‐経営計画立案の手順 製品・技術開発力強化策の事例(その37)

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(8)部門が複数存在する場合
 
 企業内に部門が複数あるときには、次のような手順を踏みます。年次経営計画を受けて自己の担当している部門では、何をしなければならないのか、担当部門としての部門目標を設定して月次の活動計画に展開します。この場合各部門目標の達成が経営計画の達成に結びつく様に経営幹部間での調整が必要です。その次に、年次経営計画について担当別の役割分担を明確にします。
 
 以上のような手順で経営計画を受けて月次の活動計画への展開を図ります。この例示では実行度の欄が記載されていないから、計画線の下にそれを記入する必要があります。また、計画責任者の氏名捺印、作成月日及び社長の承認印等の欄が示されていないのは要領だけを示したもので、実際はこの見本(図1)を叩き台にして企業の実情に適する様に考案する必要があります。この様に管理者が経営方針と経営計画に基づいた業務改善の目標を立て、部下の協力を得て改善に取り組むような目標管理制度に結びつければ一層効果的です。
 
                     sin1
                          図1.経営計画の担当別展開の例   
 
 実際に、計画を立てるには業務に通じていなければなりません。したがって、管理者の能力から判断して活動計画の立案を全て任せるのが無理と判断した場合には、最初の段階では経営者が見本を示して手引きして、数回の指導を経た上で自主的に計画を立てるように導くことが必要な場合もあります。
 
 この場合、経営者が見本を示し教える期間を明示して事前に告げておく必要があります。経営者自身が計画立案の能力が不足していると感じているときには、専門家の指導を求めて、計画を立てる技術を体得する必要があります。
 
 計画を立てることは仕事の中でもっとも高度な業務に属していて、これが出来るようになるには、該当する仕事に対してかなり通じていなければ良い計画は立てられません。また、計画立案能力は管理者に必須の事項です。
 
(9)研究開発活動に取り組む場合
 
 経営方針に基く一連の情報分析の中から新たな研究テ-マが浮上し開発活動に取組むことになったら、研究開発活動計画書を作成します。...
 
(8)部門が複数存在する場合
 
 企業内に部門が複数あるときには、次のような手順を踏みます。年次経営計画を受けて自己の担当している部門では、何をしなければならないのか、担当部門としての部門目標を設定して月次の活動計画に展開します。この場合各部門目標の達成が経営計画の達成に結びつく様に経営幹部間での調整が必要です。その次に、年次経営計画について担当別の役割分担を明確にします。
 
 以上のような手順で経営計画を受けて月次の活動計画への展開を図ります。この例示では実行度の欄が記載されていないから、計画線の下にそれを記入する必要があります。また、計画責任者の氏名捺印、作成月日及び社長の承認印等の欄が示されていないのは要領だけを示したもので、実際はこの見本(図1)を叩き台にして企業の実情に適する様に考案する必要があります。この様に管理者が経営方針と経営計画に基づいた業務改善の目標を立て、部下の協力を得て改善に取り組むような目標管理制度に結びつければ一層効果的です。
 
                     sin1
                          図1.経営計画の担当別展開の例   
 
 実際に、計画を立てるには業務に通じていなければなりません。したがって、管理者の能力から判断して活動計画の立案を全て任せるのが無理と判断した場合には、最初の段階では経営者が見本を示して手引きして、数回の指導を経た上で自主的に計画を立てるように導くことが必要な場合もあります。
 
 この場合、経営者が見本を示し教える期間を明示して事前に告げておく必要があります。経営者自身が計画立案の能力が不足していると感じているときには、専門家の指導を求めて、計画を立てる技術を体得する必要があります。
 
 計画を立てることは仕事の中でもっとも高度な業務に属していて、これが出来るようになるには、該当する仕事に対してかなり通じていなければ良い計画は立てられません。また、計画立案能力は管理者に必須の事項です。
 
(9)研究開発活動に取り組む場合
 
 経営方針に基く一連の情報分析の中から新たな研究テ-マが浮上し開発活動に取組むことになったら、研究開発活動計画書を作成します。取組む技術課題については、開発・改善実施項目一覧で検討し記載した要素技術を年度別に割り当てます。並行して販路開拓への取組みも計画します。 年度別の割り当てが完了したら「経営計画の担当別展開」に落とし込み月次計画に展開します。期間目標値は極力数値化の工夫をして記入します。目標値を決めにくい場合には、代用値(例えば金額を示す必要がある時その代わりに時間・工数や資材量等の関連性ある数値に置きかえる事)を利用します。付加価値額は経営革新支援法で「営業利益+人件費+減価償却費」と定義されています。
 

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この記事の著者

新庄 秀光

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