適を考慮するために、すべての技術者が
知っておくべき技術と主張します。
そのために本書では、従来の工程分析や時間研究などの分析手法だけでなく、
理想から設計を始めるナドラーのワークデザインシステムを引き合いにして、
トップダウン的な設計の手順についても論理的に詳述しています。
それによれば、(1)システムの目的の明確化(課題設定)、(2)システムの
制約条件の明確化、(3)システム分割、(4)システム内容の決定、となって
います。