問題増加ループを断ち切る問題解決の進め方とは

投稿日

データ分析

 

問題解決の進め方を見ていると、その組織の文化風土が解ります。問題減少ループを回す組織への近道とは、なんでしょうか?今回は「問題増加ループを断ち切る問題解決の進め方」についてです。

 

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

1.問題再発でドタバタしたことはありませんか

問題解決は、その組織の文化や風土のようなことが現れます。例えば、次のような組織があったとしましょう。

 

ケース1

品質不具合が発生し、顧客からクレームが営業に入った!早速、品質管理部門のエースにその情報が届き、すぐに製品の代替え品をスピーディーに代替え品を納品して問題解決をした。

 

ケース2

品質不具合が発生し、顧客からクレームが営業入った!早速、品質管理部門のエースと不具合発生部門で、仕事を中断してその原因追及を行い再発防止策を立てた。その間、顧客へは代替え品の納めて対処していた。

 

  • ケース1では、問題発生と同時に、その問題事象を取り除く対処をしています。
  • ケース2では、問題発生と同時に、その問題事象を取り除くと合わせ原因の廃除を行っています。

 

2.問題の再発ループを繰り返してしまう組織

この記事をお読みのあなたなら、ケース2が明らかに是正処置であるとお解りでしょう。

 

ケース1では、問題発生→対処的療法→原因の残存→問題の再発 といったループを繰り返しています。

 

このループは、1つの問題が発生し、原因を残存させてしまうことで、新たな問題が発生しても柔軟に対応できず、問題がどんどん増える組織です。このループを回している組織を、問題増加型組織といいます。

 

ケース2では、問題発生→根本的原因の追及→原因の廃除 というフローができあがるため、問題の再発は防げるのです。そして、ケース1の組織にはある共通の特徴があります。

 

それは「問題事象と問題原因を誤って理解している」ためです。

 

問題事象とは、その不具合が、目で見て解るや計測器で測定して数値等で現れてくることを指します。例えば「製品に傷がついた」という事象の原因が「搬送機のガイドに製品が触れた」ということがあったとします。しかし、これは原因ではなく「事象」なのです。

 

3.言いにくいことでも、言える雰囲気が組織の中にありますか

原因とは、目に見えない、計測器で計っても検出できないなど、私たちの認知できない部分に隠れていることを指します。ですから、さらに「なぜ?ガイドに製品が触れたのか?」と深掘りし、製品がガイドに近づく”謎の力”を探さなくてはなりません。そして、この事例の通り”謎の力”に気付くコトが根本的対策に繋がるのです。

 

ケース2の組織では、この”見えない何か”...

データ分析

 

問題解決の進め方を見ていると、その組織の文化風土が解ります。問題減少ループを回す組織への近道とは、なんでしょうか?今回は「問題増加ループを断ち切る問題解決の進め方」についてです。

 

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

1.問題再発でドタバタしたことはありませんか

問題解決は、その組織の文化や風土のようなことが現れます。例えば、次のような組織があったとしましょう。

 

ケース1

品質不具合が発生し、顧客からクレームが営業に入った!早速、品質管理部門のエースにその情報が届き、すぐに製品の代替え品をスピーディーに代替え品を納品して問題解決をした。

 

ケース2

品質不具合が発生し、顧客からクレームが営業入った!早速、品質管理部門のエースと不具合発生部門で、仕事を中断してその原因追及を行い再発防止策を立てた。その間、顧客へは代替え品の納めて対処していた。

 

  • ケース1では、問題発生と同時に、その問題事象を取り除く対処をしています。
  • ケース2では、問題発生と同時に、その問題事象を取り除くと合わせ原因の廃除を行っています。

 

2.問題の再発ループを繰り返してしまう組織

この記事をお読みのあなたなら、ケース2が明らかに是正処置であるとお解りでしょう。

 

ケース1では、問題発生→対処的療法→原因の残存→問題の再発 といったループを繰り返しています。

 

このループは、1つの問題が発生し、原因を残存させてしまうことで、新たな問題が発生しても柔軟に対応できず、問題がどんどん増える組織です。このループを回している組織を、問題増加型組織といいます。

 

ケース2では、問題発生→根本的原因の追及→原因の廃除 というフローができあがるため、問題の再発は防げるのです。そして、ケース1の組織にはある共通の特徴があります。

 

それは「問題事象と問題原因を誤って理解している」ためです。

 

問題事象とは、その不具合が、目で見て解るや計測器で測定して数値等で現れてくることを指します。例えば「製品に傷がついた」という事象の原因が「搬送機のガイドに製品が触れた」ということがあったとします。しかし、これは原因ではなく「事象」なのです。

 

3.言いにくいことでも、言える雰囲気が組織の中にありますか

原因とは、目に見えない、計測器で計っても検出できないなど、私たちの認知できない部分に隠れていることを指します。ですから、さらに「なぜ?ガイドに製品が触れたのか?」と深掘りし、製品がガイドに近づく”謎の力”を探さなくてはなりません。そして、この事例の通り”謎の力”に気付くコトが根本的対策に繋がるのです。

 

ケース2の組織では、この”見えない何か”に気付くため、ありとあらゆる可能性を洗い出します。これは、普段からのコミュニケーションの円滑さが影響している様です。「言いにくいことでも、言える雰囲気」この組織風土や文化がその探究力や洞察力を高めているようです。

 

問題解決の進め方を見ていると、その組織の文化風土が解ります。問題増加ループを断ち切ることを再考してみませんか。

 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

坂田 和則

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!

現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!


「人財教育・育成」の他のキーワード解説記事

もっと見る
技術者の能力資産をB/S(バランスシート)で評価する

1. 能力資産B/S評価の必要性  筆者は、10年以上前に書籍の中で、コンピテンシー(思考・行動特性)などの無形資産の定量的経済性評価法を試みました。不...

1. 能力資産B/S評価の必要性  筆者は、10年以上前に書籍の中で、コンピテンシー(思考・行動特性)などの無形資産の定量的経済性評価法を試みました。不...


内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その1)

  【この連載の前回:“技術文書を書くこと”について考える(その4)へのリンク】  今回から、「内容が...

  【この連載の前回:“技術文書を書くこと”について考える(その4)へのリンク】  今回から、「内容が...


人財教育、当事者意識と能力を備え、周囲を感動させるリーダーとは

【目次】 先日、25名の問題解決ファシリテーターが巣立ちました。全員、自信溢れる言葉や姿勢で修了証を手にしていました。その姿を見送る...

【目次】 先日、25名の問題解決ファシリテーターが巣立ちました。全員、自信溢れる言葉や姿勢で修了証を手にしていました。その姿を見送る...


「人財教育・育成」の活用事例

もっと見る
【SDGs取り組み事例】ダイバーシティ経営で人的資源を最適化 有限会社川田製作所

「誰一人残さない」…社員のニーズや得手不得手を把握、自社を活性化 有限会社川田製作所(神奈川県小田原市) 目次 1.多様性(ダイバ...

「誰一人残さない」…社員のニーズや得手不得手を把握、自社を活性化 有限会社川田製作所(神奈川県小田原市) 目次 1.多様性(ダイバ...


高齢化社会の「アンメットニーズ」ー米国3M社の事例

 技術から事業価値への転換こそが、成長戦略成功の鍵と言われて久しい。しかし今年に入っても設備投資に踏み切る企業が多いとは言えないのは、稼げる事業テーマや新...

 技術から事業価値への転換こそが、成長戦略成功の鍵と言われて久しい。しかし今年に入っても設備投資に踏み切る企業が多いとは言えないのは、稼げる事業テーマや新...


【SDGs取組み事例】SDGs理念の下、企業と住民が地域課題解決に向け連携

♦「真善美」の考えが人を育む 太陽工業株式会社(長野県諏訪市)  目次・SDGs対応が取り引きや会社選びの基準に・資格認定制度を設け社内...

♦「真善美」の考えが人を育む 太陽工業株式会社(長野県諏訪市)  目次・SDGs対応が取り引きや会社選びの基準に・資格認定制度を設け社内...