トラック運送という資源:物流は共同で取り組め(その1)

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SCM

 

◆物流資源の共同利用

トラック1台を走らせるコストは荷量が満載だろうと、半分しか積んでいなかろうと原則として同じです。であるならば、荷量を満載にして動かしたいものです。物流はボリュームを集めることで効率が向上する特徴があります。現在の物流を見ていると、小刻みに実施される傾向が強く、この特徴を生かし切れていないと感じます。

 

これは私たちが普段の生活の中で交通機関を使うことで実感できているのではないでしょうか。たとえば飛行機に乗っても、半分しかお客さんがいない場合があります。この時も乗務員の数は同じですし、目的地に着くまでの燃料も変わりません。つまりお客さんを一人でも多く乗せれば、その分だけ運行コストは回収できるのです。

 

トラックでもまったく同様で、ドライバーは1人必要ですし、燃料も必要です。もし荷台を満載にできるのであれば、コストの回収はその分だけ容易になるわけです。しかし今の荷主と物流事業者との契約は一対一ですから、トラック1台の荷を満載にすることは簡単ではないわけで、また、満載にする意識も薄い気がします。

 

なぜなら、同じ会社が同じ方面に向けて複数のトラックを走らせている可能性があるからです。A部署で1台、B部署で1台トラックを手配することがあります。このような現象が発生する理由は、部署間連携ができていないことが背景にありそうです。さらにコスト意識が少々欠如していると言わざるを得ません。

 

皆さんご存知の通り、トラックドライバーの高齢化が進んでいます。若者はドライバーという職を敬遠しがちで、ドライバーの数自...

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◆物流資源の共同利用

トラック1台を走らせるコストは荷量が満載だろうと、半分しか積んでいなかろうと原則として同じです。であるならば、荷量を満載にして動かしたいものです。物流はボリュームを集めることで効率が向上する特徴があります。現在の物流を見ていると、小刻みに実施される傾向が強く、この特徴を生かし切れていないと感じます。

 

これは私たちが普段の生活の中で交通機関を使うことで実感できているのではないでしょうか。たとえば飛行機に乗っても、半分しかお客さんがいない場合があります。この時も乗務員の数は同じですし、目的地に着くまでの燃料も変わりません。つまりお客さんを一人でも多く乗せれば、その分だけ運行コストは回収できるのです。

 

トラックでもまったく同様で、ドライバーは1人必要ですし、燃料も必要です。もし荷台を満載にできるのであれば、コストの回収はその分だけ容易になるわけです。しかし今の荷主と物流事業者との契約は一対一ですから、トラック1台の荷を満載にすることは簡単ではないわけで、また、満載にする意識も薄い気がします。

 

なぜなら、同じ会社が同じ方面に向けて複数のトラックを走らせている可能性があるからです。A部署で1台、B部署で1台トラックを手配することがあります。このような現象が発生する理由は、部署間連携ができていないことが背景にありそうです。さらにコスト意識が少々欠如していると言わざるを得ません。

 

皆さんご存知の通り、トラックドライバーの高齢化が進んでいます。若者はドライバーという職を敬遠しがちで、ドライバーの数自体は増えていきません。このような状況が進展する中、トラック運送という資源を有効に活用することが求められています。これは今からでも始めるべきだと考えましょう。そこで、物流資源の共同利用が今後重要になってくるわけです。

 

次回に続きます。

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この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

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