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QUESTION 質問No.251

機械系設計者として身に付けるべきツールについて

設計・開発固有技術 |投稿日時:
私は機械系設計者として8年働いてきた30代男性です。1度転職を経験しており、今の会社では3年目となりました。
私は前職から今の仕事まで機器の詳細設計者として勤務してきましたが、主に業務で使うのはWordやExcelで3D-CADや解析ソフト等は使ってきませんでした。図面を書くのも基本は専任の人がいて、私はその人に依頼するだけ。実際に私がCADを作るのはポンチ絵を作る時ぐらいです。
今のような設計者として使えるツールが少ない現状に不安を感じています。そのため今何かを身につけようと考えているのですが、何から手をつけたらいいのかわからない状況です。設計者として身につけておくとよいお勧めのツール等はありませんでしょうか?
また、もしあれば、どのように学習するのがよいでしょうか?(参考書?通信教育?)


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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

3D-CAD もいろいろありまして、一つのシステムに慣れてしまうと、なかなか他の機種の操作に慣れない事例も少なくありません。
そのため、できるだけ勤務している御社が導入している機種に慣れることをお勧めいたします。
特に、設計業務だけの場合は、CAE機能がついている機種が望ましいと考えます。生決した製品が、設計通りの機能を有するかどうかを確認するためにシミュレーション機能は有効です。ただし、現実と必ずしも一致するとは限りません。そのことも念頭に置いておくことが重要です。現実においては、多数の要因が複雑にからみあって、様々な要素が働き、いろいろな現象を生じます。そのため、現実と一致するような結果を求めるためには、何度もシミュレーションと実験を繰り返し行い、設定条件を精査することが必要です。
さらに、不慣れな場合は、設定条件を誤って定義する(単位の間違いなど)があり、結果が出たからといって鵜呑みにするのは危険です。
あくまで参考にすることが重要だと考えています。

また、CADだけでなく、CAMまでのシステムを考慮すると、省力化は大きく進められるでしょう。最近は、コンピュータを得意とする若い技術者がCADを使いこなして、短時間にモデリングを作成し、製品製作企業へデータを提供することも多くなっています。その段階で、製作企業がどうやって製作すれば良いか容易に解決できないようなモデリングをしてくる事例もあるということです。本来ならば、加工方法を熟知している方が、製品設計をすればよいのですが、CADでは簡単にモデリングできるために、加工製作方法はお構いなしにモデリングしてしまって、いざ加工製作する段階で、困るということです。
CAMの場合も、CADデータとの相性があります。企業によって、各種のコンバータを導入しているところもありますが、サーフェイスが得意にCADで作成されたデータが、CAMデータを作成する段階で、面が適正に作成できず不適切なNCデータを作成し、加工時に製品の損傷を生じた例もあります。そのため、加工システムとの相性も事前に検討できれば良いと考えています。つまり、加工製作企業との連携で、システムを選択するべきであると考えています。

さらに、CADシステムにおいて、API機能を利用したコマンド開発が可能かということも重要です。御社において、もし、定型パターンの形状がある場合、その形状モデルの設計をコマンド開発で、寸法のいくつかを指定すると瞬時に、そのモデルを作成することが可能になります。
現在、このような機能を有するCADシステムは増えてきています。この機能を利用すれば、従来30分程度を要していた作業も、わずか1分もかからずに作業を終了することも可能になります。そして、ミスもなくなり、作業効率も向上します。
この開発にはソフトウェアの開発技術が必要ですが、このような効率化を進めている企業は、まだそんなに多くはありません。

あなたは、このようなことまで検討して、企業に貢献するための技術について熟考されてはいかがでしょうか。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

私は機械系設計者として15年働いた後で、システム技術者、プロセス技術者、半導体設計者、マネージャー・・・を経て、
現在、ものづくりに関するコンサルティングを行っています。

機械設計技術の経験は大きく発展できます
そのための推奨技術は以下の2点です

1:振動工学の経験に基づいた整理と学習
2:統計数理に関する学習

理由、機械工学の基礎知識に、上記の2点が加わることで
様々な対応(視点)が可能になります

しかし、多くの機械技術者は
振動・騒音に関する、経験・知識が不足しています
(設計時に、振動・騒音対策を考慮できる人は少ないと思います)

さらに、世界的に、最も不足していて最も嫌われているのが
統計数理に関する技術です
統計数理に取り組むことは
技術に限らず、経営・起業・・・大きな力になります

振動現象も統計数理も、短時間で簡単に身に着けられません
コツコツと努力すると、必ず効果に気が付きます

追記
統計数理を深く学習して
数学に入ると
現在、もの作りの中心学問となっていることが分かると思います

具体例:トポロジカル物質

安心して、振動・統計数理に取り組んでください



参考書

振動について
ロイヤル・インスティテューション 133回「振動」より
機械工学の重要な一分野のほとんどすべてを、
ここに記述してみようと思っている
リチャード・ビジョップ著(ブルーバックス B-471)

生体のゆらぎとリズム
講談社サイエンティフィク(推奨します)

0.何がわからないのか
1.ゆらぎとリズム
2.時間の概念と周波数の概念
3.フーリエ級数と周波数分析
4.フーリエ変換とパワースペクトル
5.デジタル信号と離散フーリエ変換
6.線形予測と周波数解析
7.システム同定の実際
8.モデルの次数決定
9.スペクトル解析の実際
10.多変量自己回帰モデルを用いた生体内フィードバック解析
付録 コンピュータプログラムの使用法

製品名 生体のゆらぎとリズム
著者名 監:赤池 弘次 著:和田 孝雄
発売日 1997年11月13日
価格 定価 : 本体5,000円(税別)
ISBN 978-4-06-153654-8
判型 A5
ページ数 226ページ


ダイナミックシステムの統計的解析と制御
(非常に難しいです)

多くの科学的研究の最終の目的は、研究対象の動きの予測あるいは制御にある。が、多くの応用分野で理論と実際との間の距離の著しさが痛感されている。本書では、この障害を除去するものは統計的データの解析であるとして、まず対象に関するデータの解析の結果に基づいて対象の特性を確認し、これによって制御の実現に進む道程を実例に従って解説する。


1 何が問題か(取り扱おうとしている問題の意義
問題の具体的な形
統計的ダイナミックシステム
システム解析の目的
統計理論の使い方)
2 困難の実例(ロータリキルンとは
キルンの制御
初期の計算機制御
制御の実際と問題点
困難点の克服は何によるか)
3 基礎的な準備(確率論的な諸概念
定常時系列のスペクトル解析
自己回帰モデルのあてはめ
フィードバックシステムの解析
データ処理上の問題点
統計的制御系の設計)
4 成功の実例(キルンのスペクトル解析
変数の選択
制御系の実現
実験の成功によって得られた情報と実用化への道
まとめ)
5 計算プログラム(TIMSAC Package)(共分散関数計算
スペクトル解析計算 ほか)


赤池 弘次 (著), 中川 東一郎 (著)

単行本: 197ページ
出版社: サイエンス社; 新訂版 (2000/12/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4781909728
ISBN-13: 978-4781909721
発売日: 2000/12/1
梱包サイズ: 20.8 x 15 x 1.4 cm