物流費は固定費ではない 物流コストは原単位で管理する(その3)

投稿日

 
  SCM
 
 物流コストは売上高に100%比例するわけではないという話を前々回にさせていただきました。
 
 これは契約形態によりかなりの部分について比例化に持っていくことが可能です。
 
 輸送については以前からお話している「個建て契約」にすることで、倉庫契約については「単位面積あたり契約(例えば㎡あたり単価)」にすることで極力比例化ができるでしょう。
 
 物流作業を外注にしている場合は、製品1台梱包する単価をいくら、製品1台を運搬する単価をいくら、と決めていく方法があります。これは出来高払いになりますから、比例化が可能です。
 
 売れ行きに大きな波動が考えられる場合には、リスクを避けるためにも、また管理の容易化のためにもこのような1単位あたりの単価契約にしておくと良いでしょう。もちろん、契約の前に単位あたり契約でコストが適正であることを確認しておくことは言うまでもありません。
 
 ある会社の事例ですが、在庫削減を実施し倉庫スペースを空けることができたのですが、倉庫のオーナーとの契約が倉庫1棟あたりの賃借契約となっていたため、倉庫支払費の削減にはつながらなかった、ということがありました。
...
 
  SCM
 
 物流コストは売上高に100%比例するわけではないという話を前々回にさせていただきました。
 
 これは契約形態によりかなりの部分について比例化に持っていくことが可能です。
 
 輸送については以前からお話している「個建て契約」にすることで、倉庫契約については「単位面積あたり契約(例えば㎡あたり単価)」にすることで極力比例化ができるでしょう。
 
 物流作業を外注にしている場合は、製品1台梱包する単価をいくら、製品1台を運搬する単価をいくら、と決めていく方法があります。これは出来高払いになりますから、比例化が可能です。
 
 売れ行きに大きな波動が考えられる場合には、リスクを避けるためにも、また管理の容易化のためにもこのような1単位あたりの単価契約にしておくと良いでしょう。もちろん、契約の前に単位あたり契約でコストが適正であることを確認しておくことは言うまでもありません。
 
 ある会社の事例ですが、在庫削減を実施し倉庫スペースを空けることができたのですが、倉庫のオーナーとの契約が倉庫1棟あたりの賃借契約となっていたため、倉庫支払費の削減にはつながらなかった、ということがありました。
 
 この場合も単位面積あたりの契約にしておけば、空いた分だけ返却することができたでしょう。
 
 今後は物流費は固定費ではなく、比例費であるという認識をもつこと、そのために原単位でデータをきっちりと把握し、その削減活動を実施することが必要だと思います。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


関連する他の活用事例

もっと見る
宅配物流について考える (その2)

1. 宅配物流の拡大  今は主として通販とふるさと納税関連で拡大している宅配物流ですが、今後はどうなっていくでしょうか。間違いなく今以上に、需要は拡...

1. 宅配物流の拡大  今は主として通販とふるさと納税関連で拡大している宅配物流ですが、今後はどうなっていくでしょうか。間違いなく今以上に、需要は拡...


現場から出てくる発想:現場発信型の改善(その1)

  ◆ 物流現場の不便をすくい上げよう  物流現場を良くしていくためには作業者の方が普段感じていることをすくい上げることから始めるべきで...

  ◆ 物流現場の不便をすくい上げよう  物流現場を良くしていくためには作業者の方が普段感じていることをすくい上げることから始めるべきで...


日本の常識は海外では非常識:海外物流での留意点(その1)

  ◆ 日本の物流常識は海外では非常識 今や大企業に限らず、中小企業も海外進出が当たり前の時代となりました。人財の層が厚くない中小企業で...

  ◆ 日本の物流常識は海外では非常識 今や大企業に限らず、中小企業も海外進出が当たり前の時代となりました。人財の層が厚くない中小企業で...