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QUESTION 質問No.357

技術教育について

設計・開発人的資源マネジメント |投稿日時:
AIの要素が新製品の開発の中に入ってきています。AIは、通信、映像、制御、分析、推論などの様々な機能があり、しかも、驚きをもって迎えるものと、データが乏しいとまだ不十分など、ピンキリがあり、信頼性という面にいては、個々に取り組まざるをえないと思っています。そういう要素を踏まえたうえで、実は、たとえ新製品開発といえども、在来の技術・技能の伝承は不可欠なので、少子高齢化が進んだ結果、中間管理職のプレーヤー化に拍車がいっそうかかり、OJTもままならな状況になってきました。類似製品については、ユニットの共通化設計により、ユニットの設計者は育てることはでるのですが、そこだけの人で留まることが現実化しています。このような状態になって、単なる座学では焼け石に水になり、啓発に留まるのみです。ユニット化推進の怖いところは、「自分の担当ではないところは関係ない」という姿勢であり、この姿勢は、色々なものがつながることを求められる今のマーケットとは逆行しています。この傾向は、特定企業の問題だけでなく、多くの会社で見られるようです。頭を抱えている問題です。


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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

ご質問に対する内容が「ユニットの共通化設計」という技術的側面だとすると的確なものではないかもしれませんが、製品開発ににかかわる創意工夫の教育という視点と、座学でも教材の作り方で問題意識や開発にかかわる意思決定の教育ができる可能性があるということを紹介します。
この教材は当初から教材開発を意図したものではなく、失敗しない製品開発・改良のためのマネジメントシステムの開発という研究テーマの結果の副産物です。
この研究は、成功するための製品開発ではなく、失敗しない、というところにこだわっています。アプローチ方法は開発事例を開発にかかわった方からのヒアリングに基づき、データ収集および分析をします。その際、添付のような融合モデルというモデルを前提とします。
このモデルではユーザーニーズアセスメントとテクノロジーアセスメントという2つの機能を明確にした上で、この2つの機能を融合させるというプロセスに創意工夫を見出すというコンセプトです。すなわち、「ニーズアセスメント」とはユーザニーズを的確に把握・評価し、製品戦略の下で自社の技術と融合し、製品設計を行い、仕様として具現化する過程です。
「融合モデル」とはニーズアセスメントにおける創意工夫の過程を、
(1) 「真のニーズの認知に基づく問題の規定」
(2) 「規定された問題を解決するための技術的な可能性の検討」
という二つの機能の融合過程として捉え、新製品や新システムの開発をアイデアジェネレーションと創造的思考によって効果的に進めるための手順を明確にしようとすることを目的としています。
このモデルを使って事例調査し、成功、失敗の原因の分析を改めて担当者と議論し、事例における各プロセスでの意思決定過程を明らかにします。
このようにした事例を教材として、学習者の疑似体験を教材上で行ってもらい、学習者ならその時、どんな意思決定をするかを議論するというケーススタデイーです。
 以下、そのケース教材の一部を紹介します。
以下に新製品開発事例を図1.1.1に示す融合モデルに基づき整理した資料が掲載されています。この資料を読んで以下の事項を検討してください。
(1) 事例の各アイテムの内容で特に興味を持ったアイテムとその理由を述べてください。なお、各事例の最後にある「討議のヒント」を参考にしてください。
(2) あなたが選んだアイテムについてあなた自身がその開発の担当者と仮定して、事例の内容を説明した上で、その決定内容と決定に至る過程についての問題点を指摘してください。
(3) 指摘した問題点について、改善案を提示してください。

図1.1.1 新製品開発のための融合モデル(図が添付できませんので悪しからず)

1.2.9 討議ヒント
 以上の事例資料を基に演習課題を検討する前の問題意識を整理するための視点として以下の質問について各自の考えをまとめてからグループ討議を始めてください。
(1) 開発の方針のターゲット(狙いとする顧客)が「***を織るユーザー」となっていますが、その決定過程においてユーザー・ニーズの調査、競合製品比較のための自社製品選定および開発の狙いには天然糸と合繊糸の両方を織るユーザーが考慮されている点についてどう考えますか?
(2) 既存製品グループの評価を市場規模、市場成長率および市場占有率(マーケットシェア)の3点に置き、**市場に対象市場を決定する際は市場占有率の維持、向上に重点をおいていますが、この判断をどう思いますか?
(3) 開発の狙いの以下の3点と技術的課題の関係を見ると、方針に基づく「***が高いこと」のみに共通点が見出されますが、この点をどう思いますか?
① 織れる布の種類が多いこと
② 柔らかい布を織れること
③ ***}数が高いこと
(4) 商品特性(顧客の要望)から技術特性(設計目標なるもの)に展開する過程で顧客の要望がどのように開発に配慮されているかをチェックし、顧客感動を呼び起こすような製品開発の視点であなたの考えるところをまとめてください。
(5) ***数向上や・・・・化の技術開発に対し、構成部品の標準化の検討をしている事例内容から、顧客要望の多様化による製品多仕様化と構成部品の標準化の意義や効果についてあなたはどのように考えますか。
以下、省略
以上です。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

「自分の担当ではないところは関係ない」と言う発想は
責任が取れない、失敗したくない・・が非常に強い状況だと思います

社員の技術教育に関する、実施例を紹介させていただきます

経緯
洗浄部門の改善依頼に対応し、改善が進みました

改善が進むと次の問題が発生します

次々に検討対応していく中で

社員が自主的に問題を見つけ
 改善を実施できるように教育してほしいと依頼されました

そこで、工場見学で気が付いたテーマ・技術を
 翌月、簡易セミナー(90-120分)として実施対応することにしました

テーマ例 振動工学、流体力学、統計数理、ロボット、自動制御
     熱力学、材料力学、AI、CAD、設計、
     システム、洗浄、超音波、・・・・検査、生産管理・・

半年ぐらいは、変化を感じませんでしたが
 工場見学時に、ディスカッションするようになりました
 アイデア・可能性が生まれてきました

 ここで、
「自分の担当ではないところは関係ない」と言う発想を強く感じました

私(コンサルタント)の責任で、説得するから
 実験確認するよう提案しました
 (会社には説明して了解を取っています)
 何かが始まったということで
 大きな期待は誰もしていませんでした

毎月、座学・ディスカッション・現場と言う繰り返しが
 新しい視点(部門間の発想だと感じています)による
 新技術を生み出しました

不思議なのですが
 各部門が、それぞれのジャンルについて
 製造方法の大きな改善を実現し続けています

1年ぐらい、結果の出ない雰囲気でしたが
 その時期に、繰り返し学習と健闘を繰り返したことが
 大きな成果になったと考えています

現在は、超音波について
 専門家の立場がなくなるような
 新しい応用を検討・応用しています

私の立場は、参考意見を言う程度になりました
(超音波利用に関しては、大変勉強になっています)

一つの成功事例だと考えています