CO2を効率よく変換する固体触媒に必須な要素・技術について、実例を示しながら解説!
セミナー趣旨
日本政府が掲げた「2050年に温室効果ガス排出実質ゼロ(ゼロエミッション)」の目標を達成するため、革新的な技術の開拓が求められている。講演者は、再生可能エネルギーを活用することでCO2をメタノールにアップグレードする固体触媒の開発を行っている。本触媒開発の目的は、現在化石資源で賄ってきた燃料・化成品をCO2起源物質に置き換え、持続可能な社会を実現することにある。メタノールが様々な化学物質合成の起点(たとえば低級オレフィンや芳香族)として有望であることを踏まえると、本触媒開発はCO2からC2以上の有用化合物(燃料を含む)を合成する試みの足掛かりとして重要である。本セミナーでは、CO2を効率よく変換する固体触媒に必須な要素・技術について、実例を示しながら解説する。
セミナープログラム
1.メタノール合成の意義と課題
(1)CO2を効率的に燃料・化学品に変換する革新的プロセスの創成
(2)CO2メタン化反応とメタノール合成反応の比較
(3)CO2水素化によるメタノール合成プラント
2.固体触媒
(1)触媒とは
(2)固体触媒の設計
(3)反応場制御
3.報告されているメタノール合成触媒の概説
(1)触媒開発の課題
(2)Cu触媒
(3)その他の触媒
4.講演者が行ってきた触媒開発の実際
(1)表面化学的手法を用いた反応機構の解明
(2)反応機構に立脚した触媒の開発
(3)工業応用を見据えた触媒の連続合成:火炎噴霧熱分解法
5.次世代型メタノール合成触媒とは:低圧条件でできること
6.関 連 質 疑 応 答
7.名 刺 交 換 会
■講師及び参加者間での名刺交換会を実施しますので、人脈づくりや新たなビジネス展開にお役立てください。
■オンライン受講の場合も、会場受講と変わらぬお取次ぎを致しますのでご安心くださいませ。
セミナー講師
茨城大学大学院
理工学研究科(工学野) 物質科学工学領域
助教
多田 昌平 氏
<略歴>
2009年3月 東京大学工学部化学システム工学科 卒業
2014年3月 東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 博士課程修了
2014年5月 ETH Zürich 客員研究員
2016年1月 成蹊大学 理工学部 物質生命理工学科 研究員
2018年4月 東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 特任助教
2020年4月 茨城大学大学院 理工学研究科(工学野)物質科学工学領域 助教
2013年4月 日本学術振興会 特別研究員 DC2
2015年4月 日本学術振興会 特別研究員 PD
<所属協会・団体・学会等>
触媒学会、化学工学会、石油学会、水素エネルギー協会、日本化学会
セミナー受講料
1名:33,990円(税込) 2名以降:28,990円 (社内・関連会社で同時お申し込みの場合)
受講について
- セミナー終了3営業日後から4週間何度でも、アーカイブをご視聴いただけます。
- 収録動画配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りいたします。
- 質疑応答は原則として収録録画からカットされますが、ご視聴後のご質問など、講師とのお取次ぎをさせていただきます。
※視聴URLは、お申し込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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