業務は時間型から価値型へ

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ゼネラルマネジメント

1、業務に対する考え方が変わる

 IT企業などでは15年以上前から一般社員の間でもテレワークシステムを使い、顧客との連絡、設計業務などで幅広く活用されてきました。テレワーク、つまり自宅やシェアワークスペース、カフェといったオフィスにいない状態での業務は、社会や技術の動き・進化に伴い当たり前となりつつあります。

 しかし一方で「社員の評価が明確にできない」とテレワークを反対する企業、管理職など経営陣はまだまだ多く存在します。これは時間労働、つまり労働側は時間を提供することこそが業務であると判断する価値観の表れです。昨今は、働き方改革の影響もあり「残業時間が多ければ多いほど能力が高い人」などというおかしな評価はなりをひそめてきましたが、成果物にプラスして時間をかけたかという評価軸が抜けることはないようです。

 企業活動も学校活動も在宅が当たり前になりつつある世の中へ大きく環境が変わる今だからこそ、少しでも「時間を提供することが業務価値」という考え方を変えるべきチャンスではないでしょうか。

2、時間提供から価値提供へ

 「時間を提供する」から脱却するには、「価値を提供する」へ思考を変えることがオフィス外業務を当たり前へ浸透させるための基本です。しかし「言うは易し行うは難し」。

 これまで幾千となく日本企業が悩み取り組んできた時間以外の労働価値の定義は、もしかすると世界共通の正解がないのかもしれません。

 ここで正解がないのならやめようと諦めるのではなく、あなたの組織で取り組むことを決め、少しずつ進めれば良いのです。当然ながらトップダウンによる人事評価の再構築は時間も費用もかかります。ボトムアップとあなたの範疇(はんちゅう)で取り組む活動こそが「今」を変える原動力となります。

3、納得する「価値」を決める

 では、あなたの組織内で「今」から取り組むことができることとはどんなことでしょうか。

 それは年度始まりで行うであろう「個々の目標設定」です。個人の目標設定は、所属する組織目標を受けて設定されますが、今まで以上に上司・部下の間で納得するまで話し合うことが重要なファクターとなります。

 具体的には5W1Hで目標を表現するとよいでしょう。最低限、該当する目標(What)について「何のために(Why)」「どのように(How to)」「いつまでに(When)」を話し合いで決めます。

 いつも通りですって?いいえ「互いに納得するまで話し合う」ことができていますか?

 在宅業務がメインとなる場合で時間以外の価値を本気で創出したいの...

ゼネラルマネジメント

1、業務に対する考え方が変わる

 IT企業などでは15年以上前から一般社員の間でもテレワークシステムを使い、顧客との連絡、設計業務などで幅広く活用されてきました。テレワーク、つまり自宅やシェアワークスペース、カフェといったオフィスにいない状態での業務は、社会や技術の動き・進化に伴い当たり前となりつつあります。

 しかし一方で「社員の評価が明確にできない」とテレワークを反対する企業、管理職など経営陣はまだまだ多く存在します。これは時間労働、つまり労働側は時間を提供することこそが業務であると判断する価値観の表れです。昨今は、働き方改革の影響もあり「残業時間が多ければ多いほど能力が高い人」などというおかしな評価はなりをひそめてきましたが、成果物にプラスして時間をかけたかという評価軸が抜けることはないようです。

 企業活動も学校活動も在宅が当たり前になりつつある世の中へ大きく環境が変わる今だからこそ、少しでも「時間を提供することが業務価値」という考え方を変えるべきチャンスではないでしょうか。

2、時間提供から価値提供へ

 「時間を提供する」から脱却するには、「価値を提供する」へ思考を変えることがオフィス外業務を当たり前へ浸透させるための基本です。しかし「言うは易し行うは難し」。

 これまで幾千となく日本企業が悩み取り組んできた時間以外の労働価値の定義は、もしかすると世界共通の正解がないのかもしれません。

 ここで正解がないのならやめようと諦めるのではなく、あなたの組織で取り組むことを決め、少しずつ進めれば良いのです。当然ながらトップダウンによる人事評価の再構築は時間も費用もかかります。ボトムアップとあなたの範疇(はんちゅう)で取り組む活動こそが「今」を変える原動力となります。

3、納得する「価値」を決める

 では、あなたの組織内で「今」から取り組むことができることとはどんなことでしょうか。

 それは年度始まりで行うであろう「個々の目標設定」です。個人の目標設定は、所属する組織目標を受けて設定されますが、今まで以上に上司・部下の間で納得するまで話し合うことが重要なファクターとなります。

 具体的には5W1Hで目標を表現するとよいでしょう。最低限、該当する目標(What)について「何のために(Why)」「どのように(How to)」「いつまでに(When)」を話し合いで決めます。

 いつも通りですって?いいえ「互いに納得するまで話し合う」ことができていますか?

 在宅業務がメインとなる場合で時間以外の価値を本気で創出したいのであれば、上司や部下が自ら目標設定のコミュニケーションを面倒がらず時間をかけてでも互いに納得するまで話し合うことが結果として近道となります。

 今はSkype、ZOOMなど対面でなくともストレスなくコミュニケーションを取る方法がありますので、これらをうまく活用しましょう。これさえ出来ていればオフィス外という、すぐに上司に相談できない環境下においても迷いやベクトル違いといった問題は格段に少なくなるでしょう。要は初めが肝心!目標そのもの、目標の目的・納期・方法について、同じレベルで理解している、納得していることが価値提供型業務へ向けた大きな一歩です。

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この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


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