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ものづくり白書の面白さ(2014/11/19配信)
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□■ ものづくり革新便り2014年11月19日号 □■
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ものづくり革新ナビゲーターの熊坂です。
毎年この時期は、やまなし産業支援機構の夜間経営ゼミナールの
講師を務め、17日が初回でした。
この回は、色々な資料を使って近年の製造業環境を分析します。
そんな時に役立つのが「ものづくり白書」で、
6月に発行された平成25年度版を受講者と一緒に読み込みました。
たまたま17日はGDPマイナス成長のサプライズショック当日でしたが、
白書は昨年度を分析しているので、消費増税前駆け込みもあり
デジタルものづくりや新産業の創出、所得収支の黒字拡大、
若干の国内回帰などやや明るめの基調になっています。
しかしその後、貿易収支だけでなく経常収支まで赤字が続いており
もう少し危機感を持たなければいけない状況です。
以前円高が悪者にされたのは、経常黒字が目減りするからであり、
経常赤字になれば嬉しいはずですが、今や一転して円安です。
これは国際財務戦略に無策な日本が、
良いように弄ばれているようにも見て取れます。
この円安を活かすのであれば、機会を迅速に刈り取らないと
国内生産が増えたころにはまた円高に攻撃されかねません。
もっとも、そんな奥ゆかしさがあるから
世界で「最も信頼される国」という称号を得ているのかもしれませんが。
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今号の内容
1.中小製造業競争力強化報告会の紹介
2.新登録専門家のご紹介
3.品質管理学会年次大会のご案内
4.新着掲載記事
5.共催・協賛セミナーのご案内
6.技法解説#88:CPM(Critical Path Method)
7.書籍紹介「クリティカルチェーン革命」稲垣公夫著
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┃1┃中小製造業競争力強化講演、報告会の紹介
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日本経済大学に本拠を置く価値創造型企業支援研究所の第2回年次報告会は
「日本を元気にするために何をすべきか?」という副題が設定され、
以下のプログラムで開催されます。
講演、報告の後には、「あの」浜野慶一氏も交えたパネルディスカッションが
控えていますので、単なる情報収集に留まらず、元気を一杯もらって
帰ることができそうな予感があります。
1.主催:価値創造型企業支援研究所
2.基調講演:世界の頭脳を活用した日本製造企業の新ビジネス展開
横浜国立大学大学院 近藤正幸教授
3.報告テーマ:
(1)中小製造企業のコアコンピタンス形成と製品化過程
日本経済大学大学院 櫻井敬三教授
(2)中小製造業を成功に導く海外進出の国際戦略
日本経済大学大学院 高橋文行准教授
4.日時:11月22日(土)13時~17時
5.会場:日本経済大学大学院10号館1F246ホール
http://shibuya.jue.ac.jp/images/material/53/files/sakurai_kachisozo.pdf
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┃2┃新登録専門家のご紹介
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・先月登録したアステージコンサルティングの齊藤祐一さんは、
会社の健全な発展を願う中小企業経営者の課題解決の専門家です。
戦略、事業計画、生産管理、マーケティング、人事制度等、
経営全般に関わる社長さんのお悩み解決を支援します。
http://www.monodukuri.com/specialists/profile/106
・9月に登録した産業技術大学院大学教授の越水重臣さんは、
品質、信頼性、設計、創造工学の専門家です。
一般企業に所属した5年間やタグチ博士からの直接指導の経験もあり、
学問としてだけでなく、極めて実践的な手法と考え方で学生や企業を
指導しています。
http://www.monodukuri.com/specialists/profile/105
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┃3┃品質管理学会年次大会のご案内
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恒例の品質管理学会報告の詳細が発表されています。
近年発表が増えてきたマーケティング、CSといった分野も
注目ですが、タグチメソッドセッションでは私の師匠である
森さんが精力的に2テーマを報告しますし、
QMS部会報告セッションでは、
ものづくり革新ナビ登録専門家である及川さんと志澤さんが
「中小企業の経営者が使いたくなるISO9001推進の研究」という
面白そうな発表を担当します。
秋の週末のお楽しみとしていかがでしょうか?
期日:11月29日(木)11時から17時55分
場所:東京都市大学 世田谷キャンパス
詳細:http://www.jsqc.org/q/news/events/44program.pdf
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┃4┃新着掲載記事
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11月前半は、10件の解説と1件の事例を新たに掲載しました。
解説:
(1)「QFDの歴史」赤尾洋二
http://www.monodukuri.com/gihou/article/493
http://www.monodukuri.com/gihou/article/494
(2)「情報・知識の収集」浪江一公
http://www.monodukuri.com/gihou/article/495
(3)「アイデア発想法」高橋誠
http://www.monodukuri.com/gihou/article/496
http://www.monodukuri.com/gihou/article/503
(4)「クリーンルームの管理」清水英範
http://www.monodukuri.com/gihou/article/497
(5)「サプライチェーンマネジメント」今岡善次郎
http://www.monodukuri.com/gihou/article/498
(6)「ホンダ「ワイガヤ」の本質」粕谷茂
http://www.monodukuri.com/gihou/article/499
http://www.monodukuri.com/gihou/article/490
(7)「QCサークルからジョイ・オブ・ワークへ」吉田耕作
http://www.monodukuri.com/gihou/article/502
事例:
(1)「3Mにおける組織内の知識・情報活用の事例」浪江一公
http://www.monodukuri.com/jirei/article/113
会員マイページに関心のある手法を登録しておけば
関連記事の新着時に連絡メールが配信されます。
是非こちらからご登録ください!
http://www.monodukuri.com/members/login/
Q&Aコーナーにも気軽にご質問ください!
http://www.monodukuri.com/qa/
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┃5┃共催・協賛セミナー案内
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当社で協賛しているセミナーを紹介します。
(1)11月21日「コツコツ型省エネルギー活動の進め方」石塚健志
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/118
(2)11月27日「ものづくり企業における課題解決の実際と演習」熊坂治
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/126
(3)12月4日「大型の研究開発テーマの量産体制を構築する4つの力」中村大介
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/124
(4)1月17日「CDGMラウンドテーブルセミナー」吉田耕作
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/120
(5)1月27日「商品企画七つ道具セミナー入門コース」石川朋雄
http://www.monodukuri.com/seminars/detail/4
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┃6┃技法解説#88:PERTとCPM
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PERT(Program Evaluation and Review Technique)は、プロジェクトの
計画に際して作業と作業を矢印で結ぶことで、それらの関係性を明確に
示す手法です。
さらに各作業の所要時間を記入することで、経路ごとの所要時間や最短時間
また最も長くなる経路すなわちボトルネックとなる経路を見つけることが
可能となり、この経路をクリティカルパスと呼びます。
また、それを見つける方法がCPM(Critical Path Method)です。
スケジュール表のタスクをバー状に表現するガントチャートに似ていますが、
タスク数が増えてしかも相互の関係性が複雑になると管理が難しくなるため、
PERTやCPMの価値が高まります。
http://www.monodukuri.com/gihou/article_list/96
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┃7┃書籍紹介「クリティカルチェーン革命」稲垣公夫著
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本書は、ゴールドラットが日本で「ザ・ゴール」を出版する4年も前に
TOCの優れた内容を「TOC革命」で日本に紹介した著者が、
それに続いて画期的なプロジェクト期間短縮法である
「クリティカルチェーン」を解説したものです。
こちらも本家ゴールドラットの書籍が出版される5年前でしたので、
当時プロジェクトの管理で悩んでいたマネージャー達には、
大いに珍重されたことでしょう。
「TOC革命」と同じくオメガ社という架空の製造企業を舞台に、
小説仕立てでかつ時系列、事例毎にポイントが紹介されるため、
非常に印象深く理解することができます。
小説パートの後には、あらためて解説書風に書かれていますが、
小説で描かれたものと同様の内容が繰り返されるため、
さっと目を通せば、かなり短時間で
この有効な管理方法を学習することが可能です。
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│編│集│後│記│
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15日は全国製造業コマ大戦の甲府場所が開催されました。
会場は自宅から自転車で3分ほどの近さで、
大会スポンサーの一社として観戦してきました。
昨年に比べると参加チームも増え、
観客も2倍以上になっていたのではないでしょうか。
1年ぶりに見ると、コマの個体も投げ手も大きく進歩していました。
企業の活力向上に大きく役立っているように思えます。
懇親会もこれまた自宅から歩いて10分の良いロケーションで
全国(といっても県外は千葉、長野、愛知)からやってきた
コマフリークたちの話は刺激的なものでした。