○全体の市場動向から、各ディスプレイにおける課題とそれを解決するための部材・技術動向までを徹底解説。
セミナー趣旨
先駆的研究から約35年が経過し、スマートフォン&TV用途においては、普及期に入っている有機ELディスプレイであるが、更なる市場拡大には本素子の高信頼性化と用途に合致した高性能化が必須である。成長市場である車載用途へ展開するには、厳しい環境下においても長期に渡り安定動作する製品へ仕上げる必要がある。これを実現するには、材料自身の高耐久化、素子構造の最適化に加え、封止技術が極めて重要となる。一方、今後の市場成長が見込まれているノートPCやタブレット等のIT用ディスプレイにおいては、更なる高輝度化・低消費電力化が求められ、これに合致したバックプレーン&フロントプレーンの方式を早期に見極める必要がある。更に、高い信頼性・高輝度・低消費電力の実現が可能なマイクロLEDディスプレイの開発も精力的に進められており、最大の課題であった高速移載技術等についても大幅な技術進展が報告されている。
本セミナーでは、まずディスプレイ全体の最新市場動向に触れ、続いて有機EL、マイクロLED、AR/VR、車載ディスプレイについて、その技術動向と今後について解説する。有機ELについてはIT用ディスプレイにおいて求められる高輝度化・低消費電力化に寄与する技術と部材ニーズについて、マイクロLEDについては生産性向上へ向けた高速移載技術の最新動向を示す。AR/VRディスプレイについては、Apple Vision Proにも搭載されたマイクロOLEDと光学部材の技術動向について、車載ディスプレイについては、高信頼性化と自動運転社会を睨んだ技術開発動向とスマートWindow等を用いた快適空間下で求められるディスプレイについて解説する。
受講対象・レベル
本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
必要な予備知識
この分野に興味のある方なら、特に必要ありません。
習得できる知識
・ディスプレイ業界のマクロトレンドと最新動向
・有機EL・マイクロLED・AR/VR・車載ディスプレイ技術動向
・有機ELディスプレイで必要とされる材料技術
・マイクロLEDディスプレイの現状課題と普及見通し
・AR/VRディスプレイで必要とされる材料技術
・車載ディスプレイの今後の方向性と必要とされる材料技術
・ディスプレイ分野における新事業機会
など
セミナープログラム
1.ディスプレイ全体 ―最新市場動向および各技術の特徴と現状課題―
1.1 市場動向
1.2 ディスプレイの特徴・課題・今後
1.2.1 有機ELディスプレイ
1.2.2 マイクロLEDディスプレイ
1.2.3 車載ディスプレイ
1.2.4 AR/VRディスプレイ
2.有機ELディスプレイ ―高輝度化・低消費電力化を実現する最新技術動向と部材ニーズ―
2.1 ノートPC&タブレット等のIT用ディスプレイ
2.2 高輝度化・低消費電力化を実現する技術と部材ニーズ
3.マイクロLEDディスプレイ ―生産性向上へ向けた高速移載技術の最新動向―
3.1 現状課題と普及見通し
3.2 高速移載技術
4.AR/VRディスプレイ ―マイクロOLEDと鍵を握る光学部材の技術動向―
4.1 マイクロOLED
4.2 光学部材(高屈折率導光板、DOE、レンズ)
5.車載ディスプレイ ―高信頼性化や快適空間を実現するための技術動向―
5.1 車載ディスプレイの課題と今後の方向性
5.2 車載ディスプレイと快適空間創出技術
―CID、HUD、Windowディスプレイ、調光ウィンドウ
6.まとめ
<質疑応答>
※途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
MirasoLab(ミラソ・ラボ)代表 竹田 諭司 氏
■ご略歴
1992年旭硝子株式会社入社。中央研究所にて複数の新商品・新技術開発に従事。
2002年より米国留学、新材料開発に従事。
2007年よりエレクトロニクス&エネルギー事業本部および電子カンパニー事業企画室新規事業プロジェクトリーダー、
複数の新ビジネスの企画・立ち上げ・事業化に従事。
2017年9月旭硝子を退職。同年10月MirasoLab創立、代表就任。
■その他ご役職等
日本セラミックス協会 ガラス部会 役員 (2004~2007年)、
国際ガラス委員会技術委員 (International Commission on Glass, Technical Committee 19, 2000?2007年)、
大田区産業振興協会ビジネスサポータ (2018~2020. 3月)、
東工大横浜ベンチャープラザ インキュベーションマネージャ (2020~2021年)、
横浜企業経営支援財団 技術アドバイザー&コーディネーター (2018~2022. 3月)、
国立研究開発法人 物質・材料研究機構 企業連携コーディネーター (2023. 2月~2024. 1月)
■ご専門および得意な分野・ご研究
技術の専門は、ディスプレイ (OLED、量子ドット、micro-LED)、
エレクトロニクス部材 (センサ、光学部材、MEMS、半導体ガラス、蓄電池)、
通信 (高周波部材、フォトニクス)、再エネ (太陽光、太陽熱、SOFC)、
ガラス (自動車Window、TFT&スマホ、ガラスウエハ、ミラー、micro流路)・
樹脂 (スーパーエンプラ系)・生体 (細胞培養&イメージング) 等の素材/材料表面研究 (薄膜&表面改質技術、撥水&親水)、
接着/接合技術など。ビジネスの専門は、新規事業創出マネージメント、アントレプレナーシップ。
■本テーマ関連学協会でのご活動
・日本セラミックス協会 ガラス部会 役員(2004-2007年)
・国際ガラス委員会技術委員(International Commission on Glass, Technical Committee 19, 2000-2007年)
・大田区産業振興協会ビジネスサポータ(2018~2020. 3月)
・東工大横浜ベンチャープラザ インキュベーションマネージャ(2020~2021年)
・横浜企業経営支援財団 技術アドバイザー&専門コーディネータ(2018~2022. 3月)
・国立研究開発法人 物質・材料研究機構 企業連携コーディネーター (2023~2024.1月)
■関連書籍・文献等
自動車の快適性向上と材料開発、マテリアルステージ12月号 (2023)、車載ディスプレイの現状と今後、
車載テクノロジー3月号、技術情報協会 (2022)、快適空間設計とスマートウィンドウ、機能性材料2月号、
CMC出版 (2022)、5G/Beyond 5Gに向けた高速・高周波部材の最新開発動向、技術情報協会 (2021)、
5G高周波材料と透明アンテナ、次世代無線通信に向けたアンテナ開発、CMC出版 (2020)、
自動運転車で求められる車載ディスプレイ、車載テクノロジー3月号、技術情報協会 (2020)、
フッ素化合物の特徴と5G通信への応用、AndTech (2019)、日本大企業における新規事業・イノベーションの課題と新アプローチ、
AndTech (2019)、ガラス接着・接合技術による電子・エネルギー関連デバイス&部材の高信頼性化、
月刊ディスプレイ3月号 (2013)、有機EL関連技術_わが社の取り組み旭硝子、工業材料、59、39、2011、
ガラスの百科事典、朝倉書店、第20章、p.596 (2007)、
Photocatalytic TiO2 thin films deposited onto glass by DC magnetron sputtering, Thin Solid Films 392, 338-344 (2001).
竹田諭司、フッ素化合物の特徴と5G通信への応用、フィルムの機能性向上と成形加工・評価Ⅲ、第5章、第4節、
AndTech (2019).S. Takeda et al., “Role of surface OH groups in surface chemical properties of metal oxide materials”,
Mater. Sci. & Eng. B, 119, 265-267 (2005).
セミナー受講料
1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料は、印刷物を1部郵送で送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
お申込みは4営業日前までを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
資料未達の場合などを除き、資料の再配布はご対応できかねますのでご了承ください。 - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
13:00 ~
受講料
41,800円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込、コンビニ払い
開催場所
全国
主催者
キーワード
電子デバイス・部品 VR(仮想現実)/AR(拡張現実) 自動車技術前に見たセミナー
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