粉体プロセスにおける各種トラブルを予測する・防ぐ

閉塞、エロージョン、異物混入、漏れ、粉塵爆発…etc
乾燥、粉砕、造粒、混合、貯槽、供給操作で
起こりうるトラブルと対策を解説!


各種装置を模した造られた透明スケルトンモデルで粉体挙動を体験
実際に目で見て、感じて、理解できる、体験型セミナー


粉体プロセスのトラブルに対処するための必要な知識を徹底解説
トラブルを予測し対処する術はあるのか? コスト・パフォーマンスに優れたトラブル対応策とは何か?

粉体挙動スケルトンモデル®のデモ運転(予定)

※実演する他のスケルトンモデル(予定)
回分式流動層 / 連続式流動層 / コニカル部付きボールミル / バインダースプレーユニット / 均一ピッチスクリュー /振動フィーダー / ケージミル付き「気流乾燥機:フィードバックシステム」/ 二次元貯槽層 / ピンミル

セミナー趣旨

 粉体・粒体は、多くの分野で取り扱いの中間材料としてきわめて大切な状態である。粉体・粒体として身近にある最終製品の「化粧品」「医薬品」「食品」「おむつの中身」はもとより、打錠製品である健康食品や、ボタン電池等、全て中間処理形態として、粉体を扱う処理技術が駆使されている。しかしながら、粉砕、混合、造粒、乾燥、成形(単位操作という)とそれらを繋ぐバルク・ハンドリング技術は気体や液体の扱いとは異なり、粉体の表面の摩擦係数や物性定数によって、プロセス設計には多くの困難を伴っている。
 本講座では、粉・粒であるが為の「取り扱いの困難さ」を基本的な事象を理解する事から解説し、それらのトラブルの種を解消するための実務的な実践事例を紹介する。また、乾燥機の原料投入直下の「原料付着」を防止できるフィードバックシステム等の透明アクリルを使った「装置内粉体挙動 実演可視化モデル」を8~10機種用意し、実際に装置内で粉を動かして「閉塞現象」「凝集現象」「偏析現象」を体験頂く予定。その他、造粒装置や乾燥装置も粉体を投入して動かしたいと思う。また、2019年4月にニュルンベルグで開催されたPOWTECH2019、および、10月に開催された大阪粉体工業展の取材報告を行う。
 トラブル解決は青春と同じで、自分で体験しなければ、単に話を聞いただけでは本当に理解したかどうか分からないもの。粉の動き「微小固体粒子、気体、液体の混相流体」に対して感性を持って体験し、その動きの基本原理を分析して理解するチャンスを提供したい。 

受講対象・レベル

・これから粉体を扱い業務にかかわる技術者
・製品を製造する工程で「粉体・粒体の形態をとるプロセスと担当する技術者
・粉体を扱う企業にいるものの、自分の経験と知識に満足していない企業人
・粉体取り扱い装置システムに興味を持っている初心者

習得できる知識

・粉体取り扱い業界を俯瞰するので全体を見渡すことができる
・微小固体・気体・液体の「混相流体」の特性
・基本である「粉砕」「乾燥」「混合」「造粒」にかかわる原理と装置
・粉体取り扱い装置の「スケールアップの基本」
・トラブルとその原因の要因を知る。予測と対応
・コストパフォーマンスの良い「エスケープ的トラブル対応」
・IoT、Ai、Big/dataの粉体プロセスへの応用
・近未来の粉体プロセス

セミナープログラム

1.はじめに、粉体処理技術、粉体プロセス全体を俯瞰する
 1.1 粉体プロセスの単位操作とは何か
 1.2 粉体プロセスの単位操作の繋ぎには特有の問題がある
 1.3 粉体処理操作の困難さの理由
 1.4 新しい機能性物質が粉体技術から生まれる理由
 1.5 粉体プロセスに起こりがちなトラブルとは「講演者オリジナルの表現」
   つまる、くっつく、摩耗する、 洩れる、流れる、飛んでゆく、蓄熱、発火、粉塵爆発、偏析

2.乾燥操作
 2.1 乾燥の定義と要因
 2.2 乾燥原理とその原理を用いた装置・・・目的機能を与えるために、適した乾燥原理がある。
 2.3 乾燥現象の理解
 2.4 乾燥装置の実際、スケールアップ例
 2.5 乾燥機の中での粉の動きを見る→可視化装置
 2.6 乾燥操作でのトラブル例

3.粉砕操作
 3.1 粉砕の定義と要因
 3.2 粉砕原理とその原理を用いた装置・・・粉砕原理によって製品形状が異なる。
 3.3 粉砕現象の理解、粉砕助剤とは?
 3.4 粉砕装置の実際、スケールアップ例
 3.5 粉砕機の中での粉の動きを見る→可視化装置
 3.6 粉砕操作でのトラブル例
 
4.造粒操作
 4.1 造粒の定義と要因
 4.2 造粒原理とその原理を用いた装置・・・与える付加機能によっては選べる造粒原理が限定される。
 4.3 造粒現象の理解、バインダーの種類と実施例
 4.4 造粒装置の実際、スケールアップ例
 4.5 造粒機の中での粉の動きを見る、バインダー添加の体験→可視化装置、自分で考える体験。
 4.6 造粒操作でのトラブル例

5.混合、貯槽、供給操作
 5.1 混合の装置と混合現象の評価・・・良い混合をしてもいそうで偏析を起こす実例を体験する。
 5.2 装置内で起こる粉体挙動
 5.3 スケールアップには、現象を起こす原理の把握が必須
   装置の大きさを大きくしてもスケールアップにならない。熱用移動律速、物質移動律速で現象の規模を大きくする事が、プロセスのスケールアップである。
 5.4 重力支配と表面物性支配
 5.5 混合・貯槽装置の中での粉の動きを見る、→可視化装置
 5.6 混合・貯槽装置内のトラブル解消例

6.トラブル対策
 6.1 トラブルの分類
  ・つまる:閉塞問題
  ・くっつく:付着トラブル
  ・摩耗する:粉体エロージョン、異物混入
  ・洩れる:粉もれ、環境汚染問題
  ・流れる:フラッシング、計量不全トラブル
  ・飛んでゆく:微粉飛散―粉まみれの現場
  ・蓄熱、発火、粉塵爆発と偏析問題:これからの粉体プロセスであるべきすがたは?
 6.2 トラブル対策の実例~それぞれの原因に対応する事例を紹介~
  ・閉塞したらどうするか?付着防止にはどうするか?摩耗対策は?
  ・粉漏れ防止策、フラッシング対策、飛散防止対策、粉塵防止対策例
 6.3 エスケープルート的トラブル対策の紹介
   使わなければそれで良いが、使うべき時には速やかに利用し危険から逃れる対策、粉体プロセスに応用
 6.4 なぜ、コスト・パフォーマンスに優れているのか?
  ・工場に持ち帰らずその場で対応可能な方法。
  ・部分最適では無く、全体最適方法を事前に検討しておく…etc

7.おわりに
 7.1 信頼されるプロセス技術者になる為には、何が必要か
 7.2 全てのインプットは、アウトプットのためにある
 7.3 これからのセンサー技術と、IoT管理。Aiはどこに使う。
 7.4 現状のプロセス・アナリティック・テクノロジー:PAT.
 7.5 ヨーロッパの展示会取材から見える、これからの業界方向

8.質疑応答

セミナー講師

吉原伊知郎技術士事務所 所長 技術士(機械部門) 吉原 伊知郎 氏
略歴
1976年、東京農工大学工学部化学工学科卒業後、(株)奈良機械製作所へ入社。乾燥、粉砕、造粒、表面改質のプロセス開発に関わる。計画設計部長、海外営業部部長を経て、1994~2001年には同社ヨーロッパ支社支店長を務める。2002年より、同社本社勤務。取締役部長・ヨーロッパ支店長兼任を経て、2014年、同社フェロー就任。2015年1月より、吉原伊知郎技術士事務を開設。また、2001年~2015年の間、日本粉体工業技術協会 造粒分科会代表幹事を務める。現在は同分科会名誉幹事。東京農工大学技術士会副会長。
専門
粉・粒に関わる装置、プロセスの開発と設計、トラブル解決。

セミナー受講料

49,500円( S&T会員受講料47,020円 )
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※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。
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※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

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開催場所

東京都

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【品川区】きゅりあん

【JR・東急・りんかい線】大井町駅

主催者

キーワード

応用物理一般   化学反応・プロセス   生産工学

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