高分子・コーティング材料の自己修復化メカニズム・開発・自動車車体などへの応用展開

耐擦り傷向上塗料、光硬化有機無機ハイブリッド、
塗膜構造設計による性能制御


傷の自己修復現象についてその本質を探り、原理に基づいた改良方策を解説!


講師


第1部 (国研)物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点 先進低次元ナノ材料グループ 
     リサーチアドバイザー 博士(工学) 新谷 紀雄
第2部 京都工芸繊維大学 新素材イノベーションラボ 特任教授 博士(工学) 松川 公洋 氏
第3部 (株)豊田中央研究所 革新電池システム特任研究室 主任研究員 博士(工学) 森 寛爾 氏


受講料


【1名の場合】43,200円(税込、テキスト費用を含む)
【2名の場合】54,000円(税込、テキスト費用を含む)
【3名以上の場合は一名につき、10,800円加算】(税込、テキスト費用を含む)
※3名以上ご要望の場合は2名を選択し、備考欄にその旨お書きくださいませ。


プログラム


第1部 高分子材料の自己修復化と修復メカニズムの高分子コーティングへの応用
【12:30-13:45】
講師:(国研)物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点 先進低次元ナノ材料グループ 
           リサーチアドバイザー 博士(工学) 新谷 紀雄 氏


著作
「最新の自己修復材料と実用例(監修新谷)」シーエムシー出版、
「自己修復(キズ復元)材料の最新情報」技術情報協会、”Self-healing Materials” Springer,
受賞
鉄鋼協会俵論文賞、金属学会論文賞、科学技術庁長官賞、叙勲瑞宝小綬章
経歴
科学技術庁金属材料技術研究所(現物質・材料研究機構)材料強度研究室長、物質材料研究機構スマート材料総合研究官、文科省ナノテクノロジー総合支援センタ副センタ長


講演趣旨
 自己修復材料の研究は、部材や機器の損傷や破壊による事故を未然に防ぐことを目的として着手され、
その効果が広く認識されるようになった。開発された自己修復機能は、機器やシステムの目的達成や
安全保持だけでなく、生活環境の快適化にも大いに貢献するものであることが認識されるようになった。
それが、高分子コーティングの自己修復化であり、自動車車体コーティングの市場化である。
 高分子コーティングは多様な機能をもつことが可能で、少量で機能を発現できるので、
コストパフォーマンスがよいため、可能性が広がっている。いろいろな素材の使用、機能の発現、
これまでにない応用・商品の開拓が可能である。


キーワード
1.自己修復材料の自己修復はどのようになされるか、そのメカニズムと効果
2.自己修復材料としてどのような材料があるか、研究・実用化・市場化の現状
3.自己修復材料はどのような方向に向かうか、自己修復材料が目指している方向・分野


プログラム
1.高分子材料の自己修復化のニーズと研究・市場化の経緯
 1-1 軽量・高強度高分子バルク材料の自己修復のニーズと自己修復例; 宇宙機器部材・航空機機体等の
             損傷回復と破損回避のための自己修復
 1-2 高分子材料の環境対応としての自己修復例; 高分子ボトル・部材等のリサイクル・リユースの
             ための自己修復


2.高分子材料の自己修復のメカニズム
 2-1 高分子主鎖を再結合させる自己修復、ポリフェニレンエーテル(PPE)の主鎖断裂と再結合、
            PPEに混入させたCuイオンにより主鎖を再結合させる
 2-2 修復剤内包のカプセルを分散させる自己修復、液状の修復剤を内包させた尿素樹脂カプセルを
             分散させ、クラックによりカプセルを破壊させて内包の修復剤によりクラックを修復する
 2-3 主鎖間の架橋の再結合による自己修復、ディールスアルダー反応の利用、水素結合をもつ
             超分子の利用、イオン結合による衝撃破壊の自己修復


3.高分子コーティングの自己修復メカニズムと応用
 3-1 高分子コーティングの擦傷(表面の微細な凹凸)の自己修復メカニズムと
             自動車車体コーティングへの応用
     高分子の弾塑性回復と水素結合の再結合、太陽光照射の利用、ポリウレタンにおける事例
 3-2 高分子コーティングの切傷(下地に達するクラック)の自己修復メカニズムと
             自動車車体コーティングへの応用
     修復剤内包のカプセル分散、紫外線による架橋の利用、自動車車体コーティングや
             透明パネルへの応用


4.高分子材料コーティング自己修復の新たな試み、環境の快適化への貢献
 4-1 低表面エネルギー潤滑性物質の表面への自己補給による自己修復・自己クリーニング化
 4-2 リソグラフィによる3次元導管を用いた表面傷の自己修復
 4-3 介護ロボット等の人に接する機器表面の自己修復化
 4-4 ポロタキサン等の新たな素材を用いた高分子コーティングの自己修復


【質疑応答 名刺交換】


第2部 光硬化を用いた自己修復性有機無機ハイブリッド材料の開発
【14:00-15:15】
講師:京都工芸繊維大学 新素材イノベーションラボ 特任教授 博士(工学) 松川 公洋 氏


講演趣旨
    有機無機ハイブリッドの特性を生かした光硬化による自己修復性コーティングについて、紹介します。
 新素材とプロセスの両面から自己修復機能を講義したいと思います。


キーワード
1.有機無機ハイブリッド
2.自己修復
3.光硬化


プログラム
1.有機無機ハイブリッドについて

2.シルセスキオキサンの合成と応用


3.光架橋反応による有機無機ハイブリッドの合成と応用


4.自己修復性コーティングに求められる特性と現状


5.チオール-エン反応によるフレキシブルハイブリッドコーティングの作製


6.3元系自己修復性ハイブリッドコーティングの作製


7.自己修復性ハイブリッドコーティングの特性と発現機構


【質疑応答 名刺交換】


第3部 自動車塗料の耐傷性を支配する原理とそれに基づく改良策
【15:30-16:45】
講師:(株)豊田中央研究所 革新電池システム特任研究室 主任研究員 博士(工学) 森 寛爾 氏


講演趣旨
 近年自動車塗装の肌・光沢は初期品質・耐久品質ともに向上している。このため、使用期間とともに
増える傷が相対的に目立つようになり、外観の耐久性として耐傷性の重要性が増しつつある。
   これに応えるため、軽微な擦り傷であれば自己修復する塗料が開発され、実用に供されているものの、
その高性能化は頭打ちの感がある。本講では特に傷の自己修復現象についてその本質を探り、
原理に基づいた改良方策を考える。


キーワード
1.耐擦り傷向上塗料
2.自己修復性塗膜
3.レオロジー


【プログラム】
1.自動車外板塗装の塗膜に要求される機能

2.自動車塗膜の傷;修復できない傷と修復できる傷


3.傷修復の原理と塗膜物性との関係

 3-1 塗膜のレオロジー
 3-2 傷の生成・消滅現象の正体
 3-3 耐傷性を支配する要因

4.塗膜構造設計による傷修復性能制御の可能性
 4-1 C-C結合を主鎖とする高分子とシロキサン結合を主鎖とする高分子の比較
 4-2 主鎖構造と傷修復性能との関係


5.まとめ


【質疑応答 名刺交換】


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

43,200円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【千代田区】CMC+AndTech FORUM

【JR・地下鉄】神田駅 【地下鉄】大手町駅

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   自動車技術

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