必要なことを理解する 内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その30)

投稿日

技術文書

 

1.内容が明確に伝わる技術文書を書くための4項目

内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その1)」で、内容が明確に伝わる技術文書を書くための4項目を解説しました。以下の4項目です。

 

  • ①重要なことを理解する
  • ②書き方の技術を習得する
  • ③必要なことを理解する
  • ④日々のオンザジョブトレーニングを実践する

 

今回は、「③必要なことを理解する」について解説します。「必要なこと」とは、「伝える内容を明確に理解していること」と「頭の中を整理すること」の2項目です。

【この連載の前回:内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その29)へのリンク】 

 

2.伝える内容を明確に理解していること

伝える内容を明確に理解していることで、内容が明確に伝わる技術文書を書くことができます。逆を言えば、「伝える内容が理解したつもり」では、内容が明確に伝わる技術文書を書くことができません。

 

「理解したつもり」とは、伝える内容を自分は理解していると思っていても実際は理解していないことです。「理解したつもり」については、2018年3月13日に掲載した「“理解したつもり”から“理解した”へ」をテーマにした記事を参考にしてください。この記事の中で「伝える力:池上彰著」からの引用として以下のことを書きました。

 

“「伝える」ために大事なこと。それはまず、自分自身がしっかり理解することです。自分がわかっていないと、相手に伝わるはずがないからです”

 

この内容は、内容が明確に伝わる技術文書を書くうえで重要なことです。理解したつもりのレベルで書いた技術文書では内容が明確に伝わりません。「“理解したつもり”から“理解した”へ」で内容が明確に伝わる技術文書を書くことができます。

 

3.頭の中を整理すること

頭の中を整理して書くことも内容が明確に伝わる技術文書を書くための条件です。

 

「今回の報告書には、これを書こう、これを書かなきゃ、あれを書こう、あれも書かなきゃ・・・」のような頭の中が未整理の状態で書くと内容が明確に伝わらない報告書を書いてしまいます。例えば、頭の中が未整理の状態で書くと、「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その8)」で書いたように「車の主な種類」を文の羅列で書いてしまいます。

このように、「必要なことを理解する」ということも内容が明確に伝わる技術文書を書くうえで重要なことです。

 

技術文書

 

次回に続きます。

【参考文...

技術文書

 

1.内容が明確に伝わる技術文書を書くための4項目

内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その1)」で、内容が明確に伝わる技術文書を書くための4項目を解説しました。以下の4項目です。

 

  • ①重要なことを理解する
  • ②書き方の技術を習得する
  • ③必要なことを理解する
  • ④日々のオンザジョブトレーニングを実践する

 

今回は、「③必要なことを理解する」について解説します。「必要なこと」とは、「伝える内容を明確に理解していること」と「頭の中を整理すること」の2項目です。

【この連載の前回:内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その29)へのリンク】 

 

2.伝える内容を明確に理解していること

伝える内容を明確に理解していることで、内容が明確に伝わる技術文書を書くことができます。逆を言えば、「伝える内容が理解したつもり」では、内容が明確に伝わる技術文書を書くことができません。

 

「理解したつもり」とは、伝える内容を自分は理解していると思っていても実際は理解していないことです。「理解したつもり」については、2018年3月13日に掲載した「“理解したつもり”から“理解した”へ」をテーマにした記事を参考にしてください。この記事の中で「伝える力:池上彰著」からの引用として以下のことを書きました。

 

“「伝える」ために大事なこと。それはまず、自分自身がしっかり理解することです。自分がわかっていないと、相手に伝わるはずがないからです”

 

この内容は、内容が明確に伝わる技術文書を書くうえで重要なことです。理解したつもりのレベルで書いた技術文書では内容が明確に伝わりません。「“理解したつもり”から“理解した”へ」で内容が明確に伝わる技術文書を書くことができます。

 

3.頭の中を整理すること

頭の中を整理して書くことも内容が明確に伝わる技術文書を書くための条件です。

 

「今回の報告書には、これを書こう、これを書かなきゃ、あれを書こう、あれも書かなきゃ・・・」のような頭の中が未整理の状態で書くと内容が明確に伝わらない報告書を書いてしまいます。例えば、頭の中が未整理の状態で書くと、「内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その8)」で書いたように「車の主な種類」を文の羅列で書いてしまいます。

このように、「必要なことを理解する」ということも内容が明確に伝わる技術文書を書くうえで重要なことです。

 

技術文書

 

次回に続きます。

【参考文献】

森谷仁著、「マンガでわかる技術文書の書き方」、オーム社、令和4年3月25日

◆【特集】 連載記事紹介連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!

 

関連解説記事「相手の立場に立って考える」こと 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

森谷 仁

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!

「君の書く文書は、わかりにくい」と言われる技術者から、「君の書く文書は、わかりやすい」と言われる技術者へのステップアップ!


「人財教育・育成」の他のキーワード解説記事

もっと見る
相手をその気にさせる労働安全衛生マネジメントとは

    1.対話術 伝える難しさをどう乗り越えるか 「言葉だけで 作業を説明され、 それを実施してみて欲しい」と言われたら、...

    1.対話術 伝える難しさをどう乗り越えるか 「言葉だけで 作業を説明され、 それを実施してみて欲しい」と言われたら、...


内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その5)

  【この連載の前回:内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その4)へのリンク】  下図の「内容が明確に伝わる技術文書の書き方第...

  【この連載の前回:内容が明確に伝わる技術文書の書き方(その4)へのリンク】  下図の「内容が明確に伝わる技術文書の書き方第...


内発的動機づけの要素である「目的」とは 【連載記事紹介】 

       内発的動機づけの要素である「目的」の連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆内発的動機...

       内発的動機づけの要素である「目的」の連載記事が無料でお読みいただけます!   ◆内発的動機...


「人財教育・育成」の活用事例

もっと見る
  物流作業者変更時の留意点とは:物流4M管理の重要性(その2)

  ◆ 物流作業者変更時の留意点  人に関しては毎年個人単位にどのような分野を教えていくのかを明確にしていきましょう。そして習熟計画を作...

  ◆ 物流作業者変更時の留意点  人に関しては毎年個人単位にどのような分野を教えていくのかを明確にしていきましょう。そして習熟計画を作...


世界をリードするモノづくり中小企業の人づくり

 以前、東京国際フォーラムで東京理科大主催のパネルディスカッションが開催されました。テーマは「ニッチトップで世界をリードする日本のモノ作り企業」。株式会社...

 以前、東京国際フォーラムで東京理科大主催のパネルディスカッションが開催されました。テーマは「ニッチトップで世界をリードする日本のモノ作り企業」。株式会社...


【SDGs取組み事例】事業性質にとらわれず、“SDGsに貢献可能なものは何か”を皆で考える エスティーティー株式会社(神奈川県秦野市)

目次 1.従業員の意識改革や職場環境の整備などに取り組む2.リサイクル装置設け、有機溶剤のリサイクルを開始3.塗装前処理工程を全自動化4.キャリアア...

目次 1.従業員の意識改革や職場環境の整備などに取り組む2.リサイクル装置設け、有機溶剤のリサイクルを開始3.塗装前処理工程を全自動化4.キャリアア...